足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

実績ある投資家が立ち上がる

2016-01-15 06:51:03 | 投資戦略
“Sell everthing? ”(手持ち玉をゼロする?)
“それはまるで呪文のごとき言葉だ!”
波乱相場のなかで著名なアビー・コーヘン(ゴールドマン・サックス)の言葉がウォール街に走った。株価は前日の地合いを引いて寄り後は-76ドルまであったが、コーヘンの言葉が伝わるや反転し大幅高になった。
1990年代から21世紀初めのグリーンスパン時代には、その言葉が世界の相場を動かす威力をもち、「グリーンスパン以上の影響力を持つ人」と評価された。
「投資家は個別の悪材料に反応し過ぎだ。景気は上昇基調だし、企業収益は回復、株価は年末にはS&P500が2,100ポイントになる(本日の引け値/S&P500は1921.84ポイント)
「プロの投資家は市場に蔓延する恐怖心の反対をいくべき」と強調した。ゴールドマン・サックスの精緻なデータをベースを駆使し実績を上げてきた専門家だけに、この日は久しぶりに大きな影響力を発揮した。

また21世紀初頭10年間の最高の運用者という栄誉をモーニング・スターが格付けしたデビッド・ヘロー(オークマーク・ファンド)は次のようなポートを投資家に送った。
「マクロ、地政学リスクの材料を本能的に受け止めて投資するのは間違いだ。これまで数えきれないぐらい、この種の間違いを指摘してきたが、この手法は企業価値を長期的な観点で判断するにはまったく効力がない。短期志向のトレダーの餌食になるだけで、真の投資家は下がった時点で投資をする。材料よりも企業のファンダメンタルをまず考える」と書いている。
彼の運用ファンドはハリス・アソシエイツ投資会社の傘下で、この機関投資家は日本の公的年金の運用も託されている。

相場が限りなく底値に近い。