足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バイロン・ウィンのびっくり10大予想

2016-01-07 07:02:21 | 投資戦略
新年にはいってからの世界の株価は不調である。
年初、相場に水を浴びせたのはサウジとイランの関係悪化だが、続いて中国株暴落、北朝鮮の核実験と地政学リスクが相場を支配した。

バイロン・ウィン(ブラックストーン投資顧問副会長)が2016年の「びっくり10大予測」を発表した。かつてはモルガンスタンレーの著名なストラテジストでソロスの親友。ことしで30回目の予測で、この分野では元祖的な存在である。当たるか当たらないかの確率は、本人の評価では確率は50%以上としているが、ことしの株式相場には弱気だ。年間ではマイナスの年になるとみる。米国景気の回復の足取りがもたつき、連銀の利上げは1回だけにとどまり、企業業績の不振もあって経済成長率は2%に止まる。中国の成長率は金融市場で過剰負債は表面化し5%以下に落ちる。石油価格は$30台で低迷とみる。
2015年は株価の上昇をみたが外れた。
最近は10大予想のほかに番外に5大予想を追加するが、日本は2015年のアベノミクスの一時的な停滞から抜け出し、円相場は130円になり日経平均は2万2000円まで上がると強気だ。「継続は力なり」という言葉があるが、かれの予想にも当てはまる。

昨年は強気が外れ、今年は弱気に転じたが、彼の長年の相場分析の洞察力にはフアンが世界的に多い。
相場の神様であるウォーレン・バフェットは「1ヵ月、1年先の相場は予想できない。信じるのは5年先の株価はかならず現在より高いことだ」と、バイロン・ウィンのような予想には目もくれない。

昨年12月以降の相場には好悪材料への相場の反応には意外性が働いてきた。われわれはこれから出てくる日米の個別の企業々績に関心を絞りたい。投資はテーマでなく個別で判断して投資する時代である。

米調査会社ガートナー社調べでは2016年には、68億台の情報機器が相互につながる(2015年比で30%増)。2020年には2兆台という膨大な数になる。Interenet of Thingの時代の到来で、ハッカーたちには前代未聞の数の標的を提供する。被害の拡大はスマオーフォン、クラウドシステムの普及で、携帯電話の利用はお互いの指紋を残し合っている。影響拡大の場を提供している。バーチャル世界の拡大が危機を増幅している。これまでの防衛策では間に合わない時期が近づき、企業に至急に強化策を講じるように警告した。
この種の対策は事件が発生してから動き始めるのが普通だが、ウォール街では関連株への関心がことしも高まっている。

東京市場ではこの分野の専業企業はいまのところ少ないが、今後は成長株が輩出するだろう。昨年末にIPO(新規公開)したアークン(3692)は米国の専業企業インパーバ社(IMPU)と代理店契約しているが、この銘柄もTOBの対象として関心が高い。

今週は東京市場でのアークンに注目した。第2のFFRI(3692)になる可能性がある。インパーバ社は2月初めに決算発表があるがウォール街では注目が集まり始めた。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする