足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

サンタがスピードを上げる・・・・ヤフーが一休を買収した余波

2015-12-16 06:13:01 | 投資戦略
今週にはいってNY株は2日間の続伸。
昨日の日経平均が大幅安になったのとは好対照である。NY市場では先週の悪役であった原油株が軒並み高。NYダウ指数に含まれるエクソン・モビル(XOM)が+4.5%と久振りの急騰で相場全体に明るい人気を植え付けた。
先週の悪役であったジャンク債市場も落ち着き一部の高利回り債には買い物がはいった。一時は2008年夏のリーマンショック時の初期を指摘する向きもあったが、問題のサブプライム債とは市場の規模に格段の開きがあり、ここ5年余の米連銀の膨大な量的緩和で米国の金融市場の基盤は強固になり、金融機関の信用力は大きく上がった。

原油価格の上昇には別にきっかけがなかったが、ここまで下落すると、弱気の投機家には下値を売るリスクも出てくる。

ことしは元気よく故郷を離れたサンタクロースだが、吹雪に直面したのでクリスマス・イブに間に合うよう待望する子供たちに向かうためスピードを上げる。

昨日の東京市場では注目すべき材料が出た。ヤフー4689)による一休(2450)の買収である。創業者の森正文社長から40.9%の持ち株を買い、残りを市場から買い取り100%所有し、子会社化する。ヤフーは1,000億円を投じる。
一休はわれわれの一貫した推奨株であった。根拠は単純でウォール街でのプライスライン・コム(PCLN)人気がヒントである。世界最大の旅行サイトを運営し成長率は落ちず、機関投資家にとってはぜひ組み入れる銘柄の代表であった。時価総額は7兆8000億円と大企業になっても成長は止まらない。
一休の昨日の時価総額は702億円。成長率はプライスライン・コムに見劣りしたが、ソフトバンクの孫社長が目を付けるのは時間の問題であった。
相場の変動にはあまり大きな影響を受けずに成長し、テン・バガー(10倍になる株)の典型例である。
今回の買収はソフトバンクが真正面から取り組んだ。インターネット業界ではこの種の魅力ある銘柄が散見され今後は一つの台風の目になるだろう。

われわれは「2016年の有望株10選」を来週の「トリトンスケア通信」で特集する準備中で、一休もそのひとつに入れていた。残念であったが、代わり銘柄もすぐ見つかった。
インターネット関連には有望株を選ぶ新視点が出てきた。