足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

S&P500は新高値・・・高揚感はない

2014-03-07 07:44:20 | 株式

 NY株はS&P500が史上最高値を更新し上昇した。

 背景にはウクライナ問題が悪化せずひと休止の状況にあること、米国の新規保険申請件数が3ヵ月連続で下落したことを好感した。

 39日でNY株は上昇5年になるが、相場の先行きに不安心理が出ていないことは注目点。一時は現在の相場のチャートが1929年の恐慌相場の直前と酷似していることを指摘するチャーチストもみられたが、いまのところ弱気筋の敗北に終わっている。

 CNNMoneyが戦後の相場を回顧し今回の5年間(2009~?年)の上昇相場は19872000年、19491956年、19741980年、20022007年、1982~1987年に続く相場で6番目の長い相場であるが、足元の環境は天井を示現するような気配はないとみている。

 その根拠は現在のPER16倍は歴史的にみても高い水準にないことである。今回の上昇相場は前回の5番目に長い19821987年に続く強気相場だが、当時は1987年のブラック・マンディの大暴落で幕を閉じた。当時の模様をマーク・ファバー博士は「1987年は強力な上昇相場の後に発生した。それに企業収益がともなわず、市場は過熱していた」と当時の模様を「相場の波で儲ける法」(東洋経済刊)で記しているが、現在の環境は当時とは異なる。

 リーマンショック後の強気相場の分析はこれから様々な視点で分析されるだろうが、世界に高揚感がないのがこれまでの強気相場と異なる点である。

 円安トレンドへの復帰で再び自動車株に人気が回帰する。トヨタ自(7501)、富士重工業(7270)、マツダ(7261)の決算に注目したい。

ほかにイオンフィナンシャルサービス(8570)に注目をはじめた。東京市場ではこの種の銘柄がウォール街に比べて出遅れている。先に発行株式数の6.4%の自社株買いと増配を決めた。株主にフレンドリーな企業である。