新年おめでとうございます。
2008年最後のウォール街は好調な相場展開であった。
政府がGMとクライスラーに資金注入を行い破綻から免れたが、この日は「自動車関連にも資金注入する」と、自動車業界の復活への支援にスピードを上げ始めた。関連株が上昇した。
またGMの金融子会社に60億ドル(6000億円)の公的資金を注入したが、同社は債務を資本化するスワップに成功したのを、市場は好感した。
いままで機能がマヒしていた金融市場に、ようやく前向きの胎動が出てきた。バーナンキ議長がねらう、公的資金の注入の乗数効果が現れる兆しだ。
週間の失業保険申請件数が、前週の史上最高から、一転して減少した。49万2000人(前週58万6000人)で、事前の予想は57万5000人であった。久し振りのサプライズだ。それでも失業者数は450万人で、この対策にオバマ次期大統領は全力を挙げる。
過去1年間、ウォール街発の暗い話に振り回されてきた日本の投資家にとっても、ここ2日間のNY株の動きが先行きに、微少だが明るい気分を与えてくれる。
昨日はシカゴオプション取引所のVIX(不安)指数は40で終わったが、一時は37まであった。
10月初め以来である。10月1日の日経平均は1万1368円、NYダウ平均は1万831ドル(年末は日経平均8797円、NYダウ平均8776ドル)であった。
相場の中味で注目されたのは小売株が人気を集めたことだ。
ディスカウント店のファミリー・ダラー・ストアーズは32.7%も急騰した。
新年の東京市場での銘柄戦略に参考したい。