長い夏も終わった。
今年の夏は投資家にとっては気の抜けない日々の連続で、相場は大きく荒れた。しかし先週の米連銀のFOMCでバーナンキ議長の-0.5%という思い切った利上げで世界の金融市場の混乱もひとやまついた感じである。
サブプライム問題という、いままで経験したことのない悪材料に直面して「これからもどんな規模の破綻が出てくるか?」という懸念は残る。しかし今回の連銀の行動は市場の期待観を裏切るどころか、その先を行くという行動に出た。
「問題の序幕」ではなく「問題の終幕へ」という向きもある。投資にとってはどちらに重きをおくかは成果の大きな分れ道になる。
問題が発生するようなら連続の利下げという期待感がウォール街では日増しに強まってきている。1998年9月のヘッジファンドのLTCM破綻時には連銀は9月、10月、11月と3ヵ月連続で利下げに踏み切った。
次回の連銀FOMCは10月31日、12月11日と続く。いまのところ0.25%ずつの引き下げがあり4.25%になるとみる向きが増えてきた。
今週は大きな景気指標の発表はない。関心事は10月5日の雇用統計の発表である。
われわれの今週の関心事はNYダウ平均が7月19日に記録した史上最高値1万4000ドルに挑戦することである(週末は1万8200ドル)。