昨日は米連銀FOMCで一度に0.5%という大幅な利下げ行われ、ウォール街では“シャンペンで乾杯”という、久しぶりに明るい雰囲気のなかで取引を終えた。
これまでは期待感が大きすぎて好材料で相場が目先、ピークをつけることが多かっただけに、今回は慎重な見方を取る向きが多く、一度に0.5%の利下げを期待する見方では一致していなかった。
先行きどこまで利下げが行われるのか?
債券投資のウォーレン・バフェットといわれる投資顧問会社ピムコの経営者ビル・グロスは「FFレートはあと1.0%は下がる」と予測する。FFレートは3.75%になるという見方(ブルンバーグ)。
彼は「成長率2.5%~3.0%を維持するためには必要」と説く。
これまで債券運用で大きな成果をあげ、彼自身が資産1044億ドル(12兆円)を運用するだけに、実践から得た経験に基づく提言でもある。「過去20年間では政策転換の第1回目に0.5%を行ったのは2回だけ」とバーナンキ議長の決断を高く評価する。
株式投資の世界では20世紀が生んだ最高の投資家といわれるビル・ミラー(レッグメイソン)は「現在の状況は1998年のLTCM(ロング・ターム・キャピタル)破綻時に似ている。当時もわれわれは株を買った」と、最近の株主宛の報告書に書いてる。
このように世界的な投資家が現在の状況をチャンスとみていているのには注目される。
今日は日銀の会合でも金利の据え置きが決まった。
本欄でこれまで時々、取り上げてきたシカゴ・オプション取引所のVIX(不安)指数は20まで下がってきた。8月中旬には37まで上昇していた。現在の20は7月25日以来の低水準である。
ウォール街発の不安人気も沈静化の方向に進んできた。
明日からの「東京ゲームショー2007」を控えて任天堂(7974)をはじめ関連銘柄が本日も動いた。ことしは出展者数は史上最高である。