足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ウォール街は1万3000ドルをみる

2006-11-07 18:31:04 | 株式

ニューヨーク株が高い。背景には数々の株価の上昇を堅固にするデータが出てきている。たとえばM&Aの活発化。ビル・ゲーツがサウジアラビアの資本と組んでフォー・シーズンズ・ホテルズを買収するなど昨日は大型のM&A4つも出た。今年はすでに14900億ドル(175兆円)もの資金がM&Aを通して流れ込んだ。市場の活性化に大きな役目を果たす。NY市場の時価総額の10%を大きく超える。

株価の上昇にもかかわらずPER(株価収益率)は上昇しない。実績ベースでのS&P500PER17倍で、株価の上昇によってもPERが変動しないのは企業業績の上昇が同じようにみられるからである。このような現象は1960年以来のことである。1960年といえばウォール街が「黄金の60年代を経験したスタート台」である。

今週の米バロンズ誌で年2回の機関投資家を対象にした相場観の調査を特集しているが向う6ヵ月のダウ平均は13000ドル、強気の見方では来年は15000ドル近い水準を想定している向きも出てきている。

このようなウォール街の見方に対して東京市場の元気のなさはどうしたことか?

株価に合理性があるとすれば、なにかわれわれが予知できない悪材料を予見しているのか。あるいはNY株の強さを、これから織り込んでいくのか。私は後者のほうに賭けたい。

本日、IPO(新規公開)のタカタ(7312)はIPO価格4,100円に対して4,150円で初値をつけ、引け値は3,870円。出来高は860万株で、公開株式数2400万株が重石になった。しかし、われわれの理論株価は1万円も説明できる。

公開株式数が、数日でこなれてきたら注目したい株である。