マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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榛原角柄・民家の注連縄に竹作りの神酒徳利

2020年09月11日 10時53分16秒 | 楽しみにしておこうっと
1月6日に拝見した注連縄。

その日は急がねばならない取材が待っている。

ゆっくり落ち着いて話を伺う時間がない。

掲げていたお家の注連縄に頭を下げて失礼する。

翌日の7日は山の神の在り方を拝見したく山添村の片平に勝原を訪れていた。

陽が沈むまで少しばかりの時間に余裕があった。

帰路の行程は大きくハンドルを切って宇陀市の榛原に向かう。

あのお神酒どっくりを吊るしていた注連縄をまた見たくなってというか、お家の方に話しを伺いたくて再訪したが注連縄はすっかり消えていた。

一般的な事例からいえば年神さんを迎えたしめ飾りを下げる日は小正月。

14日、若しくは15日であるが、昨今はとんど組み作業をする人足の関係で休日に移行する地域が増えている。

その例も考えられるが、この年の7日は平日の月曜日。

もしかとすればだが、拝見してからの夜間に外してとんど焼きをしている可能性も考えられる。

真相はお家の方に聞くしかないが、いくら大きな声で呼びかけても反応がない。

どうやらご不在のようである。

それから一週間後の14日に再び立ち寄った。

カドニワに自家用車があるからたぶんにおられるであろう。

玄関も開いていたからこの前と同じように大きな声で呼び出したら、奥から返事が聞こえた。

自己紹介ならびに取材主旨、尋ねる経緯を伝えて注連縄のことを尋ねる。

話してくださったのはY家のご婦人である。

注連縄に竹製のお神酒どっくりを作って架けていたのは旦那さんだった。

詳しいことは本人に聞かないとわからないが、概略を教えてくださった。

だいたいが1月4日辺りに作って架ける。

数日後の1月7日は山行きさん。

注連縄にお神酒どっくりを持って山に行く。

出発にあたっては無事を願って僧侶にお念仏を唱えてもらう。

おそらく安全祈願の祈祷念仏であろう。

それを済ましてから僧侶とともに山行きする。

かつて山行きに出かけていたのは旦那さんのお父さん。

奥さんはおじいさんと云っていたからそうであろう。

山仕事はしていない旦那さん。

山行きは形式的であるのかもしれないが、父親の意思を継いで注連縄にお神酒どっくりをしているという。

山行きとはおそらく山の神参りであろう。

6日、竹製のお神酒どっくりを見た瞬間に思った山の神との関係性。

伺ったことでわかった。話してくださった山行きに、是非とも同行取材をしてみたいと思った。

一年後にまた寄せていただきたく、お願いした。

(H31. 1. 6 SB932SH撮影)
(H31. 1.14 聞取り)


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