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( 「仙禽」雄町55 )
■2011/6/1(水) 曇~雨
日付が変わり、今日から水無月に突入したが、「水の無い月」なんて言葉だけ、しっかり雨に濡れて家に帰りついた。先月(24日)のブログに書いた通り、あの夜、奈良市の「福森酒店」でお兄さんと話しながら長居して買って帰ったのが、この写真の酒「仙禽」の雄町55だ。
6月になってから封を切ると宣言した通り、今月は「ラベルの中で羽を広げて翔ぶ鳥」のこの酒から始めると決めていた。 55だから雄町を55%精米、普通ならラベルに純米吟醸とうたってよいところだが、一切書かないのが、ここの酒のいいところ。
そればかりか、後ろのラベルには、小さな文字でこんなことまで書いてある。「仙禽のアナザーワールドへようこそ。 仙「菌」は特殊なウイルスで感染すると厄介らしいですよ。」とサイン入りで。
端麗辛口の酒に背を向けて、酸がこの酒の輪郭をしっかりと映し出している個性のはっきりとした日本酒だ。 酒米、山田錦全盛の中で、鑑定会に亀の尾でチャレンジしたり、ホーロータンクでなく木樽を使ったり、全て袋吊りにしたり、日本酒業界のアウトローの異名を持つ蔵だが、私の十指に間違いなく入ってくるのが、ここの酒なのである。 私は、既に前述のウィルスに感染している一人らしい。
私がこの酒を飲むことで、今回の震災で一部壊れた蔵(栃木県さくら市)の修復につながれば・・・の思いを抱きながら。
このラベルを眺めていると今月は私にとって別名「酒在月(さけありづき)」となりそうな予感がしてきた。
(寅)
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