中野香織さんの「モードの方程式/Satisfashon Men and Women」を読みました。日経新聞の夕刊に現在も連載が続いているコラムをまとめたものです。
とりあえずタイトルだけ見て買った本です。こういう本は、ワタクシ的にはやっぱり読まないといけないだろうと思いまして。タイトルから「イマ」のファッション、流行を追っかけている本だと想像していましたが、ちょっと違っていました。著者の中野さんのもともとの専門がイギリス文化史で、そこからスピンアウトして服飾史の世界に入ってこられたそうで、どちらかと言うと洋服にかこつけた歴史の読み物って感じでした。トリビアのタネになりそうな薀蓄満載でした。
とはいえ、「モード」なので、いちおうそのときの流行りモノは押さえてあるんですが、新聞連載→単行本→文庫ときているので、相当タイムラグがあって、「そう言えば、あの頃ね…」とちょっと遠い目をしてしまう部分もありました。
タイトルには「Men and Women」と女性も含まれていますが、実際は日経新聞ということで、男性ファッションについての記述が多いように思いました。起源はイギリス、しかも当時のKing、Princeというパターンが結構あるんですね。さすがに「大英帝国」といわれただけあるものね、と感心してしまいました(って、ちょっとこじつけ?)。ついでに、英国王室がらみのネタでは、チャールズ皇太子が、誂えではなく既製服をお召しになるようになったと写真入で載っていました。やっぱり、肩のあたりのシルエットが違うんですよね。体形まで違って見えます。これって、女性でも同じだと思うので、肩のラインに気をつけようと思いました。目指せ「着やせ」です。