おとらのブログ

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「教養として学んでおきたい歌舞伎」

2021-10-11 23:21:54 | 読んだもの
 葛西聖司さんの「教養として学んでおきたい歌舞伎」を読みました。

 内容紹介です。
本書は、日本の伝統芸能「歌舞伎」の魅力が詰まった一冊です。
歌舞伎座に代表される劇場の魅力から、歌舞伎の代表的な演目、著者おすすめの演目の見方、驚きの仕掛けや名セリフの数々、そしてなんといっても役者の魅力について紹介します。
コロナ禍の影響で変わる歌舞伎の興行形態にも触れつつ、令和時代の歌舞伎について、伝統芸能解説の第一人者が語りつくします。

 葛西さんの肩書は「古典芸能解説者」です。何となくまだNHKアナウンサーのイメージが強いのですが。そういえば、山川静夫さんの肩書は「エッセイスト」ですね。Eテレの「にっぽんの芸能」にゲストでご出演の際はそう紹介されています。山川さん、司会が高橋英樹さんになってからはいつも“ノリノリ”でお話しですよね。話が通じる人が出てきてとても嬉しそうです。

 あ、話がそれました。葛西さんです。葛西さんも学生時代から歌舞伎に通い詰めてたそうです。NHKのアナウンサーはまず地方勤務から始まり、葛西さんも東京の歌舞伎座へは年に1~2回しか通えない地方勤務が10年ぐらい続き、その後東京に戻り念願の「劇場中継」の担当になったそうです。そういう方が中継してくださっていたら観てる側も何となくワクワクします。“棒読み”は勘弁してほしいです。

 本の内容ですが、実際の演目を紹介しながら、「基本のキ」を解説されています。出てくる演目は「七段目」「寺子屋」「すし屋」「曽根崎心中」「馬盥」「引窓」「夏祭」「桜姫東文章」「金閣寺」「弁天小僧」「天竺徳兵衛韓噺」「お染の七役」「四の切」「京鹿子娘道成寺」「怪談乳房榎」「新口村」です。「桜姫」を取り上げてるって、“今年”って感じですよね。葛西さんも孝玉コンビの「桜姫」に「うふっ」となったクチなのかしらと勝手にシンパシーを感じています。

 ストーリーだけでなく早替わりや宙乗り、引き抜きについての解説もあって、何回も見ているけれど「あぁ、そうなってたんですね」と納得しました。「道成寺」の引き抜きは、後見だけでなく、踊っている役者さんも胸元の糸を抜きながら踊っているそうです。今度、それ見てみたいと思いました。

 「名セリフと名曲を味わう」という章もあり、そちらで「勧進帳」や「道成寺」「藤娘」の歌詞の解説をしてくださっています。1月の玉ちゃんの「藤娘」はちゃんと予習しておきたいと思います。

 タイトルが「教養として~」となっていたので、もっと入門書のようなものを想像していましたが、かなり奥が深かったです。読むところがいっぱいある本でした。気楽に、どのページからでも読めるのも魅力です。実際の舞台を見たくなります。孝玉コンビの「寺子屋」を見たいと、なぜか思ってしまいました。きっとまた上演されますよね。楽しみに待ちたいと思います。
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2 コメント

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寺子屋 (まるこ)
2021-10-16 14:38:56
「教養」として読んでおきたいものがたくさんあり過ぎます。
孝玉の「寺子屋」良かったですね。私も再演を願っています。
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能・狂言 (おとら)
2021-10-17 22:50:14
つられて、葛西さんの「教養として学んでおきたい能・狂言」と言う本も注文してしまいました。お能は結構歌舞伎にも関係しているので。

「寺子屋」ぜひ再演を!
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