おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

三十周年記念 上方花舞台①

2013-01-31 23:50:03 | 観たもの
 国立文楽劇場で開催された「三十周年記念上方花舞台」を見てまいりました。「『上方花舞台』って何?」ということなんですが、私もよくわかっておりません。とりあえず玉ちゃんご出演ということで、情報が入ってきたので、ちょっと苦手な舞踊のほうでしたが、せっかく大阪にお見えになるのに、ジモティとして行かないっていうのもどうかと思い、とりあえず行くことにしました。財団法人大阪文化芸能協会の主催で、チケットはそこへファックスで申し込み、可とも否とも何も返事がなく、しばらくするといきなりチケットと振込用紙が送られてきました。不思議なというか、鷹揚な団体でございます。お席は11列目でした。玉ちゃんをすぐそばで拝見できないのはちょっと残念ですが、“舞踊を見る”ということを主にするのなら、舞台全体が見渡せてちょうど良いお席でした。

 この「上方花舞台」ですが、三十周年とあるようにずいぶん前から公演があったようです。その時々でご出演の方たちの顔ぶれも変わるようですが、今年は玉ちゃんに元タカラヅカの大空祐飛さん、榛名由梨さん、瀬戸内美八さん、OSK歌劇団、上方舞の山村流の方々、文楽の義太夫さんと三味線さん、三弦・箏・三味線・唄の方々など結構な人数の方たちがご出演でした。

 プログラムです。
     
口上         坂東玉三郎

 松竹梅        山村 光
            山村若有子
            山村若峯董芳恵
            山村楽春代
            山村楽風女

 三段返花絵草子
  地唄 雪      坂東玉三郎
  長唄 業平     大空祐飛
  義太夫 海士    坂東玉三郎
            上村吉太朗

 おあそびやす
            榛名由梨
            瀬戸内美八

            山村 光
            山村若有子
            山村若峯董芳恵
            山村楽春代
            山村楽風女

            OSK歌劇団

 口上は、幕が開くと、舞台中央に玉ちゃんが女形の正装姿で正座されご挨拶されました。玉ちゃんの口上って、カミカミが多いんですが、この「口上」はつっかえることもなく滑らかに口上を述べられました。年号とか団体名とかややこしそうでしたが、おそらくずいぶんとお稽古なさったのではないかと思いました。今回、東京生まれ東京育ちの玉ちゃんがこの舞台にご出演になったのは、以前から玉ちゃんは南地大和屋さんの女将さんと懇意にしてらして、その女将さんから「三十周年やし出てや」とご依頼があったそうです。

 その口上によれば、この「上方花舞台」のルーツは1970年の大阪万博で、万博開催中に万博ホールで大阪の芸能を紹介するイベントがあり、大阪の芸妓さん200人が「大阪おどり」を披露されたそうです。それを発展させる形で、司馬遼太郎さんや田辺聖子さん、阪大の山村雄一さんが広く関西の財界に呼びかけ、上方の文化や芸能・芸術を保護、発展させる目的で財団法人上方文化芸能協会を設立され、現在に至るそうです(←ずいぶん端折っています、スミマセン)。

 司馬遼太郎さんは「文化が豊穣でないとその都市は死んでしまう(←これもあやふや、スミマセン)」とおっしゃったそうで、本当にまさしくその通り! どこぞの某首長に聞かせてやりたいお言葉でございます。

 その「口上」が終わると、山村流の方々の「松竹梅」でしたが、玉ちゃんの「口上」が済んでほっとし、邦楽の演奏が非常に心地よく、意識を失うことしばしば…。最初一人で踊ったはったのが、気がつくと二人、さらに次に舞台を見ると五人になっていて、よほど気持ちよく寝ていたのか、舞台の上のことが一瞬理解できず、「私の目がおかしくなって人が増えてる?えっ?」とちょっと慌てました。
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ご期待ください!

2013-01-30 18:37:13 | 観たもの
 本日、国立文楽劇場で「上方花舞台」拝見してまいりました。詳しい感想はまたUPしますが、玉さま絶品の舞台でございました。明日いらっしゃる皆様、乞ご期待!です。

 義太夫「海士」は、玉さまはもちろんですが、共演の吉太朗クン、文楽の大夫の呂勢大夫さん、三味線の藤蔵さんも素晴らしく、そちらもぜひご注目くださいませ。(呂勢大夫さんは大夫の真ん中、藤蔵さんは三味線の左端の方です)

 では、お気をつけて大阪までお越し下さい。

上の写真は「♪包丁一本、晒に巻いて~」の法善寺さんです。
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壽初春大歌舞伎 夜の部②

2013-01-29 23:48:47 | 観たもの
 引き続き「襲名披露口上」です。進行はもちろん、人間国宝・文化勲章・俳優協会会長の藤十郎さんでございます。“芝居がかった”口上がよろしゅうございます。昔は、これが鼻について「ちょっと…」でしたが、最近は「歌舞伎見てるわぁ」という気分になれて、結構気に入ってます。これも年を取ったからなんでしょうか。翫雀さんと扇雀さんは、亀ちゃんに対してはお小さいときからの役者仲間ですし、同窓(慶應出身)というよしみもあって、当然お心のこもったご挨拶になりますが、中車さんに対してもとても優しさあふれるご挨拶でした。翫雀さんは「慶應は六大学の一つ、名門ですが、中車さんはさらにその上の東京大学で…」と中車さんをさりげなく立ててあげる感じが好もしく思いました。扇雀さんも「次回はぜひ同じお芝居で共演を!」とおっしゃっていました。

 秀太郎さんは、ブログによれば、「中車」のご名跡について必ず説明するようにしていらっしゃるそうです。澤瀉屋さんの長老・寿猿さんのこともおっしゃっていました。50年前の澤瀉屋さんの襲名興行にもご出演なさっていたそうです。秀太郎さん、勘九郎さんの時は小山三さんのことを必ずおっしゃっていました。年上の役者さんに敬意を表していらっしゃるんでしょうね。その寿猿さん、ご自分の番になったときに、50年前の襲名の説明をしようとチャレンジされましたが、同じお名前ばかりなので、こんがらがってしまってぐちゃぐちゃになってしまっていましたが、それがまた微笑ましく、「お元気で!」ってエールを送りたくなりました。

 夜の部の最後は猿之助さんの襲名狂言「義経千本桜 川連法眼館」、通称「四の切」です。先日も書きましたが、心斎橋大丸の「猿之助展」で、「四の切」のドキュメンタリーフィルムを見ていたので、「えーっと、ここは裏側で、ああなって、こうなって」といろいろ思い出しながら拝見しておりました。舞台上手側のお屋敷の丸窓のところに、佐藤忠信が上半身だけ姿を現す場面がありますが、そこは、忠信の衣裳を着付けたボディの後ろに猿之助さんが立っていました。実際は着物をお召しになっていないんですよね。それを知っていたのでオペラグラスで必死に見ていましたが、残念ながら?ちゃんと衣裳を着けているようにしか見えませんでした。忠信が姿を隠すと、すぐに狐が欄間から飛び出してくるので、着物を着ていたらとてもじゃないけれど間に合いませんものね。

 猿之助さんの身体能力すごいです。ぴょんぴょん跳ねるし、くるくる回るし、するする歩くし「はー」とか「ほー」とか感心しまくっていました。それに早替りや宙乗りもあって、客席も大盛り上がりです。ああいう派手立つ演しものがよろしゅうございますよね。ウチの会社のお嬢さんも感激して、翌日は二人で寄るとさわると「四の切」の話をしていました。

 この「四の切」ですが、6月に演舞場で猿之助さん、10月に御園座で勘九郎さん、そして今月、さらに3月は御園座でまた猿之助さんを見ます。1年の間に4回も見ることになります。でも、何度見ても飽きない演目ですね。「義経千本桜」がよくできたお芝居なんでしょうね。義経が源九郎狐の孝心に感じ入って初音の鼓を与えると、減九郎狐が喜んで鼓と戯れる場面がありますが、その時のBGMのお三味線の演奏が、とってもテンポがよくて、聞いているこちらまでウキウキするので、大好きです。4月のこんぴらでも猿之助さんが「四の切」をなさるので、本当ならおっかけたいところですが、4月は東京があるのでここは我慢です。3月を楽しみに…。

 
 お弁当を買いに行けなかったので、松竹座地下の「かまかま」の鰻丼にしました。暖かくて、冬場はこういうのも「アリ」かなと思いました。

 
 猿之助さんご愛用のフェイスクリーム、ドゥ・ラメールです。ロビーに置いてありました。

 
 福山雅治さん撮影の襲名披露公演のための特別ポスターです。後ろに通天閣がある大阪バージョンだそうです。
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壽初春大歌舞伎 夜の部①

2013-01-27 23:34:06 | 観たもの
 「書かなきゃ、書かなきゃ」と思いながら、何となく先延ばしにしていた澤瀉屋さんの襲名披露公演の夜の部…。昨日めでたく千穐楽をお迎えになりました。「今さら…」感でいっぱいですが、一応UPしておきます。

 夜の部の演目と配役です。
 一、操り三番叟(あやつりさんばそう)
                   翁       藤十郎
                  後見       薪 車
                  千歳       吉太朗
                 三番叟       翫 雀

 二、小栗栖の長兵衛(おぐるすのちょうべえ)
                 長兵衛       中 車
                 七之助       門之助
                 僧法善       猿 弥
                巫女小鈴       春 猿
                猟人伝蔵       弘太郎
                父長九郎       寿 猿
                妹おいね       笑三郎
               馬士弥太八       右 近
                堀尾茂助       翫 雀

   二代目市川猿 翁
 三、四代目市川猿之助 襲名披露口上(こうじょう)
   九代目市川中 車
                      猿之助改め猿 翁
                      亀治郎改め猿之助
                           中 車
                           幹部俳優出演

 四、三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
   川連法眼館の場
   市川猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候
       佐藤忠信/忠信実は源九郎狐  亀治郎改め猿之助
                 源義経       扇 雀
                駿河次郎       門之助
                亀井六郎       右 近
                川連法眼       寿 猿
                  飛鳥       竹三郎
                 静御前       秀太郎

 昼の部と夜の部の間は1時間20分ありました。これだけあれば心斎橋大丸まで余裕でお弁当を買いにいけるはずでしたが、つい、周防町の「フクハラ」にフラフラと寄ってしまい、そのまま「あーでもない、こーでもない」とセールを漁っていたら、あっという間に時間が過ぎ、時計を見ると3時45分。夜の部の最初の演目「操り三番叟」に吉太朗クンが出るので、遅刻してはいけないとダッシュで松竹座へ戻りました。

 前半は翁と千歳の踊りです。吉太朗クン、藤十郎さんとの共演です。さぞ緊張なさったでしょうね。でも立派に踊っていらっしゃいました。ずっと見ているので、完全に「親戚のおばちゃん」気分です。お能っぽい感じの厳かな雰囲気で前半が終わり、翁と千歳が退場すると、後半は三番叟の登場です。タイトルに「操り三番叟」とあるように、三番叟は「操り人形」という設定です。操るのは薪車さんです。途中で糸がからまる場面があったりと、なかなか細かい描写です。翫雀さん、ころころとした可愛らしい三番叟でした。角ばったところがないのが、お正月らしくお目出度い感じです。

 二つ目は中車さんの襲名披露狂言「小栗栖の長兵衛」です。昨年6月の新橋演舞場に引き続き2回目です。私も見るのは2回目です。昼の部の「楼門五山桐」はボロクソ書きましたが、こちらは新歌舞伎ということもあるし、何より2回目ということで、すっかり“手の内に入った”長兵衛でした。新橋の時はまだまだ固さがありましたが、今回は少し余裕があるくらいで、立ち回りも慣れて、ご自分からどんどん動いていらっしゃるような雰囲気でした。台詞も他の共演の方たちとの違和感がなくなっていました。中車さんの持ち役ですね。3月の御園座、6月の博多座でも「小栗栖の長兵衛」がかかるようで、おそらく年末の南座の顔見世でもかかるんでしょう。その頃にはもっと練りあがって良い舞台になっているように思います。期待しましょう。

 私が見た日は、猿三郎さんのブログによれば、翫雀さんが「入れごと」で、台詞には出てこない台詞をおっしゃっていたそうで、舞台上のご出演の皆様は笑いをこらえるのに必死だったそうです。えー、全然、気がつきませんでした。せっかくのそんな面白い場面に出くわしたのに、残念でございました。
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大阪のごはん

2013-01-26 23:33:08 | 食べたもの
 「大阪のお土産」「大阪のカフェ」とくれば「大阪のごはん」です。と言っても、ミナミでごはんを食べるということが少ないので、とりあえず自分のブログの過去記事の中からピックアップしてみます。

 おでん工房和乃子
 法善寺横丁にあるおでん屋さんです。夜しか営業していません。記事はコチラ。カウンターだけのお店ですので、要予約です。

 ル・クロ
 難波にあるフレンチです。こちらはランチがあります。コチラコチラに記事があります。非常にわかりにくい場所にありますが、リーズナブルなフレンチだと思います。

 はり重
 松竹座の隣にあるお肉屋さんです。すき焼きが有名ですが、私が行くのははり重の洋食屋さんのほうです。その時の記事はコチラ。松竹座の近くならおうどんの「今井」もオススメです。

 ラ・トォルトゥーガ
 北浜にあるフレンチです。カフェで紹介した「五感」の近くです。
 コチラコチラコチラです。かなりガッツリいただけるフレンチです。

 雑誌のサライ2月号に「文楽技芸員が薦める浪花の旨い店」、家庭画報2月号に「大阪割烹の魅力を訪ねる」という記事がありました。こちらも参考になるのではないかと思います。
 
 
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大阪のカフェ(否、喫茶店?)

2013-01-24 23:24:19 | 食べたもの
 玉ちゃんの「上方花舞台」もいよいよ来週でございます。全国からこの「上方花舞台」をご覧になるために多くのファンの方が国立文楽劇場へお出かけくださるようなので、ご観劇の前後のティータイムのためのカフェ(否、喫茶店?)を何軒かご紹介させていただきます。

 その前に、今回の会場の国立文楽劇場でございますが、先に申しておきますと、既にご存じの方はご存じかと思いますが、「国立」とか「文楽」とかついていると、何だかこう高尚なイメージをお持ちになるかもしれませんが、確かに建物は黒川紀章設計でそれなりに落ち着いた雰囲気ですが、周囲がいけません。道路を一筋入るとラブホテルやフーゾクがあるようないかがわしいところです。どうしてそんなところに国立劇場を建てたのか、全く理解できないんですが。文楽の桐竹勘十郎さんも「なんで?」とおっしゃっていました。ということで、劇場の近くでお茶するというのはおそらくキビシイかと思います。っていうか、喫茶店があったのかどうかも定かではありません(いつも一目散に劇場を目指し、終わればとっとと地下鉄に飛び乗るので)。

 私自身が最近ミナミに行くことが少なくなり、最新のカフェ(喫茶店)事情は全くわからないので、既にいろいろなところで紹介されているお店ばかりですが、一応どのお店も行ったことがあります。

 丸福珈琲店千日前本店
 レトロな雰囲気のコーヒー専門店です。田辺聖子さんの「薔薇の雨」という小説にも登場しました。

 サロン・ド・テ アルション
 法善寺の近くにあります。ケーキ屋さんでもあります。愛之助さんがこちらのモンブランがお好きだと愛之助さんファンの方のブログで拝見したことがあります。私も行ったことがあります。その記事はコチラ

 アラビヤ珈琲
 法善寺、松竹座近くのコーヒー専門店です。こちらのママさんは「隣の人間国宝さん」に認定?されていらっしゃるそうです。桔梗さんがインタビューしてくださっています。私の記事はコチラ。私の記事にも書きましたが、喫煙Welcomeのお店ですので、嫌煙家の方は避けられたほうが無難かと思います。

 長崎堂本店
 ほとんど心斎橋に近づいています。周防町通り(別名ヨーロッパ通り)に面しています。こちらの喫茶店も田辺聖子さんの「苺をつぶしながら」に登場します。ここでしか売っていないクリスタルボンボンがあるそうです。私の記事はコチラ

 ダロワイヨ
 心斎橋筋商店街の中にあります。銀座にもあるのでどうかなとも思いますが、とりあえず落ち着いてお茶できるのでいいかと…。私の記事はコチラ

 ミナミからは少し離れますが、北浜の五感の喫茶店も雰囲気があります。何と言っても重要文化財の建物ですから。北浜駅は文楽劇場からは地下鉄堺筋線で3駅目になります。お時間があれば、中之島のほうまで足を伸ばして、東洋陶磁美術館はいかがでしょうか。見応えのあるコレクションをお持ちです。さらに、その周りには中央公会堂や大阪府立図書館、日本銀行など歴史的建造物、川面に面した中之島公園があり、文楽劇場とは真逆の雰囲気、大阪も捨てたもんじゃないと思っていただけるのではないかと思います。

 とりあえずこんなところで。また思い出したら書きます。
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松竹座のお土産

2013-01-21 23:48:49 | その他いろいろ(歌舞伎)
 同僚の女子から松竹座のお土産のチョコレートをいただきました。昨日の記事でも書いておりましたが、亀ちゃんファンのお嬢さんで、今回松竹歌舞伎会でいっしょに切符を取ったので、そのお礼だそうです。松竹座の切符は、ゴールドや特別の区別はなく松竹歌舞伎会会員には一斉発売で、そんなお礼をいただくほどspecialではないのですが、せっかくなので有難く頂戴いたしました。

 亀ちゃんの古典歌舞伎をご覧になったのはおそらく初めてかと(以前、「十二夜」の切符を取ってあげたことがあります)。「四の切」に感激されたそうで、いっしょにお母様もいらっしゃったそうですが、お母様も「歌舞伎いいね。また行きたいわ」とおっしゃったそうで、関西での歌舞伎を盛り上げるためにもぜひまたお出かけいただきたいですね。

 4月に東京の歌舞伎座がいよいよ新開場です。建替え期間のこの3年間、これまであまり関西に馴染みのなかった大幹部さんたちが入れ替わり立ち代わりお見えくださり、関西の歌舞伎ファンは“歌舞伎座建替えバブル”を謳歌しておりましたが、それもいよいよ終わりそうです。「團菊祭」も3年も続くと、結構定着した感じで、関西ではあまり見られない江戸歌舞伎がいろいろ拝見できて、楽しみにしていましたが…。

 ここはぜひお母様のような新しいお客さんを開拓して、劇場を満員にして、いろいろな役者さんたちにご来阪、ご来洛いただけるような環境を整備していきたいものです。
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壽初春大歌舞伎 昼の部 ②

2013-01-20 23:02:06 | 観たもの
 引き続き、亀ちゃんの四代目猿之助襲名披露狂言の「義経千本桜 吉野山」です。「吉野山」も昨年からよく見る演目です。7月に松竹座で又五郎さんの襲名披露で、10月に御園座で勘九郎さんの襲名披露で見てこれで3回目です。上演時間が1時間弱で、背景が吉野の桜で美しく、地方が清元と竹本の掛け合いで華やかで、こういうハレの場に相応しいんでしょうね。昨日も書きましたが、舞踊はもひとつよくわかっていませんが、それでも藤十郎さんがすごい!というのはわかりました。これ見よがしに踊っていらっしゃる風はなく、さらさらと軽やかに“動いてる”って感じなのに、ちゃんと踊りになっています。要所要所はピタッと決まります。びっくりしたのは、足で「トン」と所作台を踏むところなんですが、上から見ていると爪先を軽く所作台に“置く”って感じなのに、ちゃんと「トン」という音が出るんです。

 亀ちゃんも踊りはお得意でいらっしゃるので、藤十郎さんといっしょでも決して負けることなく、美しく踊っていらっしゃいました。

 今回は三枚目の逸見藤太が出ています。翫雀さんでした。大きな声では言えませんが、どちらかと言えば三枚目の翫雀さんが三枚目を演じていらっしゃるので、全く無理はなく、また、翫雀さんはそういうのが達者なので、楽しく拝見しました。

 それから、自分の無知をさらけだすようですが、ワタクシ、音楽が苦手で地方さんってあまり意識することなく、漫然とBGMのように聞いていたので、どれが竹本でどれが清元なのかあまり考えたこともなかったのですが、今回、清元と竹本が全然違うものだと初めてちゃんとわかりました。竹本の太棹が入ってきたところで「あ、違う」と。そして、それのほうが「好きかも、落ち着くわ」と。これってやっぱり最近文楽に通い始めたからなんでしょうか。ちょっと自分で「おっ?」と思ったので…。

 昼の部の最後は「楼門五山桐」でした。猿翁丈と香川照之さんの親子初共演、香川照之さんが初めて古典に挑戦!で何かと話題の舞台です。ただ、猿翁さんのご体調が思わしくないようで、初日はご出演になりましたが、その後は「出たり出なかったり(お休みのほうが圧倒的に多いみたいですが)」という状態が続いているようです。私が見た日もお休みで、代役は亀ちゃんでした。

 香川照之さん、はっきり言って「下手くそ」です。共演が猿翁さんだったら、猿翁さん自身が言葉も動きもまだまだ不自由で、失礼な書き方で申し訳ないけれど「どっちもどっち」で、「親子初共演!」だけを前面に打ち出して幕になったと思いますが、相手が亀ちゃんだと否が応でも香川さんの“素人”さんぶりが強調されてしまいます。ただ、香川照之さんも歌舞伎2回目でいきなりこのお役っていうのも気の毒でした。NHKスペシャルを見ていたら、この演目を決めたのは猿翁さんで、「あの子にできたら奇跡だ」と最初から出来ないことはわかっていて演らせたようです。テレビでその言葉を聞いたとき、思わず画面に向かって「それって、どうよ」と呟いてしまいましたが。「親子初共演」だけを見せるおつもりだったんでしょうか。それなら猿翁さんにもご出演いただかないと、それを目当てで来たお客さんもいらっしゃると思うので。(実際、同僚の亀ちゃんファンの女子が夜だけを見る予定にしていたけれど、NHKスペシャルを見て「昼の部も行きたい」と言ってましたから。3階の切符がなかったのであきらめましたが)

 「絶景かな、絶景かな、絶景かなぁーーーーー」は聞いているほうもハラハラしました。歌舞伎の発声って難しいものなんですね。6月の襲名披露の口上を聞いたときも中車さんだけ浮いてるなぁと思いましたが、小さい頃から歌舞伎の世界にいるって大事なんですね。ご子息の團子ちゃんは、今月土日は必ず大阪に来て、中車さんと同じ楽屋にいて、舞台袖でずっと舞台を見るという“作業”を繰り返しているそうで、歌舞伎のお家の子としてがんばっているみたいです。それは頼もしいことです。團子ちゃんに期待です。

 やっぱり義太夫と日本舞踊のお稽古しかないんでしょうね。テレビや映画であれだけの実績があるのだから、ってそれがよけいプレッシャーになるのかもしれませんが。
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壽初春大歌舞伎 昼の部 ①

2013-01-19 22:51:17 | 観たもの
 松竹座の「壽初春大歌舞伎」です。「二代目市川猿翁・四代目市川猿之助・九代目市川中車襲名披露」の公演です。昨年6月7月の新橋演舞場の2ヶ月連続襲名披露公演は切符は前売りでほとんど売り切れ、近年まれに見る大入り興行でした。それに気を良くした松竹株式会社は、今回の大阪も元旦初日、いつもの興行より1日長く、儲ける気満々でございます。メディアへの露出もすさまじく、亀ちゃんと中車さんがNHKの紅白歌合戦に出演、お正月恒例の初春舞台中継はいつもなら東京なのに今年は松竹座の「四の切」、さらに極めつけは猿翁丈と香川照之さんをおっかけたドキュメンタリーと、「これでもかっ」と煽りました。そのおかげか、切符の売れ行きも好調のようで、二等席・三等席は全て売り切れました。一等もかなり埋まっているようで、私が行った日も3階から見る限り、空席はほとんどありませんでした。

 昼の部の演目と配役です。
 一、正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
     曽我五郎       猿 弥
     小林妹舞鶴       笑 也

 二、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
     粂寺弾正       右 近
     八剣玄蕃       猿 弥
     腰元巻絹       笑三郎
      秦民部       薪 車
     八剣数馬       弘太郎
     秦秀太郎       春 猿
     小野春道       竹三郎
     小野春風       門之助


 三、義経千本桜吉野山(よしのやま)
     佐藤忠信実は源九郎狐  亀治郎改め猿之助
      逸見藤太       翫 雀
       静御前       藤十郎

 四、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
      真柴久吉  猿之助改め猿 翁
    石川五右衛門       中 車

 「正札附根元草摺」は曾我物舞踊でした。昼の部は11時からですが、また10分ぐらい遅れてしまい、途中から拝見しました。笑也さんは「驚異の」という形容詞がつくくらい、お若いときから全く変わらない美貌の持ち主だそうで(私は澤瀉屋さんをほとんど見ていないので、どれくらい“驚異”なのかはよくわからないのですが)、卒なく踊っていらっしゃったようにお見受けしました。舞踊はもひとつわからないんですよね。

 「毛抜」は、右近さんが主役です。以前にも書いたかと思いますが、右近さんちょっと苦手です。姿も悪くないし、声も通るし、台詞もはっきりしていますが、右近さんのお芝居はなぜか眠くなってしまいます。この日も何度か意識を失いかけましたが、唯一注目していたのは、配役には名前があがっていませんが、小原の万兵衛実は石原瀬平の猿三郎さんです。猿三郎さんのブログ「市川猿三郎 二輪草紙」を愛読しており、そちらに今月のお芝居のことやご自分のお役についていろいろ書いてくださっていたので、いろいろと見るべきポイントがございました。猿三郎さんのブログは今や澤瀉屋公式ブログだそうで、コメントにもいつも丁寧にお返事されていて、いい人だなぁといつも思っています。今回の万兵衛は悪役ですが、台詞も見せ場もいっぱいあって、「よかったね~」と何だか親戚気分で拝見しておりました。

 
 お昼は買う時間がないと思い、家からおにぎりを持っていきました。おやつのスタバのドーナツとコーヒーです。歌舞伎は文楽と違って休憩時間が長いので休憩も楽しみです。
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四代目市川猿之助襲名記念「猿之助への軌跡」展

2013-01-18 23:18:31 | 見たもの
 本日、たかてらさまからコメントをいただき、そういえば、この展覧会に行ったのに記事をUPしていなかったことを思い出し、「今さら…」ですが、写真も撮ってきたので一応UPしておきます。

 私も年末に行ってきました。1月の松竹座の切符を持っていれば入場料が半額になるということで切符は持参しましたが、まだ見ていない切符を持っていくって「ここで落としたら、見に行かれへんねんね」とちょっと緊張しました。

 
 
 
 
 
  
 

 会場の途中まで写真OKでした。途中から畳2畳分くらいの大きな写真の展示になりましたが、それらは売り物だそうで、そこからは写真NGでした。確か35万円だったような…。ファンの人がお買い求めになるんでしょうか。でも、あんな大きな写真、よほどの豪邸でないと置けないような、ま、35万円もポンと出せる方のお家なら大丈夫なんでしょうね。と、それらの写真は、そういう下世話なことを考えながら拝見しておりました。

 お衣裳の展示もあり、狐忠信のあの白いふさふさお衣裳も間近で見ることができました。ふさふさは文字通り「房」がいっぱい縫い付けてありました。

 ハイライトは「義経千本桜・四の切」のドキュメンタリーフィルムで、50分くらいありましたが、2010年に亀ちゃんが初めて「四の切」の狐忠信を演じたときを記録したもので、表舞台だけでなく舞台裏もすべて撮影されており、どのようにしてあの場面、この場面ができるのかを見ることができます。亀ちゃん自身はもちろん全力、全速力で舞台の裏や下を駆け抜け、衣裳を変え、化粧を変えていきますが、それを支える裏方さんや後見さんの手際の良さ、そしてその三者のチームワーク、なかなか見応えのあるドキュメンタリーでした。リハーサルを含め、お稽古から本番をあわせた8日間、ハンディカメラを持ち込んで、2人の撮影スタッフで立ち会われたそうです。このフィルムを見てから、実際の「四の切」を見ると「感動も一入」って感じでした。

 この展覧会の会期は12月17日から1月7日まででしたが、できれば松竹座で公演がある間はずっとやっててほしかったなぁと…。私が行ったのは会社帰り、遅い時間だったせいもあるけれど、ほとんどお客さんがいなくて“独り占め”状態で、せっかくの展覧会なのにちょっともったいないかもと思いました。
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