おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

サマーレイトショー「夏祭浪花鑑」

2013-07-30 23:23:36 | 観たもの
 24日に国立文楽劇場で「夏祭浪花鑑」を見てまいりました。7月から8月にかけては「夏休み文楽特別公演」ということで、三部制になっており、このサマーレイトショーは6時半開演、会社が終わってからでも行けます。古典芸能の公演って、大体が遅くても4時とか4時半とかの開始で、勤め人はまず平日は無理です。こういう6時過ぎの公演があると、土日をつぶさなくて済むので、非常にありがたいです。歌舞伎でも、松竹座で「浪花花形歌舞伎」という公演があったときは、確か3部制で、第3部は6時開演でした。東京の歌舞伎座も8月は「納涼歌舞伎」で3部制となり、第3部は6時20分の開演だそうです。毎日6時開演とは言いませんので、例えば、金曜だけでも6時開演にしてもらえると助かります。

 ただ、大阪の文楽劇場は夜の部の入りが悪いそうです。ロケーションのせいとかあるんでしょうか。私が行った日も6割程度の入りでした。せっかく、住大夫さん、簑助さん、文雀さんと人間国宝の方が三人もご出演なのに、何だかもったいない感じでした。大阪は慢性的に夜の部の入りが良くないそうです。ロケーションのせいなんでしょうか。

 この前の「文楽の集い」でお聞きしておりましたが、大夫さんも三味線さんも人形さんも皆様、白っぽいお色目のお着物をお召しです。いつもとは全然違う雰囲気で、涼しげで軽やかな感じでよろしゅうございました。夏休み公演でしかこのお姿は拝めないそうです。

 ワタクシのお席は前から3列目、舞台がかなり近いんですが、それでも簑助さんを見るためにオペラグラスを持参しておりました。ちょうど私の座っているところの正面あたりで、簑助さんがお人形を遣っていらっしゃいました。もちろん、そのお姿を追ってオペラグラスでガン見していたら、簑助さんと目が合ってしまい、一瞬ドギマギしてしまいました。もちろん、簑助さんがたまたまこちらの方向を向いていらっしゃった時に、私がたまたま見ただけかもしれませんが、「きゃっ」でした。

 それにしても簑助さんのお辰ですが、登場は日傘を差してなんですが、その日傘の優雅な扱い!いつもながら、惚れ惚れいたします。

 主役の団七は玉女さんでした。最後の長町裏の段では、舅義平次と派手な立ち回りを見せてくださいます。歌舞伎のように、ポイント、ポイントで「見得」を切ります。舞台を所狭しと動かれるので、汗びっしょりでした。「ダイガク」のシルエットもありました。

 文楽は8月4日にもう一度2部3部を通しで拝見することになっています。そのときにもう少し詳しく書けたら書きたいと思います。
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熱海殺人事件

2013-07-28 23:15:04 | 観たもの
 京都南座で「熱海殺人事件」を見てまいりました。ジャニーズ事務所と松竹株式会社が仲がいいのか、時々ジャニーズ系の演しものが松竹系の劇場でかかります。南座ということで、今回の観劇で松竹歌舞伎会のポイントがつき、おかげさまで今年はこれで28ポイント目を獲得、来年のゴールド会員が確定いたしました。

 チラシの言葉です。
つかこうへいは24歳でこの作品を書き、翌年には岸田國士戯曲賞を受賞。
その後<ザ・ロンゲスト・スプリング><売春捜査官><サイコパス><モンテカルロ・イリュージョン>、
そして最終バージョンとした<平壌から来た女刑事>を55歳で書き上げてからも、
多くの俳優によって形を変え、上演され続けてきた代表作「熱海殺人事件」。

舞台『蒲田行進曲』で銀ちゃんを演じ、つかこうへいと出会い慕ってきた錦織一清が、
ついにつか作品の演出を手掛け、木村伝兵衛を演じます!
その実力が高く評価されるA・B・C-Zの戸塚祥太、
<売春捜査官>で木村伝兵衛を演じ“凛とした女”とつかが評した黒谷友香、
劇団☆新感線の個性派・逆木圭一郎。

4人のエネルギーが舞台でぶつかり合う、この夏必見の舞台。

 客席は、戸塚クンファンと思しき(ニッキファンもいると思いますが)ジャニーズファンのお嬢さんたちと、“つかこうへい”という名前に反応してしまう中高年の男女(私もここに入る)の両方がいて、何だか不思議な感じでした。ジャニーズファンの中には小学生のお嬢ちゃんもいて、小学生に「熱海」を見せていいのか?とちょっと思ってしまいました。

 時代設定は初演当時のままなんですが、時々ジャニーズコネタが挟み込まれたりするので、時間(時代?)の感覚が時々ずれるというか、お芝居の世界から一瞬“素”に戻るというか、何となくビミョーな感じで拝見しておりました。つかこうへいさんがお亡くなりになったので、台本をさわるっていうのは難しいんでしょうか。つかさんが生きてはって、このメンバーで上演するのに演出されたらどうなってたんやろう?と舞台を見ながらそんなことを考えておりました。

 先日見た「オダサク」同様、今回も肌色のヘッドセットマイクでした。南座程度の劇場なら何とか地声でがんばっていただきたかったです。主役のニッキの滑舌がいまいちで、つかさん独特の早口でまくし立てる台詞が聞き取れないことが何度かありました。まだ、後輩の戸塚クンのほうが聞き取りやすかったです。案外お上手でちょっとびっくりしました。黒谷友香さんは相変わらずスタイルがよくおきれいでした。足元がハイヒールではなく、ペタンコの靴っていうのが気になりました。共演者の方々が皆さんそんなに背が高くないから遠慮されてのでしょうか。逆木さんはやはりもともとが舞台の方なので、安定感は抜群でした。上にニッキの滑舌のことを書きましたが、ご本人も自覚されているのか、つかの芝居にしては皆さん、全体にゆっくりと台詞をおっしゃっているように感じました。でも、つかの芝居なら、機関銃のようにまくし立ててほしかったなぁって終わってちょっと思いました。

 カーテンコールも4回か5回あって、皆さんスタンディングオベーションでした。オバサンは、甘やかしてはいけないと思うんですが…。
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歌舞伎座の10月以降の公演が決まりました 

2013-07-26 23:56:28 | その他いろいろ(歌舞伎)
 東京の歌舞伎座公演ですが、4月から6月までの大顔合わせによる大歌舞伎が終わり、7月から9月までの3ヶ月は花形歌舞伎、演目も出演者もいまいちそそられるものがなく、わざわざ新幹線代とホテル代を払ってまで遠征することもあるまいともっぱら京、大阪でお芝居見物をしております。とは言うものの、東京見物もしたいよなぁと思っておりましたところ、、本日、10月からの3か月分の演目と配役の発表がありました。「義経千本桜」の通し、「忠臣蔵」の通しという情報は洩れ伝わっており、まさしくそのとおりで(皆さん、どうやってこういう情報をキャッチされているんでしょうか?いつも感心しております)、10月は「義経千本桜」、11月と12月は「忠臣蔵」でした。両月とも同じ通し狂言ですが、配役が変わります。

 10月公演の配役はこちら

 11月公演の配役はこちら

 12月公演の配役はこちら

 10月以降はまた「大歌舞伎」に戻るようです。ただ、4月からの3ヵ月間のような役者さんのシャッフル?はなく、それぞれの劇団、チームで一幕を担当されるようです。別の劇団、チームの役者とはやはりやりにくいんでしょうか。せっかくこれだけの幹部俳優さんがご出演なのに、ちょっと残念って思ってしまいました。

 孝夫さんは10月と11月にご出演です。「義経千本桜」では当たり役「いがみの権太」を勤められます。「すし屋」の段だけでなく、その前の「木の実、小金吾討死」の段が入るので、権太の悲劇がよりわかりやすくなります。←ここ、孝夫さんがいつも強調していらっしゃるポイントですね。

 11月の「忠臣蔵」では七段目で寺岡平右衛門をお勤めで、大星由良之助が吉右衛門さん、とくれば、玉ちゃんのおかるのはずなんですが、福助さんのおかるです。孝夫さん・吉右衛門さんという“歌舞伎界でお芝居うまいツートップ”が共演されるのに、なぜ?

 玉ちゃんは12月の「忠臣蔵」のほうにご出演です。「道行旅路花聟」で玉ちゃんのおかる、エビサンの勘平です。「七段目」のおかるもお勤めですが、こちらの平右衛門はエビサン、由良之助は幸四郎さんです。確かに、エビサンは歌舞伎界2位の男前なので、玉ちゃんと並んでも絵になるのはわかりますが、舞踊のほうはともかく、「七段目」はエビサンの平右衛門で大丈夫なんでしょうか。お芝居は一人ではできませんから。エビサンのアノ発声で大丈夫なんでしょうか。ここは、お父様の團十郎さんが文楽の住大夫さんに義太夫のお稽古をつけてもらわれたように、エビサンも文楽の大夫さん(咲大夫さんが確か玉ちゃんと心安うしたはったはずです)にお稽古をつけてもらわれたらいかがでしょうか。

 10月以降の遠征は何となくビミョーな感じです。いまいち「決め手」に欠けるような…。それに10月は既にお芝居の予定がかなり決まっておりまして、上京しようとすれば日帰りでないと難しいような…。11月も永楽館があるし、菊ちゃんと三津五郎さんの巡業も見たいし…。12月は、玉ちゃんご出演というのは聞いており、孝夫さんと共演するかも、とすっかりソノ気になって、仕事をどうやって片付けようかと算段していたのに、何だか出鼻をくじかれたような…。←ここ、かなりショックを受けているワタクシ。ということは、孝夫さん、南座の顔見世にご出演なんでしょうか。猿之助・中車の襲名披露にお付き合いなさるんでしょうか。それはそれで興味深い顔合わせでございます。歌舞伎座が発表されたということは、南座も近いうちに発表があるでしょうね。いろいろ見比べて遠征計画を立てたいと思います。
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関西・歌舞伎を愛する会第22回七月大歌舞伎 夜の部(2回目)  【追記あり】

2013-07-24 23:44:23 | 観たもの
 2回目の夜の部でございます。2回目となるとちょっと余裕があるというか、スミマセン、あり過ぎまして、宇治香園でまったりと抹茶パフェをいただいていたらしっかり遅刻、我當さんの「曽我物語」はほとんど終わりかけておりました。決して、ワザとではなく、心斎橋フクハラで夏のセールを見たい!という気持ちは何とか振り切れたのですが、つい甘味に気を許してしまい、大変失礼申し上げました。

 孝夫さんの「一條大蔵譚」からはちゃんと拝見いたしました。「保名」の憂いを含んだ美青年から一転、めちゃくちゃ明るい一條大蔵卿です。「吉田屋」の伊左衛門の時もそうでしたが、照明は主役にMAXで当てられているんでしょうけれど、その照明に負けないくらい輝いている孝夫さんです。これがいわゆる“華がある”っていうことなんでしょうね。

 コメントでyumickさんも書いてくださっていましたが、本当に品のある阿呆ぶりでした。阿呆の時とかしこの時のお顔が瞬間瞬間で変わるのもびっくりです。映像ならCG処理とかできますが、ナマの舞台なので瞬間的にお化粧を変えることもできず、顔の表情だけであれだけくっきり違いが出せるってすごいですよね。舞台写真を買ったので、両方のお顔を比べてみましたが、お化粧が変わっているわけではなく、やはりご本人の演技力でございます。かしこの時のきりっとしたお顔はもちろん二枚目の孝夫さんでよろしゅうございますが、阿呆の時も母性本能をくすぐられると申しましょうか、やっぱりステキです。要するに、孝夫さんなら何でもOKなんですけど…。

 ただ、写真を見ると、少しお痩せになったように見えたので心配です。まあ、もともとしゅっとスマート、中年太りなどという言葉に縁のない孝夫さんなんですが、4月から4ヶ月連続で歌舞伎の舞台、しかも大役続きなので心配です。8月も2日間とは言え、竹三郎さんの会があって、その後は上方歌舞伎会のご指導なので、くれぐれもおいといいただきたいものです。

 最後の「杜若艶色紫」ですが、4日に見たときよりは30分近く時間が縮まっていました。どこがどう変わったのかは私にはわかりませんでしたが、テンポアップして、見やすくなったような気はしました。福助さんのご子息の児太郎クンが軽業師の小三というお役でしたが、昼の部の柳澤吉保の正室のお役と印象が全くいっしょで、役柄の身分はいわば最上層と最下層なのに、変わらないっていうのもそれはそれで彼のすごい?ところなんでしょうか。将来は福助、さらには歌右衛門にもなるかもしれない方ですので、ご精進を期待したいと思います。

 それにしても橋之助さん、朝一から最後までほぼ出ずっぱり、今月は“橋之助奮闘公演”と呼んでもいいかもと思ってしまいました。橋之助さんのお弟子さん橋吾さんと孝夫さんのお弟子さん松十郎さんが今月名題披露されていますが、劇中で「口上」がありました。御曹司さんならともかく、お弟子さんで「口上」があるって珍しいなぁと思いながら拝見しておりました。いいですよね、記念に残って。

 今月の松竹座、演目と配役が発表になったときは、東京の歌舞伎座杮葺落公演に比べてお地味で、「ふーん」って感じでしたが、実際見るとかなり充実しており「佳品」ぞろいの七月公演となりました。(東京には遠征していないけれど)今月の東京の歌舞伎座よりもいいのでは?と思っております。

 
 
 道頓堀今井の日替わり弁当です。ごはんは枝豆ごはんでした。

【追記】
劇評家の渡辺保さんが珍しく大阪に遠征され、ご自身のホームページに劇評をupされていらっしゃいます。孝夫さんの「一條大蔵譚」、ベタ褒めでございます。コチラをご覧くださいませ。
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今日は文楽

2013-07-23 18:15:39 | 観たもの
今日は文楽劇場に来ております。初「夏祭」です。って言うか、文楽観劇歴わずか一年なので、何を見ても初めてなんですが。玉女さんの団七楽しみです。簑助さんはお辰でご出演でございます。本日のお席は三列目、ガン見してまいります。
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関西・歌舞伎を愛する会第22回七月大歌舞伎 昼の部②

2013-07-22 23:53:37 | 観たもの
 私の松竹座での最近のお気に入り席は3階1列目34番で、これは一番上手側の端っこの席になります。今月もその席を取る気満々だったのですが、3階の各列の33番と34番は松竹以外で押さえているらしく(「関西歌舞伎を愛する会?})、仕方ないので今回は昼夜ともに3階1列目1番を予約しました。“いつもの”席の反対側、3階の一番下手側ということになります。

 座席の前がRで広いのは同じですが、見え方は全然違っていました。ちょっと残念なお席でした。花道が全くと言っていいほど見えません。花道七三のところもちょっと立ち上がり気味にならないと見えません。まあ、3階席なので、花道が見えるなんて期待してはいけないのですが、34番だと花道の半分くらい見えるんですよね。

 で、昼の部の孝夫さんの「保名」なんですが、花道からのご登場が見えなくて、気分的にちょっと出遅れてしまった感がありました。さらに、花道の七三でかなりの時間踊られました。全部で25分と聞いているのに、「そんなにそちらで踊られるんですか」と内心あせります(私があせっても仕方ないけれど…)。激しく前のめりになると、係員さんが飛んでこられるので、中途半端な前傾姿勢でした。おそらく5分くらい経った頃でしょうか、ようやく舞台に移られました。これでやっと舞台の孝夫さんだけに集中できます。

 題名の「保名」は、美青年「安倍保名」の名前です。そう、美青年、“世紀の超どハンサム”なお役なんです。孝夫さんにピッタリではありませんかっ!皆様! お姿は、乱れ髪に紫縮緬の病鉢巻、露芝模様の着付で片肌を脱ぎ(片方は薄ピンク、片方は薄水色)、紫ぼかしの長袴です。こんなラブリーなお色目のお衣裳、着る人を選びますよね。孝夫さん、本当にお似合いでございます。毎度のことながら、オペラグラスを覗きながら、ニコニコ・ニタニタ・ニマニマ、気色悪いオバチャンになっておりました。

 上演記録を見ますと、やはり演る人を選ぶようで、孝夫さんは今回で4回目、以前、玉ちゃんも手がけられたことがあるようです。最近は、菊五郎さんや團十郎さん、若手では菊ちゃんとエビサンが上演されています。エビサンは今秋「古典への誘い」でやはりこの「保名」を踊られるようです。歌舞伎界で2、3を争う美男子(1位は孝夫さんなので、2位以下を争っていただきます)ですので、さぞお似合いでしょうね。

 孝夫さんの踊りですが、孝夫さんを見ることに一生懸命になってしまうので、もちろんお上手だと思うんですが、三津五郎さんを見るときみたいな「ほーっ」感はございません。途中で二言三言台詞が入ります。個人的には、お姿だけではなくお声も聞きたいよなぁと思ってしまいました。やっぱり、舞踊よりもお芝居で見たいかなぁというのが本音でした。

 これはちょっと今回の反省なんですが、お姿だけを見るのなら、やはり1階席、それも前のほうで見るべきでした。これだけ「ファンなんですぅ」と言ってるのに…突っ込まれそうですが、こちらもいろいろ事情がございまして、松竹歌舞伎会のポイントのこともあって、定価で切符を買わないといけません。府民鑑賞会や生協なら一等でも半額近いお値段で見られるんですけれどね。難しいところです。

 いずれにしても二枚目の孝夫さんを堪能できた演目でございました。

 
 昼の部のお弁当です。例によって到着がギリギリになって、デパ地下に寄れなかったので、道頓堀のがんこ寿司でした。普通に美味しいお寿司でした。
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関西・歌舞伎を愛する会第22回七月大歌舞伎 昼の部①

2013-07-21 23:54:15 | 観たもの
 松竹座の七月大歌舞伎の昼の部は「通し狂言 柳影澤螢火(やなぎかげさわのほたるび)」+「舞踊 保名」の組み合わせです。「柳影澤螢火」の休憩を抜いた上演時間は3時間弱、「保名」は25分でした。孝夫さんの出番がたった25分というのは若干腑に落ちませんが、4月から6月まで東京の歌舞伎座の杮葺落公演がお大変だったし、25分とはいえ、一人でずっと踊っていらっしゃるし、と無理矢理納得させての観劇となりました。

 まず、37年ぶりに再演された「柳影澤螢火」、河内厚郎さんの今月のイチ押しのお芝居です。配役です。

    柳澤吉保    橋之助
   護持院隆光   扇 雀
   お伝の方    孝太郎
   曽根権太夫   亀 蔵
   茶道千阿弥   亀 鶴
   お美代の方   児太郎
   篠原数馬    薪 車
   成瀬金吾    吉 弥
   柳澤弥左衛門  桂 三
   徳川綱吉    翫 雀
   おさめの方   福 助
   桂昌院     秀太郎

 上の登場人物を見ていただいたらおわかりになるように、実在の歴史上の人物、柳澤吉保を主人公に、綱吉や桂昌院なども登場するので“時代物”になります。でも、内容は、人間の果てしない欲と野望の中で起こるさまざまな悲劇で、昨日「古典のようで、やっぱり新作」と書いたのは、人間の欲望を丹念に描いている点が現代劇っぽくて、そして、サスペンス的な要素もあったからで、3時間近い大作ですが、最後まで飽きることなく面白く拝見できました。最後の最後で「えーーーっ、そうだったんですか?!」と、全く予想してなかった大どんでん返し?があって、2時間ドラマ(土曜ワイドや火サスの初期の頃の丁寧に作られたサスペンスドラマ)を見ているような気分になりました。このまま人物だけを今の人に置き換えれば、テレビドラマでも使えるストーリーでした。

 福助さん・橋之助さん、翫雀さん・扇雀さんの東西の成駒屋さんご兄弟が大活躍でした。橋之助さんが幕を追うごとにどんどん“ヤな奴”になっていきます。福助さん、がんばって可愛らしく演じていらっしゃいました。翫雀さんの綱吉、狆を抱いて登場でしたが、反射的に昨年の染五郎さんの新作歌舞伎の千壽さんの着ぐるみ狆を思い出してしまいました。今回の舞台に千壽さんもご出演で、何かの拍子に千壽さんの狆の小春ちゃんが出てきたらどうしよう…なんてバカなことを考えておりました。扇雀さんの隆光、桂昌院お気に入りの坊さんですが、気に入られるだけの美しいお坊様でした。

 その桂昌院の秀太郎さん、言葉は悪うございますが、色キチガイの年増女を快(怪?)演なさっていました。秀太郎さんのブログを読んでいる限りは、完全に男性、京都の花街に夜毎繰り出し、舞台の上にはべらしている腰元さんたちのことを「これが京のきれいどころなら…」などと書いていらっしゃいますが、舞台を見る限りは性別は女性(というかオバチャン)でした。この「柳影澤螢火」の再演は故勘三郎さんも考えていらっしゃったようで、勘三郎さんからも「桂昌院は秀太郎兄さんに」と頼まれたいたそうです。こういう役どころを演じられる女形さんって、今や秀太郎さんしかいらっしゃらないんでしょうね。オンリーワンの女形さんです。

 この「柳影澤螢火」、非常によく出来た歌舞伎だと思います。おそらく来年あたり歌舞伎座で再演されるのでは?と思います。これまでも、いきなり歌舞伎の殿堂「歌舞伎座」でやりにくいものを、京都や大阪の劇場で“試演”?して、それで評判がよければ、歌舞伎座(あるいは東京公演)で再演されるっていうパターン、何回かありましたから。
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今月の松竹座、いいです!

2013-07-20 23:32:51 | 観たもの
 本日、通しで松竹座の「七月大歌舞伎」を見てまいりました。昼の部は初めて、夜の部は2回目でしたが、とても充実しています。夜の部は、4日に見たときから終演時間が30分くらい早まっていました。「杜若艶色紫」がかなりテンポアップして見やすくなったように思いました。昼の部の37年ぶりに再演された「柳影澤蛍火」も「古典のようで、やっぱり新作」って感じのお芝居で面白く拝見しました。感想は改めて書く予定ですが、今月の松竹座、とても良いので、これからご覧になる方は“乞ご期待!”、ご覧になってない方は28日(日)までですので、ぜひご覧くださいませ!「歌舞伎って面白い!」って思っていただけると思います。

 
 
 
 写真は心斎橋筋商店街にある宇治香園という日本茶喫茶でいただいた抹茶パフェです。昼の部と夜の部の間に行きました。パフェのほうは普通の抹茶パフェでしたが(抹茶パフェは濃かったけれど)、最初の冷たいほうじ茶も後の温かいお煎茶もさすがに美味しく、今度はお茶メインで行ってみたいと思います。
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歌舞伎界を舞台にしたテレビドラマ

2013-07-19 23:38:22 | その他いろいろ(歌舞伎)
 TBS系で歌舞伎界を舞台にしたテレビドラマが昨日から始まりました。「ぴんとこな」というタイトルを書けばいいんですが、「ぴんとこな」→「伊勢音頭」→「福岡貢」→孝夫さんと連想してしまうワタクシは、孝夫さんの当たり役とあのドラマを結びつけたくないので、あえてドラマのタイトルを記事のタイトルにはしておりません。悪しからずご了承くださいませ。

 弊ブログを見てくださっている方なら、ご覧になった方もいらっしゃるでしょうか。ジャニーズの若いおにぃちゃんが主役と聞いた時点で、「こら、あかんわ」と思ってしまい、見るつもりはなかったのですが、でもやっぱり気になるので、最後のほうをちょこっと見てしまいました。

 うーーーん、素人さんが歌舞伎役者を演じることはキビシイとは思っていましたが、予想以上の酷さでした。まあ、映像の世界で演技派と言われ、いろいろな賞を軒並み受賞した香川照之が全然手も足も出ない世界なんですから、無理っちゃ無理なんですが。前宣伝では、撮影に入る前に何ヶ月か踊りや所作の勉強をされたそうですが、生まれた時から歌舞伎の世界にいる人とはキャリアが違いすぎます。特に歌舞伎の場面は、子供の学芸会?と思ってしまいました。

 歌舞伎界にだって、平成生まれのイケメンの歌舞伎役者さんがいらっしゃいます。そういう方たちがご出演になればもうちょっと歌舞伎らしく見えるのにと思いましたが、そうすると他の俳優さんとのバランスが取れなくなるんでしょうね。であれば、いっそ、出演者全員歌舞伎役者にしてもらったら、見られるドラマになるような…。壱太郎さんとか歌昇・種之助兄弟とか巳之助さんとかいらっしゃいますよ。隼人クンもいるよ!と思ったら、第1話に花屋の店員でご出演だったとか。なぜ?花屋の店員?

 そのせいかどうかはわかりませんが、視聴率は8.7%と振るわなかったようです。歌舞伎をご覧になったことがない方が、このドラマを見てこれが歌舞伎と思わないように、とりあえずそれを切に願います。

 「ぴんとこな」とは
 上方和事の役柄の一つです。やわらかな色気を持ちながら「つっころばし」のように女性的にならず、立役のきりりとした強さを持った役をさします。『伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)』の福岡貢などがその代表です。福岡貢は和事で表現される二枚目の色男ですが、元は武士のため、強さのある「ぴんとこな」で演じられます。(国立劇場の歌舞伎事典より)
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大阪松竹座「十月花形歌舞伎」

2013-07-18 23:49:47 | その他いろいろ(歌舞伎)
 10月の大阪松竹座の公演情報でございます。ずいぶん前から愛之助さんの“座頭公演”であるということは発表されており、演目もあちこちに出ていましたが、正式に「歌舞伎美人」のサイトに出ました。

 演目と配役です。

 【昼の部】
 一、新・油地獄 大坂純情伝(おおさかじゅんじょうでん)
    河内屋与兵衛     愛之助
    お吉         壱太郎
    雁金文三       薪 車  
    刷毛の弥五郎     亀 鶴
    果心         翫 雀

 二、楳茂都 三人連獅子(さんにんれんじし)
    親獅子        愛之助
    母獅子        壱太郎
    子獅子        吉太朗

 【夜の部】 
 通し狂言 夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)

     序幕  住吉鳥居前の場
     二幕目 内本町道具屋の場
         横堀番小屋の場
     三幕目 釣舟三婦内の場
         長町裏の場
     大詰  田島町団七内の場
         同  大屋根の場

   団七九郎兵衛      愛之助
   一寸徳兵衛       亀 鶴
   団七女房お梶      壱太郎
   玉島磯之丞       薪 車
   徳兵衛女房お辰     吉 弥
   釣舟三婦        翫 雀

 今年2月に続いて、松竹座での愛之助さんの座頭公演です。「愛・壱コンビ」がいよいよ定着してきました。昼の部の「大阪純情伝」は「女殺油地獄」をモチーフに作られた新作歌舞伎で、以前「平成若衆歌舞伎」の公演で上演されたそうです。「平成若衆歌舞伎」って確か新作を何本も製作しているので、松竹座での愛之助さん座頭公演がこのまま定着すれば、これからもその時上演された演目が復活してくるかもしれません。

 「三人連獅子」では、吉太朗クンが松竹座での本興行で子獅子です。「とうとうここまで来たか…」と、おばちゃんはちょっと感慨深いものがあります。壱太郎さんの連獅子はこれで3年連続拝見することになります。お上手なので楽しみです。

 夜の部は「夏祭浪花鑑」がかかります。「片岡愛之助、上方の型にて待望の通し公演」とチラシに書いてありますね。伯父様の我當さんのご指導のようです。私はてっきりお父様の秀太郎さんかと思っていたのですが。そういえば、秀太郎さんのお名前が見当たらないのですが、ご出演はないのでしょうか。せっかくなのに、寂しいですね。

 日程は平成25年10月3日(木)~27日(日)です。料金は一等12,600円、二等7,350円、三等4,200円です。
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