故桂枝雀さんのご長男、前田一知さんがざこば師匠(←師匠って書くって何か抵抗あるんですけど)に正式に入門、「桂りょうば」として修業を始められることになりました。
朝日新聞の記事はコチラ。(読者登録をしないと途中からは読めません。悪しからず)
ご本人のブログはコチラ。
もう43歳になっていらっしゃるんですね。私が枝雀さんに入れ揚げていた頃、サンケイホールの枝雀さんの独演会でまだ小学生の一知クンが高座に上がったという話は聞いたことがありました。私が行った日ではなかったので、ちと残念に思った覚えがあります。すごく上手というウワサで、このまま枝雀さんの跡をついで落語家さんになるのかと思っていたら、そのままフェードアウト。私も枝雀さんから離れていたのでよく知らなかったのですが、バンド活動をなさっていたとか。一応、芸能界にはいらっしゃったんですね。
ご本人のブログを見ていたら、2010年から素人落語家としてあちこちの高座に上がっていらっしゃったようです。今回正式にプロの落語家になって名前をもらわれました。
これからさぞお大変でしょうね。お父様の名前は大きすぎます。米團治さんが米朝師匠に小米朝として入門されたときより大変なような気がします。米朝師匠の落語って、よく言われていますが正統派の落語、計算しつくされた理詰めの面白さだと思うんです。枝雀さんがよくおっしゃっていた「緊張と緩和」が最高のバランスになっているんだと思います。もちろんテクニックだけではなく、人間性と言いましょうか、人物全てが投影された落語です。まあ、こんな言い方もベタ、後付になりますが、これが人間国宝・文化勲章の落語なんでしょうね。お弟子さんたちはそれを見よう見真似でなぞり、いわゆる正統派の落語家さんの道を歩まれます。コピーではなくそれぞれの個性を生かして、です。
枝雀さんの落語って、たぶんご本人は米朝師匠以上にテクニックを駆使されているんだと思うんですが、お客さんのほうから見ると、そういうかけらは微塵も見えず、とにかく面白い落語です。「緊張と緩和」は最高のバランスからちょっとズレていて、そのズレがあの大爆笑になったのではないかと思っています。←私の個人的な思いです。念のため。
やっぱりファンはりょうばさんに枝雀さんの面影を探してしまいます。あの超面白い落語を再現して欲しいと思いつつ、コピーしてしまうと、「なんや、コピーか…」と軽蔑してしまいそうな…。ファン心理は複雑です。それを受け止めないといけないりょうばさんもこれまでもそういう視線をいやっちゅうほど感じていらっしゃると思います。本当に文字通り「茨の道」に踏み込まれましたね。
話題性があるので、テレビとかにもすぐに声がかかりそうですが、安易な道に走ることなく、枝雀さん的な正統派の落語家になっていただきたいものです。健闘を祈ります。
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もう43歳になっていらっしゃるんですね。私が枝雀さんに入れ揚げていた頃、サンケイホールの枝雀さんの独演会でまだ小学生の一知クンが高座に上がったという話は聞いたことがありました。私が行った日ではなかったので、ちと残念に思った覚えがあります。すごく上手というウワサで、このまま枝雀さんの跡をついで落語家さんになるのかと思っていたら、そのままフェードアウト。私も枝雀さんから離れていたのでよく知らなかったのですが、バンド活動をなさっていたとか。一応、芸能界にはいらっしゃったんですね。
ご本人のブログを見ていたら、2010年から素人落語家としてあちこちの高座に上がっていらっしゃったようです。今回正式にプロの落語家になって名前をもらわれました。
これからさぞお大変でしょうね。お父様の名前は大きすぎます。米團治さんが米朝師匠に小米朝として入門されたときより大変なような気がします。米朝師匠の落語って、よく言われていますが正統派の落語、計算しつくされた理詰めの面白さだと思うんです。枝雀さんがよくおっしゃっていた「緊張と緩和」が最高のバランスになっているんだと思います。もちろんテクニックだけではなく、人間性と言いましょうか、人物全てが投影された落語です。まあ、こんな言い方もベタ、後付になりますが、これが人間国宝・文化勲章の落語なんでしょうね。お弟子さんたちはそれを見よう見真似でなぞり、いわゆる正統派の落語家さんの道を歩まれます。コピーではなくそれぞれの個性を生かして、です。
枝雀さんの落語って、たぶんご本人は米朝師匠以上にテクニックを駆使されているんだと思うんですが、お客さんのほうから見ると、そういうかけらは微塵も見えず、とにかく面白い落語です。「緊張と緩和」は最高のバランスからちょっとズレていて、そのズレがあの大爆笑になったのではないかと思っています。←私の個人的な思いです。念のため。
やっぱりファンはりょうばさんに枝雀さんの面影を探してしまいます。あの超面白い落語を再現して欲しいと思いつつ、コピーしてしまうと、「なんや、コピーか…」と軽蔑してしまいそうな…。ファン心理は複雑です。それを受け止めないといけないりょうばさんもこれまでもそういう視線をいやっちゅうほど感じていらっしゃると思います。本当に文字通り「茨の道」に踏み込まれましたね。
話題性があるので、テレビとかにもすぐに声がかかりそうですが、安易な道に走ることなく、枝雀さん的な正統派の落語家になっていただきたいものです。健闘を祈ります。