おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

夕霧そば 瓢亭

2015-05-31 23:23:33 | 食べたもの
 お初天神の東横にある「瓢亭」というお蕎麦屋さんにまいりました。先週、松竹座で玉ちゃんの「アマテラス」を拝見した後の「ちょいと一杯」です。東京から桔梗さん、あんずさん、鼓童好きのKちゃんがご来阪でしたので、ほぼジモティの京にんじんさんとごいっしょさせていただきました。同好の士が集まったのを幸いに、あれやこれやディープな話題で盛り上がりました。だって、普段の生活の中では、なかなか歌舞伎話題ってできないんですもの…。楽しいひとときとなりました。有難うございました。

 店名にもなっている「夕霧そば」というのは、柚子の表皮を細かくおろし、ま白いそば粉に混ぜて打った変わりそばで、こちらのお店のオリジナル、近松門左衛門作「廓文章」の夕霧太夫にちなんで命名されたそうです。玉ちゃん、何度も夕霧太夫をお勤めということで(伊左衛門はもちろん孝夫さん)、京にんじんさんがお店を選んでくださいました。この記事の写真も京にんじんさんが撮られたものです。重ね重ね有難うございます。

 
 
 おそばの前の「ちょいと一杯」のためのアテです。焼き味噌とづけ玉子です。もうひとつ、うに豆腐というのもいただきました。アルコールが進みますね。

 
 夕霧そばです。一斤(600グラム)です。ほんのり柚子の香りが漂い、さわやかな口当たりです。お蕎麦自体もとても美味しく、なかなかの絶品でした。「一斤」と言われても、どれだけの量か想像がつきませんでしたが、たっぷりとありました。こういうの、大阪だなぁと思いました。お上品な盛り方だと、きっとお客さんからブーイングが出ると思います。あ、お味は上品、繊細なんですよ。

 夕霧そばの他にもお初そばというのもあるらしく、それ以外のお蕎麦も美味しそうで、ぜひまた行ってみたいと思います。「おひとりさま」でもOKな感じでした。
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暁照雄さん

2015-05-30 00:59:40 | 訃報
 朝からいくよさんの訃報に驚いていたら、お昼になって今度は暁照雄さんの訃報が入りました。暁照夫さんと言ってもおわかりにならない方もいらっしゃるかもしれませんが、宮川左近ショウという浪曲漫才トリオで三味線を弾いていた方です。宮川左近ショウもご存じなければ、まあ、それまでなんですが。ウチの会社のお嬢さんは宮川左近ショウって言ってもわからなかったので、宮川左近ショウのテーマソング「毎度ぅ~♪」って歌って差し上げたんですが、無理でした。

 宮川左近ショウの特にファンというわけではないんですが(どちらかというと、泥臭いって思ってたくらいですが)、私が小学生ぐらいのときは、土曜の午後って必ず演芸番組があって何となく見ていたので記憶に残っています。暁照雄さんは今で言う“オネェ”がちょっと入った人で、それが衝撃的でした。Wikiを見るとリーダーの宮川左近さんが1986年にお亡くなりになって、そのままトリオは消滅したそうです。ミナミでスナックを経営していらっしゃって、前の前の職場の上司がそのスナックに行ったことがあると言ってたのを思い出しました。

 そういえば、昔は、トリオで楽器を持って漫才をなさる方が結構いらっしゃいましたよね。かしまし娘、フラワーショー、横山ホットブラザース(トリオではないけれど)、そして必ずテーマソングがありました。当時は当たり前のように見て聞いて笑っていましたが、今から思うと、漫才が面白いっていうだけでもすごいのに、さらに楽器もちゃんと弾いたはったって、皆さん、エラかったんですよね。

 「昭和は良かった」的な話の持って行き方って何だか安直な感じであまり好ましくはないんですが、まあ、実際昭和の時代は、漫才や演芸の世界は確かに「芸」として成立していました。それぞれが競い、自分たちのスタイルを確立されていたように思います。

 何だか話がそれましたが、漫才の方が続けてお二人もお亡くなりになって、いろいろ思い出してしまいました。ちょっと「遠い目」になりました。暁照雄さんのご冥福をお祈りします。

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今いくよさん

2015-05-29 23:36:08 | 訃報
 今朝、起きてテレビをつけたら、今いくよさんがお亡くなりになったと報じており、びっくりしました。昨年、胃がんであることを公表され、闘病生活を送っていらっしゃったのは知っておりましたが、こんなに早く逝ってしまわれるとは…。舞台には復帰されていたそうで、5月11日のNGKが最後の舞台となったそうです。

 いくくるさんの漫才、正統派のしゃべくり漫才で、イヤミのない清潔感のある笑いでした。くるよさんの「どやさ」というギャクはありますが、あくまでしゃべりの中の一言で、イマドキの漫才師(と名乗れるのかどうかも怪しい人が多いんですけど)の一発ギャグではありません。一発ギャグって初めて聞いたときは確かに面白いけれど、二度目からは全く面白くないんですよね。「どやさ」は何度聞いても笑えます。

 いとこいさん、やすきよさん、いくくるさん、阪神巨人さんたちの漫才は同じネタでも何度でも笑えます。「芸」やなぁと思います。

 いくよさんのご冥福をお祈りします。そして、くるよさんにはお一人になってもぜひご活躍を!と願っています。

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上方三銃士

2015-05-28 23:50:13 | その他いろいろ(歌舞伎)
 先日の千次郎さんの「歌舞伎よもやま話」でもふれましたが、今夏あべのハルカスで「あべの歌舞伎」が開催されることになり、27日にご出演のお三方の記者会見がありました。

 インターネットでも取り上げらています。
 スポニチ
 デイリー  
 あべの経済新聞

 またご本人たちのブログでも書いていらっしゃいます。
 千次郎さんのブログ
 千壽さんのブログ
 松十郎さんはブログをなさっていないんですが、これを機にぜひお始めいただきたいものです。

 リンク先をご覧いただいたら、それですべてご理解いただけるとは思いますが、上方歌舞伎塾の一期生で名題昇進された千次郎さん、千壽さん、松十郎さんで「晴(そら)の会」をなさることになりました。秀太郎さんが監修されます。

 開催日時
  7月31日(金)16時
  8月1日(土)11時、16時
  8月2日(日) 11時、16時  計5回

 開催場所
  近鉄百貨店阿倍野本店近鉄アート館

 入場料
  前売5000円
当日5500円 (全席指定席、税込)

 演目
  第一部 舞踊三題(振付 山村友五郎)
   『浦島』片岡千次郎
   『たぬき』片岡千壽、片岡松十郎
   『橋弁慶』片岡松十郎、片岡千次郎
  第二部 上方落語『宿屋仇』を題材とした新作歌舞伎
    城井十風 作
   『宿屋の仇討』
    侍 片岡松十郎
    女中   片岡千壽
    客 片岡千次郎

 先行予約が既に始まってるんです(ぴあ、イープラス)。先行予約って手数料ばかり高くて、全然良い席ではないので、どうしようか迷っておりましたが、これだけ大々的に取り上げられると、保険をかけておいたほうがいいのかしらと思っています。
 
 8月は上方歌舞伎会もあります。そちらは古典歌舞伎の半通しと聞いています。おそらくお三方とも、7月は松竹座にご出勤ですよね。それにこの「晴の会」と上方歌舞伎会のお稽古と、なかなかお大変かと思いますが、お元気で最後までお勤めいただきたいと願っております。

 上の写真は、左から千次郎さん(我當さんのお弟子さん)、千壽さん(秀太郎さんのお弟子さん)、松十郎さん(孝夫さんのお弟子さん)です。何となく「あぁ」と納得しませんか?
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桂離宮の灯籠

2015-05-27 23:54:15 | 桂離宮&修学院離宮&仙洞御所
 今回の参観を担当してくださったおっちゃんですが、灯籠の存在を強調して案内してくださったような気がしました。今、ヤホーで検索してみたら、桂離宮には大小さまざまな灯籠が二十いくつあるそうで、キリシタン灯籠とか織部灯籠とか有名どころもあって、確かにお庭の見所のひとつで、もちろん、そういう説明もなさっていたように記憶しますが、私が感心したのは、それらの灯籠がすべて実用だったということでした。

 桂離宮は、総面積は6万9千平方メートル余り、中央に複雑に入り組んだ汀線をもつ池があり、大小5つの中島を浮かべ、その周辺に7つの茶屋を配する回遊式庭園です。島と島の間は土橋、板橋、石橋を渡し、苑路は高低差をつけ、山の上にあったかと思うと州浜があり、非常に変化に富んだお庭となっています。そんな中で灯籠は「灯り」となって、苑路を照らしていたそうです。曲がり角とか段差のあるところ、水辺など、注意が必要な場所に必ず配置してあって、おそらく夜の茶会や月見の宴のお客の足元を照らしていたようです。そのような説明を最初の外腰掛のところで聞いたので、「それならば…」と今回は灯籠を見つけたら撮るようにしました。全部は網羅できていませんが、それぞれ違った形で、なかなか興味深いものでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すべて名前があって、たぶん、説明してくださったと思うんですが、メモまで取っていないので、とりあえず写真だけです。今の、いわゆる“日本庭園”の灯籠って、どちらかと言えば飾り?オブジェ?のようなイメージですが、本当はこういう用途なんですよね。(今とは比べ物にならない)暗闇の中を、こういう灯籠から漏れる光が苑路を案内する、なかなかロマンチックでございます。さぞ幻想的だったんでしょうね。「夜間参観」みたいなのもあるといいなぁとちと思いました。月見台で月見もしてみたいし。
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桂離宮 

2015-05-25 23:50:31 | 桂離宮&修学院離宮&仙洞御所
 16日の土曜日に桂離宮へ行ってまいりました。つつじ目当てで出かけたのですが、残念ながら遅すぎ! ほとんど枯れていて、茶色くなった花がありました。前回、5月に行ってよかったのに、と思って、過去の記事を探したら、5月1日に行っておりました。そのときは、お庭がつつじで真っ赤、そりゃもう美しゅうございました。コチラをご覧くださいませ。今月は仙洞御所と桂離宮を二ヶ所申し込んだのですが、日にちを反対にするべきでした。

 と、いきなり文句タラタラですが、それでも、どこを撮っても「絵になる桂離宮」でございますので、撮った写真は100枚以上、デジカメと言うせいもありますが、我ながらビックリでした。その中から厳選(←ウソ)した写真をお届けいたします。

 
 桂垣です。こちら独特の垣根なんですが、これって組んだのではなく、自然に生えたものをそのまま生かしてあるそうです。今回初めて聞きました。案内のおっちゃんって、大筋は大体同じ説明なんですが、それぞれオリジナリティがあるようで、何回か行ってますが、まず同じおっちゃんに当たることはなく、毎回違う説明を聞いているような感じです。

 
 桂離宮の参観者休所です。ここが一番立派ですね。他は掘っ立て小屋みたいなんです。

 
 御幸門です。

 
 
 外腰掛とその対面にある蘇鉄山です。この蘇鉄、仙洞御所にもありました。島津家の献上品だそうです。

 
 天橋立です。どなたかのお妃が宮津からお輿入れなさったそうで、その方のために造られたそうです。

 
 松琴亭につながる切石を渡した橋です。

 
 毎度おなじみのお茶室松琴亭のモダンな青白のふすまです。いつもは開け放してあるんですが、閉めたところを見せてくださいました。陽に焼けるんですね。こちらのふすまは20年ぐらい前に張り替えているそうで、これだけ色褪せるということです。

 
 松琴亭のかまどの上の戸棚です。ほとんどわかりませんが、狩野探幽の絵だそうです。

 
 書院の遠景です。池のまわりを茶色い植え込みが囲っていますが、これがつつじでした。これがいっせいに咲いて真っ赤になります。

 
 園林堂

 
 笑意軒

 
 笑意軒の窓からの景色。田園風景になっていますが、土地は宮内庁が買って、田畑は地元の方が管理されているそうです。

 
 
 書院。ここだけが非公開っていうのがいつものことながら残念です。

 
 
 
 月波楼からの眺め。文字通り、月を愛でるのに良い位置に建っています。月並みですが、緑って何かやっぱり癒されますね。
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アマテラス

2015-05-24 23:14:04 | 観たもの
 松竹座で「アマテラス」を見てまいりました。玉ちゃんと鼓童の共演の舞台です。この「アマテラス」が初共演作になるそうです。初演は2006年、2013年に再演、今回が再々演になります。2013年の南座は見ています。そのときの記事はコチラ

 そういえば、前回は20分遅刻したので、冒頭は見ていませんでした。今回はちゃんと開演前(ギリギリだけど)にスタンバイしました。鼓童、だいぶ慣れました。だいぶOKになってきました。太鼓のパフォーマンスが、当たり前のことですが、いまさらですが、何回か見ていつも思っていますが、やっぱりすごかったです。笛とか琴とかメロディーを奏でる部分もありますが、ほとんどが太鼓、打楽器の類だけで、あれだけ多彩に、大胆にも繊細にも、表現できるものなんですね。“音”だけでなく、“姿”も感動モノでした。撥を振り上げたときの角度とか回転する軌道?とか、おそらく玉ちゃんの厳しく緻密なご指導の賜物かと思いますが、3階から見ていて、惚れ惚れしました。あ、でも、まだ6パックスは苦手ですが。それと、それを強調するようなお衣装も。

 玉ちゃんのアマテラスは文字通り“神の域”に達していますよね。布の捌き方も、これもまた“神業”です。風も送っていないのに、あのふわふわ、ゆらゆら、ひらひらとした布のいろいろな表情、ステキすぎます。こちらまでなんだか宙に浮くような、軽やかな気分になれます。

 アメノウズメの愛音羽麗さん、前回の共演がきっかけで鼓童の小田洋介さんとご結婚されたとか、人妻になられてますます美しく、妖艶になられました。動きもとても柔らかい感じです。再演というせいか、自分の世界を作り上げていらっしゃったような気がしました。

 カーテンコールは5回、そのうち2回は鼓童の演奏つきです。鼓童定番?のカーテンコール用の演奏曲なのか、この日一番「鼓童らしいわぁ」と思いました。聞いていて(見ていて)、ウキウキするような曲で、オマケなのにとても楽しく、さらに得した気分でした。
 
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歌舞伎よもやま話

2015-05-21 23:48:26 | その他いろいろ(歌舞伎)
 我當さんのお弟子さん、片岡千次郎さんの「歌舞伎よもやま話」に行ってまいりました。あべのハルカス近鉄本店9階のSPACE9というところでありました。私はあべきん(近鉄百貨店の阿倍野店のことを略してこう呼んでます)であるのなら、当然近鉄アート館だろうと勝手に思い込んでいて、最初、アート館へ行ってしまいました。当然のことながら歌舞伎の「か」の字もなく、めっちゃあせりました。自分のブログをもう一度チェック、場所が違うことが判明、何とかSPECE9に到着しました。収容人数は100名あまりでしょうか。そんなに広くありませんでした。舞台も畳5帖ぐらいのスペースでした。

 まずは素踊りでした。演目は「舌だし三番叟」です。音楽はテープだし、舞台も狭そうで何となく踊りにくそうだし、舞台が所作台ではないので、足拍子を踏んでもいい音が出ないし、ちょっと残念な感じがしました。10分ぐらいの踊りでしたが、千次郎さん汗びっしょりでした。見ているよりも動きが激しかったようで、踊り終わったときは少し息が上がっているようにお見受けしました。そのままトークへ入ってしまわれ、ちょっと休憩しゃはったらいいのにと思ってしまいました。

 トークはご本人がお持ちになった写真を見ながら子役さん時代のことや歌舞伎役者を志したきっかけ、お弟子さんの仕事など、結構いろいろなことをお話なさいました。ご本人もおっしゃっていましたが、フリートークに慣れていらっしゃらないようで、考えながらのポツポツとしたトークでしたが、なかなか興味深い内容で面白くお聞きしました。子役さんというのは児童劇団に所属なさっていたので、その伝手で南座とか中座にご出演なさっていて、「寺子屋」では三津五郎さんの源蔵で小太郎、「勧進帳」では勘三郎さん(当時は勘九郎)の富樫で太刀持ちなどをお勤めになっています。子役で歌舞伎に出ていらっしゃる時に師匠の我當さんとお出会いになり、我當さんから「歌舞伎役者になったら」と勧められたそうなんですが、当時は歌舞伎役者養成所は東京の国立劇場にしかなく、「上京して一人暮らしをしてまで…」と悩んでいたところ、松竹座に上方歌舞伎塾が開塾したので、早速に入塾、2年間の養成期間を経て、歌舞伎役者になられました。

 関西では卒塾直後からお役がついたそうなんですが、その頃は今ほど関西で歌舞伎がかからなかったので、東京の歌舞伎座でのご出演が多く、あちらでは通行人とか後ろに並んでいるだけとかそういうお役になってしまったそうです。そこで、千次郎さん、とんぼ(前転とかバク転とか)のお稽古に励まれ、きれいなとんぼが切れるようになったので、同じ切られ役でも主役に絡む切られ役が回ってくるようになったそうです。何事もお稽古、努力しないといけないんだなぁと思いました。また、千次郎さん、真面目に取り組まれますからね。

 お弟子さんの仕事っていうのも、最近歌舞伎役者さんのブログが増えて、楽屋裏をいろいろ見せてくださいますが、順を追ってどういうことをされているのかまでは見えませんので、お弟子さんのトークショーならでは、って感じでした。

 最後に今後の予定ということで“重大発表”がありました。
  ↓
 
 「あべの歌舞伎inハルカス」があります。監修は秀太郎さん、ご出演は上方歌舞伎塾一期生の同級生、松十郎さん、千壽さん、千次郎さんの3名です。新作歌舞伎と舞踊になるみたいです。最後にテンション上がりましたね。松十郎さんです。孝夫さんのお弟子さんです。ちょっとファンです。最近の舞台は赤っ面っぽいお役が多く、せっかくの二枚目ぶりがなかなか拝見できません。ぜひ、二枚目のお役でお願いしたいものです。

 上方歌舞伎会もチラッとお話くださったのですが、まだ言ってはいけないそうで、「ネットに載せんといてくださいね」とおっしゃっていたので、ナイショにしておきます。今日は京にんじんさんとごいっしょしたのですが、帰り道は誰がどの役をなさるのかで盛り上がりました。まもなく発表があるそうなのでお楽しみに!
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ART

2015-05-18 22:47:45 | 観たもの
 南座で「ART」を見てきました。これで三週連続で南座です。

 久しぶりの“歌舞伎ぢゃない”お芝居でした。松竹歌舞伎会のポイント稼ぎっていうのもありますが、ご出演のメンバーがかなり濃くて、何か面白いものを見せてくれるのではないかという期待もありました。

 ストーリーです。
 
登場人物は三人の中年男、マーク(市村正親)、セルジュ(益岡徹)、イワン(平田満)。15年来の大親友の間柄に、ある日事件が起きる。セルジュが高価な現代美術の絵を買ったのだ。マークにとってこの絵は無価値だったため、親友のセルジュがそんな絵を買ったことに動揺する。そんな二人の会話には妙なすれ違いが生まれ…。一方結婚を間近に控えてナーバスになっているイワンにとって、この友達関係は何よりも大事。結果、三人はお互いの関係を何とかしようとするが、一生懸命になればなるほど会話はおかしな方向へとズレて行く。おかしな会話がエスカレートしていくうちに、実は互いに相手に求めていたものが全く違っていたことに気付き始める。ますます必死になる三人の様はさらにコミカルになっていき――。

 翻訳ものだったんですね。しかもアメリカではトニー賞、イギリスではオリヴィエ賞、フランスではモリエール賞を受賞している有名な作品だそうです。

 非常に濃密な隙のないお芝居でした。休憩無しの90分間、とにかくご出演のお三方は台詞を言い続けます。平田満さんの台詞で、橋田センセも真っ青の超長台詞がありましが、無事最後まで言い切り、客席から拍手が起きていました。

 チラシでは「喜劇」とありました。私はもっとドタバタのゲラゲラ笑えるお芝居かと思っていましたが、ワタシ的にはそこまで笑えず、ちと残念でした。笑わせ方が“高尚”?、残念ながら私のツボではありませんでした。

 舞台はほぼ真っ白、その中に役者さんたちは黒いお衣装、小道具のワインが赤でアクセントになっていました。非常に洒落ていました。ただ、なぜか花道がついていて、何か使うのかしらと待っていたけれど、結局使うことはなく、単に撤去するのが面倒だったから?なんでしょうか。ナゾです。

 市村さん、普段ミュージカルで鍛えていらっしゃるだけあって、所作が決まります。椅子に腰掛けるという動作ひとつとっても、ふわっと美しいんです。洗練された身のこなしでした。見惚れました。

 平田さんを見ると、私の中では酒井順子さんの「負け犬の遠吠え」の中の「平田満でいいから」というフレーズが反射的に思い浮かびます。これは女性も35歳を過ぎるとお見合い相手のルックスが地球外生物レベルになってしまうそうで、そんなときに誰かが「平田満でいいから」とおっしゃったというエピソードからきています。うまいこと言わはるなぁととても感心した覚えがあって、それ以来、平田満が何か分からないけれど“基準”になっています。

 上に書いたように、私はイマイチ乗り切れなかったんですが、カーテンコールはすごかったので、きっと良いお芝居だったんでしょうね。
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大阪住民投票

2015-05-17 23:39:05 | その他いろいろ
 いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が行われ、結果は「反対」が70万5585票、「賛成」が69万4844票で、「反対」が「賛成」を1万票あまり上回り、「大阪都構想」は実現せず大阪市がこのまま存続することになりました。

 私は大阪市民ではありませんので住民投票には行けませんでしたし、この結果が大阪にとって本当に良かったのか悪かったのかはよくわかりませんが、とりあえず、古典芸能愛好家としては橋下さんが表舞台から退かれると聞きホッとしたところです。「文化・芸術なんて腹の足しにも何にもならん」と思っているような首長では、大阪の都市としての品格を下げるばかりですから。

 それにしてもこの住民投票、全国的に注目されていたんですね。今朝、朝刊のテレビ欄でNHKで開票速報があるのを見ててっきり大阪地区のローカル番組だと思っていたら、全国放送でした。以前は「大阪は東京に次いで日本第二の都市」と言われていましたが、確か横浜に追い抜かれ、何よりも東京一極集中が激しすぎて、実際のところ「大阪はいまや地方都市のひとつ」に成り下がっていると思っていたので、番組が始まってNHKの武田アナウンサーを見たときはちょっとびっくりしました。大阪もまだ捨てたもんじゃない? 全国向けだからか、各区の開票速報を伝えるときにいちいちその区についてコメントが入ってて、おかしかったです。NHK大阪局の人が考えはったんでしょうね。「なるほど、この区はこんなイメージなんやね」と一人でいちいち反応してしまいました。

 明日の大阪のローカル番組は終日コレ一色なんでしょうね。文楽の人も出てくるかもしれませんね。そこだけ見たいかも、です。



 
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