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おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

十月大歌舞伎

2020-10-31 22:00:48 | 観たもの
 歌舞伎座が再開されての初めての歌舞伎見物となりました。何度も恨みがましく書いておりますが、8月も9月も切符は取ってあったんです。でも、さまざま“大人の事情”により断念、ようやくの上京!と楽しみにしていたところ、今度は自分が体調を崩してしまい、「あらまぁ、今月も上京出来ないのかしら」といったんは諦めかけましたが、何とか8か月ぶりの歌舞伎見物を果たすことができました。お江戸から戻って以降、体調が何となく良くなったような気がします。孝玉コンビの霊験あらたかでございます。“現金”とも言うかもしれませんが。

 第3部の「石切」を2回、第4部の「楊貴妃」を1回拝見しました。3回とも1階席です。どちらも最初に取ったお席は流してしまいました。「石切」は上京する前の日に戻りで5列目中央、「石切」を見た後に歌舞伎座の切符売り場で6列目中央をgetしました。「明日の切符ありますか?」なんて買いに行ったのは初めてでした。「楊貴妃」はその前に取ってたので見たので、少し後ろに下がって9列目中央でした。前後左右のお席が空席なので、少々後ろでもよく見えました。この環境に慣れてしまうと、満席の座席には座れなくなりそうです。

 「石切」は通常通り上演すると、1時間を超すそうですが、今回は“コロナ仕様”、60分に短縮されました。孝夫さんも本来であれば、花道からご登場のところ、板付きで幕が上がると正面中央に座っていらっしゃいます。ワタシ、中央でしたので、真正面で向かい合い?ました。とにかく、孝夫さんしか見えない、孝夫さんだけを見ていられる、孝夫さんファン冥利に尽きるお席でした。マスクの下はニタニタでした。

 白塗り生締めの男前の武将のお役、品も仁もある立派な武将のお役、「声良し、顔良し、姿良し」の孝夫さんに切って嵌めたようなお役でございます。ちょっと高めの鼻から頭へ抜けるようなお声、聞きほれます。「石切」の舞台はもともと照明MAXかって思うくらい明るくなっていますが、孝夫さんがいらっしゃるだけで、それが倍くらい明るくなっているように感じます。いつも思うのですが、孝夫さんご自身が発光しているかのような、そんな明るさです。

 今回「石切」を初めてちゃんと見たような気がします。関西ではめったに「石切」がかかることがなく、初めて見たのは南座顔見世での團十郎さんでした。團十郎さんの大らかな明るさのニンと合ってるように思い、結構楽しく拝見しました。その後、お江戸遠征が増えるようになると、確かに「石切」遭遇率は上がり、「え、またですか?」状態になりました。ここのところ吉右衛門さんばかり見ていたような気がします。ただ、ずっと3階からだったので、細部までは見えないし、おそらくたまに意識を失ってたと思うので、孝夫さんの「石切」で、「あぁ、こうなってたんですね」と納得する場面も多々ありました。面白くスカッとした気分になります。コロナ禍で鬱々となる中、こういうふわぁっとなる演目を選ばれたのかしらと思いました。

 玉ちゃんの「楊貴妃」、先月に引き続き映像×舞踊の公演でした。「口上」から始まりました。玉ちゃん、舞台中央でお一人で口上を述べられます。内容は覚えていないのですが(コラッ)、聞いているうちに涙があふれて止まりませんでした。とてもお優しい、心のこもった言葉で語りかけてくださって、聞きながら、歌舞伎を見物できなかった8か月に思いを馳せ、いろいろあったよねと反芻していたら、それと波長がぴったり合ったようで、泣けて泣けてちょっと困るほどでした。インターネットの動画も拝見しておりましたが、やはりLiveに勝るものはありません。

 「口上」が終わると「二人椀久」をひとさし舞ってくださいました。「口上」の「楊貴妃」の説明のくだりで、もともとは「玄宗と楊貴妃」というお芝居を孝夫さんとなさったそうで、それの一部を夢枕獏さんに「楊貴妃」という舞踊を作っていただかれたそうです。ぜひ「玄宗と楊貴妃」も再演していただきたいと強く希望します。で「仁左衛門兄さん」というのが頭に残っていますので、「二人椀久」の映像も当然孝夫さんでしょう!と思っていたら、なんと、勘九郎さんで、一気に脱力、「あぁー、あぁー」と声にならない声を出してしまいました。他のご見物もそう思われたのではないでしょうか。決して、勘九郎さんが悪いというわけではないんですよ。勘九郎さんファンの皆様、スミマセン。

 その後は奈落のご案内、歌舞伎座のセリを見せてくださいました。南座の舞台体験でセリの上り下りは体験していますが、それはセリに乗るだけで、下りても外に出ることはできず、奈落がどんな様子かはわかりません。今回は、セリの外から見ることができて、あの金網の向こうはこうなっていたのね、とわかりました(歌舞伎座と南座では規模が全然違うと思いますが)。鳥屋もすっごく広かったです。南座は人が5人も立てば満員状態ですから。

 楽屋訪問も出来ました(映像で)。玉ちゃんの美意識あふれた美しい、厳かな、凛とした楽屋でございました。今はコロナで出演者同士のご挨拶も禁止だそうですが、何もない頃、後輩の役者さんたちは玉ちゃんの楽屋へのご挨拶はさぞ緊張されただろうなぁと思いました。

 「楊貴妃」は映像のほうは中車さんでした。ここのところ、中車さんはテレビのバラエティで見る機会が多く、ほぼ全てテンションMAX状態なので、あんなに神妙な中車さんは久しぶり、ちょっと吹きそうになりました。楊貴妃の玉ちゃんは美しく気高く、素晴らしいものでした。流れるような動き、でも流されているわけではなく、決めるところは決める、でもわざとらしい決め方ではなく、全体を見るととても優雅な動きになっています。もちろん、ご精進の賜物であの踊りがあるのですが、筋肉とか骨とかどうなっているのかな?と時々不思議に思うことがあります。ありきたりですが「天賦の才と努力の結晶」なんでしょうね。
 
 いずれにしても、美しい孝夫さんと玉ちゃんを拝見できて、行った甲斐があったというものです。願わくは、「仁左衛門兄さん」とのご共演も!

 
 歌舞伎座の座席です。

 
 往きの富士山

 
 帰りの富士山

 
 トワイライト(帰りの新幹線の車窓から見えました)
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仁左さま@国立劇場歌舞伎公演ニュース

2020-10-30 23:06:35 | その他いろいろ(歌舞伎)
 来月、国立劇場の歌舞伎公演にご出演の孝夫さんの記者会見の様子が国立劇場の歌舞伎公演ニュースにupされました。ネットのニュースでも出ていたのでご覧になった方も多いかと思いますが、本家本元?の国立劇場のものなので、記事にしておきます。
 
 孝夫さん、10月に引き続き「ウキウキ」とお勤めになるご様子で、ファンとしても大変喜ばしいことでございます。「石切」、感想書けておりませんが、本当によろしゅうございましたね。生締めの白塗りのお武家のお役、孝夫さんのためにあるようなお役でございました。キラキラと輝いていましたね。孝夫さんの前だけ見えないレフ版があるかのようでした。11月もおそらくそのようになるかと…。楽しみです。

 それにしても孝夫さん、お兄様の我當さんに似てこられました。ご兄弟だから当然っちゃ当然なんですが、これまであまりそう思わなかったもので。

 第1部の吉右衛門さんと菊ちゃんの記者会見のニュースもございます。舅愛、婿愛炸裂の会見です。

 
 
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12月の歌舞伎座

2020-10-27 22:30:18 | 先々の予定
 歌舞伎座の「十二月大歌舞伎」の演目と配役が発表されました。12月も4部制です。玉ちゃんが第4部にご出演です。ご共演は梅枝さんと菊ちゃんでございます。

【第1部】
四変化「弥生の花浅草祭」
 神功皇后と武内宿禰/三社祭/通人・野暮大尽/石橋
  武内宿禰
  悪玉
  国侍
  獅子の精   愛之助

  神功皇后
  善玉
  通人
  獅子の精   松也

【第2部】
「心中月夜星野屋」
  おたか    七之助
  星野屋照蔵  中車
  母お熊    猿弥
  和泉屋藤助  片岡亀蔵

【第3部】
「傾城反魂香」 土佐将監閑居の場
浮世又平     勘九郎
女房おとく    猿之助
狩野雅楽之助   團子
土佐修理之助   鶴松
将監北の方    梅花
土佐将監光信   市蔵

【第4部】
「日本振袖始」 大蛇退治
岩長姫実は八岐大蛇 玉三郎
稲田姫       梅枝
素盞嗚尊      菊之助

 なかなか充実のラインナップです。4部制になって初めて4部とも「見たい!」と思いました。12月は毎年玉ちゃんご出演なので、何となく今年もかなぁと思い、既にホテルは予約済みです。って、慌てて取らなくても最近はいつでも空いてるんですけどね。何となく、少しずつ、以前の遠征ペースに戻りつつあるような…。コロナ対策、油断せず怠らずしっかり頑張ります。この調子が続きますように
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国立文楽劇場へご来場いただくお客様へのお願い を文楽風にご案内

2020-10-26 22:00:18 | その他いろいろ(文楽)
国立文楽劇場へご来場いただくお客様へのお願い を文楽風にご案内


 ひとつ前の記事で紹介した動画です。YouTubeにありましたので、こちらも貼り付けておきます。
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文楽劇場の感染予防対策

2020-10-26 21:45:13 | その他いろいろ(文楽)
 国立文楽劇場でも、いよいよ今週末31日から文楽公演が再開されます。それに先立って新型コロナウイルス感染予防対策の「お客様へのお願い」のポスターができておりました。文楽のとても可愛らしいお人形でございます。

 それに加えて動画も作成されました。文楽劇場、なかなか“本気”出していますよ。勘十郎さんはじめ人形遣いの方がいろいろな人形を使われ、織太夫さん、清介さんの義太夫も入ります。何か一つの文楽作品?のようになっていて、感染拡大予防だけに使うのはもったいないような出来上がりです。コチラのページからご覧いただけます。文楽のお人形が検温、手指の消毒、ソーシャルディスタンス、マスク着用をしています。最後のほうで勘十郎さんのマスク姿もあるのですが、狐柄なんです。その柄の布地はどこで?と聞きたくなります。おそらく自作だと思います。「ミシン踏める」とおっしゃったのを聞いたことがありますので。お人形のマスクもそれぞれ個性があります。とても楽しい動画になっています。

 そういえば、歌舞伎座も再開するときに動画を作成されましたが、それは歌舞伎座の社員さんらしき方々でした。宝塚は生徒さんでした。そういうのを見比べるのも面白いかもしれません。

 ちなみに東京の国立劇場はくろごちゃんのポスターです。こちらも“かわゆし”です。
 

 
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しらたまや

2020-10-22 22:30:26 | 食べたもの
 歌舞伎ファンの集うしらたまやさん、今回もおじゃましてきました。2夜あったので、1日は違うお店に行こうかなと思ったのですが、8か月ぶりの上京、8か月ぶりの大歌舞伎、これはやはりしらたまやさんで同好の士と大いに熱く語り合わねばなりますまい!と思い、2日連続で伺いました。2日ともいろいろなお客様たち(それぞれ贔屓が違う)といろいろなお話ができて、本当に楽しい時間となりました。もちろん、美味しいごはんと美味しいお酒もいただけてHappyでした。
 
 1日目
 
 “とりあえずビール”で箕面ビールです。

 
 コロナ対策(滞在時間を短くする)で、お料理は塗りのお膳に載せて出していらっしゃいます。つぶ貝と大豆のふっくら煮、かす汁です。器もお膳に合うようにアンティークです。

 
 
 日本酒、半合です。

 
 栗ご飯
 
 デザートの柿

 2日目
 
 常陸野ビール

 
 レンコンのきんぴらと大豆のふっくら煮

 
 かす汁
 お野菜たっぷりもやさしいお味です。

 
 
 日本酒、この日も半合

 
 さといもと鮭のお焼き
 これは初めてのメニューでした。海苔を巻いていただきます。海苔がパリパリと美味しかったです。

 
 
 栗ご飯は自分では絶対に炊かないので、こちらで旬のごはんをいただけて有難いことです。

 
 店内です。席数は半分以下に減らし、1席ずつビニールのカーテンで仕切られています。透明度の高いビニールだったので、女将さんや同席したお客さんたちのお顔もはっきりくっきりと見え、全然ストレスなく、普通にお話することができました。ビニールはお客さんが変わるたびに交換されてました(ビニールは使い捨て)。

 
 このステッカーどおり、感染予防対策はバッチリでした。
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「かお店」でブロマイド販売が始まります。

2020-10-20 22:34:10 | その他いろいろ(歌舞伎)
 10月21日から、歌舞伎座インターネットショップ「かお店」で、「十月大歌舞伎」の舞台写真の通信販売が始まるそうです。前々から「通販で舞台写真を売ってくださったら…」というお客様の声はあったようで、ようやく実現します。今月分と言わず、過去のものも全て出してくださったらいいのに、と思いますが。舞台写真が通販になるということは、この先筋書も売ってくださるかもしれませんね。11月から筋書も復活と聞いているので。

 ただ、売り場だと“ニコニコ現金払い”のため、ある程度抑止力が働くのですが、通販で“ポチッ”となると、際限なくなりそうで、ちと恐ろしゅうございます。気をつけましょう。←自分に言い聞かせています。
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帰ります。

2020-10-18 15:40:04 | Tokyo
大阪へ向かう新幹線の中です。少し早いですが、明日は仕事なので。“お約束”のエビスビールとメルヘンの卵サンドです。これも8ヶ月ぶりです。


一昨日は歌舞伎座第3部と第4部、昨日は国立の第1部と歌舞伎座の第3部でした。第3部なので、余裕で帰れる時間でしたが、見てすぐにバタバタと新幹線に乗るのも味気なく、もう一泊しました。GO TOのおかげで、ホテル代もお安くなっていたので。しらたまやさんで同好の士と大いに語り合うことができ、久しぶりの歌舞伎見物を満喫いたしました。

来月は国立です。12月も行くと思います。1月も大阪の松竹座がないので、必然的に歌舞伎座へ行くことになりそうです。なんとかこのお楽しみが続きますように。
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お江戸へGO!

2020-10-16 12:44:34 | Tokyo
東京へ向かっております。天気予報ではお天気は下り坂と言ってたので、富士山はもう無理かなと思っていたら、富士山のふもとは晴れていて、雲がたなびく富士山を拝むことができました。

やっぱり、どうしても、どうしても、どうしても孝夫さん、玉ちゃんを見たくて…。体調はもひとつスッキリしないし、本当に上京しても大丈夫かなぁとおっかなびっくり、モヤっとした気分で新幹線に乗りました。ところが、あ〜ら不思議! 東京に近づくにつれ、何だか気分が良くなってくるではありませんか。孝夫さん、玉ちゃん効果は絶大です。現金なヤツで申し訳ございません。歌舞伎(芸術)は決して不要不急ではないんだなぁとつくづく思います。
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またまた お江戸へGO!のはずでしたが…

2020-10-11 15:53:23 | Tokyo
 当初の予定では昨日からお江戸へ前乗りし、今日は国立劇場→歌舞伎座第3部→歌舞伎座第4部と歌舞伎三昧の1日となるはずでしたが、週半ばあたりから何となく「体調がすぐれない」ような気がして、さらに台風直撃の予報もあったので、今回の予定は全てキャンセルしました。新幹線の切符まで買ってあったのですが…。「三度目の正直」で行けるかと期待していたのですが、「二度あることは三度ある」になってしまいました。

 台風もそれたし、今日の自分の体調を見ていると問題なかったように思いますが、このご時世、ちょっと身体の調子がいつもと違うとこれまで以上にいろいろ心配してしまいます。どうしても「え、コロナですかっ??」って反射的に思ってしまいます。熱もないし、味覚も嗅覚も正常だし、咳もしていないし、「コロナではない」とは思いつつ、何かやっぱり不安な気持ちになります。お医者さんにも行き、血液検査までしてもらったけれど、全て正常、おそらく季節の変り目で、急に寒くなったので調子がおかしくなったのでしょうとの診断となりました。

 今月、まだあと半月あるので、何とかどこかで行けないものかと考えています。

 

 
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