おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

市川猿之助・藤間勘十郎 春秋座花形舞踊公演

2020-07-27 22:15:10 | 先々の予定
 京都春秋座で亀ちゃんと藤間ご宗家の舞踊公演が開催されます。一昨年でしたっけ? このお二人の舞踊会が企画されていたけれど、亀ちゃんの骨折でご宗家だけの会になった分の“リベンジ”ですね。亀ちゃん、「黒塚」でございます。これは楽しみです。ゲストで猿弥さんと鷹之資さんも参加されます。鷹之資さん、何がどうとはうまく言えませんが、とても気持ちの良い踊りを披露してくださいます。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、客席は半分にしての上演になるそうです。チケット争奪戦になりそうです。頑張ります。

 少しずつ、少しずつ、少しずつ舞台が戻りつつあります。彌十郎さんのブログを拝見していると、舞台にご出演の役者さんだけでなく、劇場のスタッフさんもお芝居上演以上に気を遣って、新型コロナウイルス感染予防対策に取り組んでいらっしゃるようです。こちらも心して拝見しなければ、と思います。皆様のご努力が無にならないよう祈るばかりです。
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ハンカチ「白玉屋恋願芝居賑図」

2020-07-26 14:41:13 | その他いろいろ(歌舞伎)
 歌舞伎ファンが集う小料理屋しらたまやさん、新型コロナウイルス感染拡大防止のため4月からお店の営業は自粛中ですが、ただただじっとしていらっしゃるわけではありません。歌舞伎見巧者の方たちの対談を有料配信され、6月からは週末金・土・日に限りデリバリーを開始、さらにオリジナルグッズを制作されネットショップで販売もされています。すごいバイタリティがあるなぁと感心しまくっております。

 そのネットショップで販売されているハンカチを購入しました。絵柄は福田あやはなさんとおっしゃるイラストレーターの方がお描きになりました。もちろん大好きな歌舞伎がモチーフにはなっているのですが、ありがちな和柄ではなく、とってもポップです。役者さんだけでなく、お弟子さんや地方さん、黒子さん、大道具さん、小道具さん、衣装さん、附け打ちさん、劇場の人、各家の受付の人(番頭さん)、客席の人、遠征の人・・・etc.etc.と細かく描かれています。ちょっと洛中洛外図屏風っぽい?と思っています。あやはなさんの制作秘話はコチラで読めます。

 
 右下には「しらたまや」さんも! 

 
 絵柄の中の役者さんには名前もあります。それだけ取り出した絵葉書もおまけでついてきました。女将さんからのメッセージカードも上品でステキです。

  8月の歌舞伎座が無事に開きますように、そしてまたしらたまやさんの美味しいお酒とお料理がいただけますように、切に願います。
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ぐるぐるお散歩 その5

2020-07-25 22:13:13 | お出かけ
 奈良へは近鉄奈良線で行きます。近鉄奈良駅から博物館まで歩き、その後は母方の祖父母のお墓参りをして、ならまちをぶらぶらしながら近鉄奈良駅へ戻るというのが定番コースです。

 
 
 
 お散歩と言いながら、いきなりのスタバです。着いたのがお昼をまわっていたので、まず腹ごしらえしなくてはと思いまして…。ただ、奈良の美味しいところって全くわからないので、わかってるスタバにしました。2年ぐらい前に、インバウンド観光客を当て込んで、奈良県庁のお隣に大きな観光バス専用の駐車場が作られ、そこにお土産屋さんとレストランが併設されたのですが、残念ながら昨今の状況では駐車場は閉鎖、お土産屋さんとスタバだけが細々と営業されていました。スタバは奈良公園が見渡せるように前面がガラス張りになっていました。入り口には鹿のオブジェもありました。ランチだったのでケーキではなく、あらびきソーセージマフィンをいただきました。温めてくれて、チーズがとろりとして結構美味しかったです。

 
 
 
 お目当ての奈良国立博物館です。奈良公園の中にありますので、当然、周りは鹿だらけです。でも、やっぱり観光客は少ない、鹿も手持無沙汰のような感じでした。

 
 奈良ホテルの荒池のところにも鹿がいました。人間なら「危ない!」と怒られるところです。

 
 祖父母のお墓の近くに奈良のお酒の春鹿のお店があります。こちら、500円で5種類の日本酒を試飲させていただけるんです。

 
 純米超辛口
 
 純米吟醸超辛口生原酒
 
 純米吟醸生酒(冬季限定)
 
 木桶仕込み
 
 しろみき
 
 奈良漬
 
 ときめき(おまけの1杯)
 5杯で約1合になるそうです。春先は、こちらも閉めていらっしゃったようで、通常なら今の季節ではいただけないようなお酒がまだありました。お土産にしろみきを買いました。ちょっとシュワシュワするお酒です。

 一人だと、黙々と飲むだけなので、短時間に一気飲みしたような感じで、エエ気分になってお墓参りをして帰りました。甘い方は春日庵のさつま焼本家菊屋の鹿もなか菊の宿という桃山のお菓子にしました。しばらく、おやつ生活も充実しそうです。
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特別展「よみがえる正倉院宝物ー再現模造にみる天平の技ー」

2020-07-24 22:13:09 | 見たもの
 奈良国立博物館で開催されている「よみがえる正倉院宝物-再現模造にみる天平の技-」を見てきました。これも新型コロナウイルス感染拡大防止のため会期変更になった展覧会です。

 テレビか何かで「正倉院宝物」っていうのを見て、「これは行かねばなりますまい!」と思って奈良博のWebsiteを見たら、「再現模造にみる天平の技」とあり、「あ、ニセモノですか…」と一瞬気持ちは萎えかけたのですが、Websiteをよく読むと、決してうわべだけそれらしく作ったものではなく、最新の科学技術や伝統の技を駆使し、天平時代と同じものを再現したものを展示してあるとわかり、やっぱり見ておこう!と思いなおし、奈良まで出かけてまいりました。

 展覧会の概要です。
 正倉院宝物とは、奈良・東大寺の倉であった正倉院正倉に伝えられた約9000件におよぶ宝物です。聖武天皇ゆかりの品をはじめ、その多くが奈良時代の作で、調度品、楽器、遊戯具、武器・武具、文房具、仏具、文書、染織品など、多彩な内容をもちます。中には、西域や唐からもたらされた、国際色豊かな品々も含まれます。
 正倉院宝物の本格的な模造製作は、明治時代に奈良で開催された博覧会を機に始まりました。当初、模造製作は修理と一体の事業として取り組まれ、昭和47年(1972)からは、宝物の材料や技法、構造の忠実な再現に重点をおいた模造製作がおこなわれるようになります。以来、人間国宝ら伝統技術保持者の熟練の技と、最新の調査・研究成果との融合により、芸術性・学術性の高い優れた作品が数多く生み出されてきました。
 本展は、これまでに製作された数百点におよぶ正倉院宝物の再現模造作品の中から、選りすぐりの逸品を一堂に公開するものです。再現された天平の美と技に触れていただくとともに、日本の伝統技術を継承することの意義も感じていただけますと幸いです。

 「正倉院御物」を展示している「正倉院展」ですが、確か中学生か高校生の頃に行ったきりです。その時にとにかく「混んでる」イメージが植えつけられ、その後は行きたいなと思いつつ、ずっと敬遠しております。だから、勇んで行ったものの、展示作品はどれも実物を見たことがないことに気が付きました。今回公開された再現模造作品は「正倉院展」で今の私たちが見る状態のものではなく、1200年前の最初に作られた状態を再現してあります。1200年前にタイムスリップして、出来上がったばかりの御物を拝見していることになります。どれもこれもいわば“さらっぴん”です。

 再現に当たっては、1200年前を再現するのですから、現在使われている化学繊維や化学染料は使いません。最新の科学技術を駆使して、材料や色、質を分析したうえで、原料も厳選に厳選を重ねます。そして人間国宝に認定されている匠が精魂込めて作られたものです。色鮮やか、美しいものでした。ただ、あまりにピカピカ、キラキラしているので、何か違和感を感じてしまったのですが…。

 「大仏開眼に使用した筆」というのがありました。これも再現なんですが、再現されてるってことは、正倉院にはその筆がまだ残されているってことで、「あぁ、そういうのもちゃんと残してあるんですね」ってちょっと感慨深いものがありました。超有名な「螺鈿紫檀五弦琵琶」を見ても「ふーん」って感じだったんですが、ここでテンション上がりました。

 会場では、どのように再現していったのかを説明したビデオや写真パネルも見ることができました。仏具の香合はエックス線?CTスキャンを使って内部構造まで調べ、それと同じ作り方で再現してありました。現物は色が落ち剥げてしまって、何の絵かわからなくなっているのに、最新の技術で光の反射具合で何色が使われていたのかを解明されているのですが、すっごく細かい作業、気の遠くなるような作業で、リスペクトしかありません。
 
 古文書の再現もすごかったです。千葉の国立歴史民俗博物館が一手に引き受けていらっしゃるのですが、「コロ印刷」という印刷方法で再現されていました。印刷に入るまでのチェックが、やはり細かい、1ミリ否1ミクロンの違いも許さないという徹底した姿勢に感服しました。それはビデオがあったのですが、印刷の「刷版」という作業は高温で湿気が必要ということで、作業をする人は上半身裸でした。最初、ビデオの画面だけ見たので、「この人は何?何かのおまじない?」とびっくりしたのですが、もう一度見たら、字幕で理由が説明され納得しました。

 「正倉院御物」は絶対出張できませんが、再現模造品ならOKということで、本展覧会はこの後、名古屋、沖縄、福岡、新潟、北海道、東京と巡回します。ピカピカ・キラキラは一瞬引きますが、美しいのは間違いありませんので、機会があればぜひどうぞ。ビデオとかパネル展示を見るだけでも「ほほぅ」となります。
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お茶の味

2020-07-20 23:24:29 | 読んだもの
 
 京都の一保堂の社長の奥様、渡辺都さんの「お茶の味」を読みました。いろいろな媒体に書かれたエッセイと単行本のための書き下ろしからなっています。

 内容紹介です。
 ゆったりと流れる時間、その時々で変化する風味、茶葉が持つ本来の美味しさ――お湯を沸かし、急須で淹れてこそ感じられるお茶の味わいがあります。江戸時代半ばから京都に店を構える老舗茶舗「一保堂」に嫁いで知った、代々が受け継ぎ伝えてきた知恵と経験、家族のこと、お店のいまと未来、出会いと発見に満ちた京都生活。お茶とともにある豊かな暮らしを綴った、心あたたまるエッセイ。

 平成27年に大きい本で出版され、今年文庫になりました。結構、好評だったってことなんでしょうね。それ、わかります。どこがどうとうまく言えませんが、本の中にはふわりと心安らぐ時間が流れていました。

 お茶を売っていらっしゃるので、美味しいお茶の淹れ方やちょっとした工夫はもちろんですが、お茶にまつわるあれこれが出てきます。例えば、夏場に飲む冷たい「グリーンティ」というのも一保堂さんが始められたそうです。お抹茶にグラニュー糖が入っていて、それを冷水で混ぜるものです。甘いものを控えている人には、お抹茶を一度茶こしで濾してから冷水を注いで茶筅を振ればノンシュガーのグリーンティができるそうです。

 そして、寺町二条のあの古い佇まいのお店でこじんまりとこつこつと家業に勤しんでいらっしゃる日常も描かれています。実際は、各地の百貨店に店舗があって、大きな“企業”になってるんですが、こちらのエッセイでは不思議と“企業”って感じがしないんです。

 美味しいお茶を淹れるためには、お茶葉はケチってはいけません。大匙でたっぷり2杯、紙パックとか急須の籠?とかは使わず、急須の中でお茶葉が十分に泳ぐようにしないといけないそうです。イマドキは急須のないお家もあるそうで、お茶と言えばペットボトル、あるいは日本茶を飲まない、そんな人が増えているそうです。ごはんには日本茶ですよね。食事の時は何を飲んでいらっしゃるんでしょうか。

 とエラそうに書いていますが、わが家も食事用の玄米茶のお茶葉があるのみです。お煎茶も抹茶も買い置きはありません。一人暮らしで会社勤めなので、いろいろなお茶を飲むタイミングがありません。お茶葉って100グラム単位で売ってはいますが(以前は1キロとか500グラムだったそうです。それを一保堂の先代の社長が200グラム袋とか100グラム袋とかで販売されるようになったそうです)、なかなかそれを短期間で消費できるものではありません。美味しい和菓子を買ってきたときなど、美味しいお煎茶を飲みたいなぁと思うのですが。

 父がお茶好きで、お煎茶を淹れてくれていました。お湯を冷ますために待って、十分お茶葉が開くのを待って、ようやくお茶碗に注がれたお茶は「え、こんだけ?」という量でした。一応、まだお煎茶用の急須や湯冷まし、お茶碗はあるので、淹れようと思えばできるのですが。でも、たぶん、1回か2回で終わりになりそうで…。湿気たお茶は炒ってほうじ茶にしたらいいそうですが。←「贈答でもらった上等なお茶を勿体ないと奥にしまい込んで、2年ぐらいして発見した」というお客さんからこういう質問がよくあるそうです。お茶葉もやはり生ものなので、できるだけ早く飲んでくださいと書いていらっしゃいました。

 毎日飲んでる日本茶、ペットボトルに駆逐されないように、頑張って飲もうと思いました。玄米茶ですが、ワタシが美味しいと思うのは一保堂か上林春松本店です。一保堂は大阪でも買えるのですが、上林春松本店は京都に行かないといけないのが難点です。
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日本美術の底力「縄文×弥生」で解き明かす

2020-07-19 16:52:53 | 読んだもの
 
 山下裕二さんの「日本美術の底力『縄文×弥生』で解き明かす」を読みました。

 出版社の紹介文です。
 
縄文・弥生から現代まで――これが「ジャパン・オリジナル」の想像力だ!
 過剰で派手な「縄文」と簡潔で優雅な「弥生」。2つの軸で古代から現代までの日本美術を軽やかに一気読み! なぜ独創的な絵師が美術史から締め出されたのか? 雪舟、等伯、若冲らは何がすごいのか? 日本的想像力の源流とは? 国宝、重文を含む傑作61点をオールカラーで掲載した、著者初の新書!

 新聞の書評を見て買った本です。日本美術を「縄文」系と「弥生」系と分けて解説してある本という非常にざっくりとした印象だけで手に取りました。大学の美術史の先生ですので、もう少し、ちゃんと解説してくださっています。ただ、もともとは「縄文」推しのようで、そちらに結構肩入れされている感じではありましたが。

 2年前に東博で「縄文」展があって、それを見に行ってたので、縄文とか弥生とか取り上げられ方にそんなに差があるとは全然思っていなかったのですが、これを読むと、縄文vs弥生って、動と静、饒舌と寡黙、飾りの美と余白の美になぞらえられ、弥生の方が有難い、美しい、洗練されているととらえられてきたそうです。だから、東博の「縄文」展は縄文推しにとっては、悲願?、ようやくここまで・・・という感慨深いものがあったそうです。そんなこととはつゆ知らず、国宝が6点出ているからという理由だけで行ったのですが、もうちょっと早く言ってくれたらよかったのに、と思いました。

 本の中で「縄文」系「弥生」系の作品紹介が続きます。「縄文」が派手とかデコラティブとかそういう系で、若冲はこちらに入っていました。等伯は「楓図」は縄文、「松林図屏風」は弥生でした。いっぱい色が使われていたら縄文って括りになるんでしょうか。スミマセン、浅い理解で…。

 日本橋の三越本店にある「天女(まごころ)像」が「縄文」系として紹介してありました。作者は佐藤玄々、三越百貨店創立50周年を記念して作られたモニュメントで、当初の予定では制作期間2年、高さ6メートルの作品になるはずだったのが、高さは2倍に、制作期間は10年を費やしたそうです。一人で作り上げたのではなく、延べ10万人の職人の手を借りて完成させたそうです。台座にはその10万人の名前が刻まれているそうです。佐藤玄々渾身の作品だったそうですが、完成当時は悪趣味とか言われて美術界では完全に無視されていたそうです。確かに、ワタシも初めて三越の本店に行ったときは、びっくりしましたもの…。「なぜここに?」と思いました。今度行ったら、ちゃんと心して見ようと思います。

 あと、「縄文」系に登場する作品って不気味?ドロドロしてる?夢でうなされそうな画調が多かったような…。岸田劉生の「麗子像」とか、甲斐庄楠音の「春宵(花びら)」とか、岸田劉生がいう“デロリ感”満載の絵です。どちらも実物を見たことがありますが、コワイです。夜寝られなくなります。でも、目が離せなくなる絵です。

 芸術家・岡本太郎が縄文推しの第一人者だそうで、そういわれれば、万博の「太陽の塔」もそんな感じです。本の中で土偶の「仮面の女神」と「太陽の塔」が並べてあって、「あ、これを見てインスピレーションを受けたのね」と思ったら、「仮面の女神」は2000年に発掘され、岡本太郎が亡くなった後だったそうで、彼はこれを見たことはありません。そういえば、東博の「縄文」展を見に行ったときに、岡本太郎の言葉みたいな展示もあったのですが、ちゃんと見なかったですね。もうちょっと早く言ってくれたらよかったのに、と思いました(2回目)。

 美術史の教科書ではお目にかからないような作品が多く、それが全てカラーで紹介してあったので、見ているだけで面白い本でした。縄文vs弥生っていうのも初めて見る視点で、そう簡単に割切れないと思いつつ、興味深く読みました。
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南座 夏の舞台体験ツアー

2020-07-18 14:15:38 | 先々の予定
 8月1日から31日まで、南座で5年ぶりに「舞台体験ツアー」が開催されます。本来であれば、8月の南座は玉ちゃんの「坂東玉三郎 映像×舞踊 南座特別公演」でございましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止になりました。その代わりのイベントです。

 この「舞台体験」、ワタクシ過去に4回行っております。プログラムは花道から舞台へ行って、廻り舞台やセリを体験して、舞台の袖や天井を見て、また花道から帰ってくるというもので、少しずつ細部をブラッシャアップされているとはいえ、基本同じです。でも、何回行っても楽しめます。南座が新装になって初めての舞台体験なので、ぜひ行ってみたいと思っています。

 ■期間
 2020年8月1日(土)~31日(月)
 ※毎週火曜、水曜休館(4日、5日、11日、12日、18日、19日、25日、26日)
 ■時間
 【舞台機構体験時間】
 1日6回開催、各回定員制。
  (1)11:00~ (2)12:00~ (3)13:00~
  (4)14:00~ (5)15:00~ (6)16:00~
   ※所要時間は約30分(予定)
   ※舞台体験時は一定の距離を守りながらご案内します
 【入館時間】
  舞台機構体験時間の各30分前より入館可能
   ※舞台機構体験時間の前後の時間も自由に館内をご覧いただけます
 ■料金
 1,200円(税込)
   ※舞台体験の日時ごとにチケットを販売(前売、当日とも)
   ※舞台体験の参加には、4歳以上チケット1枚必要
 
 前売りは本日から始まっています。以前、参加したときは、1回あたり50名ぐらいの定員でしたが、新型コロナウイルスの関係で1回あたりの定員は減らされるんでしょうね。私も、早く日を確定して予約したいと思います。
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つかこうへい正伝1968-1982

2020-07-14 23:33:37 | 読んだもの

 長谷川康夫さんの「つかこうへい正伝1968-1982」を読みました。文庫で800ページある大作です。最近、こんな分厚い本を読んでいないので、本屋さんで手に取ったものの、一瞬怯みましたが、なぜか「読まなあかんわ」と思い、お買い上げです。

 内容紹介です。
 70年代から80年代初めにかけて、『熱海殺人事件』『蒲田行進曲』など数々の名作を生み出した天才演出家つかこうへい。だが、その真の姿が伝えられたことはなかった――。つかの黄金期に行動を共にした著者が、風間杜夫ら俳優、および関係者を徹底取材。怒濤の台詞が響き渡る“口立て”稽古、当時の若者の心をわしづかみにした伝説の舞台、つかの実像を鮮やかに描き出す唯一無二の評伝!

 著者の長谷川康夫さんは早稲田大学の劇団「暫」に入団後、つかこうへいと出会い、その後「いつも心に太陽を」「広島に原爆を落とす日」「初級革命講座飛龍伝」「蒲田行進曲」など一連のつか作品に出演。1982年の「劇団つかこうへい事務所」解散までご一緒されていた方です。解散後は劇作家、演出家として活躍されています。ワタシの知らない人やねぇと思っていたら、グループる・ばるのお芝居をいくつか作・演出されているので、ひょっとしたら見ているかもしれません。

 表紙の「つかこうへい正伝」だけ見て、てっきり生まれてからお亡くなりになるまでの伝記だと思っていたら、その後ろに「1968-1982」とあって、この年代って「つかこうへいが最もつかこうへいらしかった時代」だそうです。1982年は「蒲田行進曲」で直木賞を受賞、劇団つかこうへい事務所を人気の絶頂で解散しています。

 ワタシ、その時代は全く知らないんですよね。何度か書いておりますが、高校時代は演劇部でしたが、生の舞台といえば、文学座を数回見た程度、大学に入ってはじめて「つかこうへい」という名前を知りました。それも、つかこうへい事務所ではなく、そとばこまちの「熱海殺人事件」が初・つかこうへいでした。79年大学入学なので、劇団つかこうへい事務所を見る機会はたぶんあったと思うのですが、今ほど熱心にアンテナを張ってたわけでもなく、全盛期の“つかこうへい”は経験してないんですよね。

 というわけで、この本を読んでも、「つかさんと同時代を生きてきて、そのころに思いを馳せて『遠い目』になる」ってことはなかったです。淡々とつかさんの足跡を辿ったような感じです。著者の長谷川さんはつかさんのそばにずっといらっしゃった方で、良い面も悪い面も全て書いていらっしゃいます。決して美化はしていないです。むしろ、恥部をさらけ出しているような、つかさんのつかさんらしい人間性を炙り出しています。結構計算高い人だし、とてつもないこと、ありえないことを言ってるし、ヤな感じ満載でした。もちろん、それに対するフォローもあって、長谷川さん、本当に敬愛されているのだと思います。

 お芝居についてもはっきりと「これは失敗」って書いているのもありました。ただでは起きずに、その失敗作?をもとに、違うまた別のお芝居になっていました。ただ、ワタシはまともにわかるのは「熱海殺人事件」ぐらいで、それ以外のお芝居はタイトルを見ても思い浮かべられるものがなくて…。若干、ついていけなかったです。

 800ページともなると、なかなか道のり長くて、特に最初のほうは学生演劇の話で、いろいろ名前が出てくるのですが、全く???で、劇団つかこうへ事務所になって、平田満、三浦洋一、根岸季衣、風間杜夫あたりが登場するころになると、劇団の人気も最高潮、その劇場や観客の熱狂ぶりがすごくて、そのあたりからあとは一気に読めました。そういう“熱”にちょっといっしょに浮かされてみたかったと思いました。

 劇団つかこうへい事務所を解散後のつかこうへいのお芝居はいくつか見ています。もっぱら「熱海殺人事件」のバージョン違いでしたが。ひとつだけ、岸田今日子を主役にした「今日子」がありました。後で聞くところによると、岸田今日子が上手すぎてつかこうへいは不満で、再演しなかったとか…。そういえば、文学座がアトリエ50周年で「熱海殺人事件」をかける予定でしたが、新型コロナウイルスで中止になりました。再開されたら、ぜひ見に行きたいと思います。まだまだつかこうへいは健在です。
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美術展の不都合な真実

2020-07-13 22:38:38 | 読んだもの
 
 ↑この本、結構あちこちで評判になっているので、ご存じの方も多いかと思いますが。

 内容説明です。
 
フェルメール、ゴッホ、モネ――屈指の名画が来日するのは、有数の芸術愛好国だから? 否、マスコミが主導し、大宣伝のなか開幕する「美術展ビジネス」が大金を生むからだ。「『〇〇美術館展』にたいした作品は来ない」「混雑ぶりは世界トップレベル」「チケット代の利益構造」「“頂点”に立つ国立美術館・博物館」等、新聞社の事業部で美術展を企画した著者が裏事情を解説。本当に観るべき展示を見極める目を養う必読ガイド。

 「美術館ビジネス」なるものについては、展覧会に行く方なら、薄々?何となく?確信をもって?気づいていらっしゃったと思います。新聞社でもテレビ局でも、自社が主催する展覧会の宣伝は本当にすごいものがありますから。これ、最初に感じたのは、奈良博の「正倉院展」です。いつの間にか主催に読売新聞がドドーンと入り、展覧会は秋なのに、年が明けると春先ぐらいから「今年の『正倉院展』の見どころ」みたいな記事(という名の宣伝)が始まります。それ以降も、ずっと途切れることなく、節目節目で「正倉院展」を宣伝、秋の開催となります。そりゃ、これだけ宣伝すれば(また行きたくなるような記事なんです)、人も集まるだろうと思います。

 NHKもすごいですよね。NHK主催の展覧会のCM(と言います)を、「これでもかっ」ってくらい番組と番組の間に押し込んできます。自分が行きたい展覧会だと「そんなに言わんといて、人が殺到するから」と画面に向かって叫びそうになります。

 この本では、朝日新聞社で美術展を企画されてきた著者の古賀さんが、「え、こんなことまで言っていいんですか」ってくらい最近の美術展事情について詳細を書いてくださっています。とても興味深く読みました。

 美術展に大々的にマスコミがからむようになったのは1994年の国立西洋美術館での「バーンズコレクション」展が分岐点になっているそうです。ワタシ、これ見に行きました。このために上京しました。門外不出のコレクションなので絶対見ておくべき!と美術に詳しい友人に教えてもらい、上野まで行きました。でも、すごい人で、展示室の中はまるで満員電車のよう、人の頭の先にチラッと見えるだけでした。それしか覚えていません。何の絵を見たのかはわかりません。そもそも絵に近づけないので、キャプションが見えないんですよね。美術館を出て、上野のアメ横で化粧品を買って帰ったのだけは覚えています。

 この展覧会が、読売新聞だったそうです。朝日新聞にも声がかかったけれど、あまりの借用料の高さに恐れおののいてお断りされたそうです。借用料5億円だったそうですが、それだけ人が入ったので、読売は収益を上げられたそうです。

 この本、こういった内幕の暴露だけでなく、美術館・博物館の成り立ちや展覧会の企画運営についても詳しく解説してあって、単なる“のぞき見”的な本ではありません。真面目な本です。いちいち書き出すと止まらないのですが、これまでいろいろとモヤモヤしていたことがよくわかりました。国立の美術館・博物館でも、国の改革で独立採算制?自分で儲けろみたいになっているので、キャッチーな企画をしないといけない、そうなるとマスコミの力を借りないといけない、学芸員さんがその間に入って“雑芸員”になってるというのはお気の毒というか、研究者なんですから…。日本の文化政策の欠けている点が如実に表れていますよね。まあ、これって文化だけでなく、昨今の医療をめぐる問題だってそうですから。非常に面白くてためになる本でした。です。

 
 ついでにこの本も。古賀さんがフェルメール展のところで紹介されていた本です。タイトルだけ見るとフェルメールの作品とか人物とかについて書かれたもののようですが、全然違います。「フェルメール・シンジケート」なるものについて書いてありました。著者の秦新二さんもフェルメール・シンジケートの一員だそうで、日本で開催される「フェルメール展」の出展交渉を(たぶん)一手に引き受けていらっしゃるようです。フェルメールの作品がどうやって各国の展覧会へ貸し出されるのか、よくわかります。一応、フェルメールの全作品がカラーで紹介され、それについても解説がついています。ただ、純粋にフェルメールという人物や絵について知りたい人にはNGかもしれません。ワタシは“下世話”なほうが好きなので、いろいろなやり取りの部分がおもしろかったです。この美術展のシンジケート、印象派ならフランスのオルセー美術館、ゴッホならオランダのゴッホ美術館とクレーラーミュラー美術館がガッチリ握っているそうです。

 これから展覧会に行くときに、違った?お楽しみができました。いろいろな思いを巡らせながら絵を鑑賞します。
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久しぶりのチケ取り

2020-07-12 10:26:10 | その他いろいろ(歌舞伎)
 本日は歌舞伎座「八月花形歌舞伎」にゴールド発売日です。久しぶりのチケット予約です。2月以来?、5か月ぶりです。緊張しました。昨夜からドキドキしていました。歌舞伎公演が5か月ぶりに再開されるのですから、きっと予約が殺到するのではないかと思っていたので。

 が、予想に反し、びっくり、拍子抜けするほど、チケットWeb松竹にすぐにアクセスでき、座席を指定して予約してもグルグル回ることなく、スイスイと希望の席が買い物かごに入りました。おかげさまで思ってた日の思ってた席を予約することができました。

 が、現在の東京の状況を見ていると、果たして東京遠征ができるんでしょうかね? どうもまたまた今回も切符が反故になるのではないかと、不安でいっぱいです。たぶん、そういう方が多くて、今日のゴールド発売日も少なかったのかもしれません。

 緊急事態宣言が解除され、府県をまたいでの移動もOKになって、ホッとしたのもつかの間、またイヤな感じになってきました。大阪も“黄色信号”寸前だそうです。何とか・・・と祈るばかりです。感染予防対策、がんばります。
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