おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

「800日間銀座一周」+「銀座界隈ドキドキの日々」

2022-05-26 23:24:23 | 読んだもの
 

 森岡督行さんの「800日間銀座一周」を読みました。著者の森岡さんは銀座の森岡書店の運営者、資生堂のweb花椿に連載されていたそうです。web連載終了(2021年12月23日)からすぐに文庫になったので、書かれてある内容はほぼリアルタイム、コロナ禍の銀座も出てきます。

 内容紹介です。
あんぱんを買い、一杯の酒を飲み、一着のスーツを作る。「一冊の本を売る」コンセプトで人気の森岡書店代表が、銀座の街を現在から過去、そして未来へと旅をする。明治の大火や関東大震災に戦災、そしてコロナ。幾度の危機を経てきた街とそこに関わる人々の魅力を、味のあるイラストと伊藤昊の写真とともに描きだすエッセイ。

 いやぁ、とても面白かったです。ワタシが“銀座好き”という贔屓目を差し引いても面白い本だと思います。↑内容紹介にもあるように、銀座の過去・現在・未来がいろいろと登場して、知ってる話もあるし、初めての話もあるし、「へぇ~~~」といちいちトリビアボタンを押しながら読んでおりました。
 
 web掲載と言う性格上なのか、その“時点”に銀座で起こっていたことが取り上げられているのですが、コロナ禍で移動が制限されていた時期と重なっていて、「う~~~、それ行きたかったよ~~~。見たかったよ~~~。聞きたかったよ~~~。」が続出で、ちょっと悔しい思いもございました。

 本の中に登場するお店は、まだまだ知らない未訪のお店も多く「まだまだ“おのぼりさん”やわ。もっと頑張らなあかんわ」って意味不明な決意も新たにいたしました。

 とても楽しい本でした。歌舞伎座へいらっしゃる皆様、でございます。

 で、この本の中で和田誠さんについて1章割かれておりました。確か昨年大規模な回顧展が開催されて話題になっていました。和田さんが大学を卒業して最初に働かれたのが銀座だったそうで、「銀座界隈ドキドキの日々」というエッセイを書いていらっしゃいます。続きでそれも読みました。
 


 「銀座百点」で2年間連載されていたそうです。銀座の本なので、最初の1、2回は銀座のことも触れてあって、「○○で昼ご飯を食べた」とか「××で打ち合わせをした」とか具体的なお店が出てきましたが、だんだんとそれはなくなり、和田さん若かりし頃の交友録になっていました。和田さんのことはあまりよく存じ上げなかったのですが(どちらかというとレミさんの旦那さんという覚え方をしていた、スミマセン)、すごい多岐にわたるご活躍、イラストだけでなく、陳腐な言葉ですがマルチな才能をお持ちの方でした。和田さんの社会人生活は1960年代から始まるので、現在各分野の大御所と言われるような方が、新人で登場されます。若かりし頃の皆様、とても新鮮です。“類は友を呼ぶ”ではないけれど、才能ある方が集まってくるんですね。それも銀座だからこそ、なんでしょうか。

 こちらの本、1993年に単行本として出版され、97年に文庫になって、2019年に第5刷になってました。こちらもとても楽しい本なので、それだけ読む人が途切れないんでしょうね。↑文庫のカバーが1963年の銀座の地図(和田さんのイラスト)で、今の銀座と比べると面白いです。でございます。
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2 コメント

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オススメ (まるこ)
2022-05-29 16:33:04
「銀座好き」といたしましては外せません。
オススメ、ありがとうございます。
早速探してみます。
返信する
ぜひ! (おとら)
2022-05-29 23:32:04
「800日間銀座一周」は文章もですが、写真やイラストもステキなので、ぜひ一度手に取ってご覧ください。

和田さんの本も、和田さんの過去の作品が載っているので、「これもですか?!」みたいなオドロキがありました。
返信する

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