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おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

南座の顔見世

2021-09-28 23:43:13 | 先々の予定
 昨日「南座はまだでしょうか」と書いたら、今日発表がありました。“呼ぶより謗れ”ですかね…。

 今年は12月2日(木)から23日(木)まで、昨年より少し期間が長くなりました。3部制です。
 
 演目と出演者です。
【第一部】
  坂田藤十郎三回忌追善狂言
 第一「晒三番叟」
   如月姫      壱太郎
   佐々木小太郎行氏 虎之介
   結城三郎貞光   鷹之資 
 第二「曽根崎心中」
   平野屋徳兵衛   鴈治郎
   天満屋お初    扇雀
   手代茂兵衛    虎之介
   下女お玉     寿治郎
   天満屋惣兵衛   松之助
   油屋九平次    亀鶴
   平野屋久右衛門  梅玉

【第二部】
 第一「三人吉三巴白浪」
  大川端庚申塚の場
   お嬢吉三     孝太郎
   お坊吉三     隼人
   和尚吉三     芝翫
 第二「身替座禅」
   山蔭右京     仁左衛門
   太郎冠者     隼人
   侍女千枝     千之助
   同 小枝     莟玉
   奥方玉の井    芝翫

【第三部】
  第一「雁のたより」
   髪結三二五郎七  幸四郎
   若旦那金之助   愛之助
   花車お玉     吉弥
   愛妾司      千壽
   仲居お君     竹三郎
   若殿前野左司馬  進之介
   家老高木蔵之進  錦之助
 第二「蜘蛛絲梓弦」
   小姓寛丸
   太鼓持愛平
   座頭松市     愛之助
   傾城薄雲太夫
   蜘蛛の精

   碓井貞光     廣太郎
   坂田金時     種之助
   源頼光      幸四郎

 第一部は藤十郎さんの三回忌追善になっています。成駒家さん総出演ですね。「曽根崎心中」って何度か見ています。見ているはずです。舞台が暗くて義太夫で気持ちがよくなるのか、どうも記憶がとぎれとぎれなんですが、寿治郎さんの下女お玉は覚えています。お背が小さいせいか、ぴったりなんですよね。成駒家さんのじいやさん、楽しみです。扇雀さんのお初は初めてかなぁ…。気の強い?しっかり者?のお初になりそうです。

 孝夫さんは第二部にご出演です。「身替座禅」の山蔭右京です。白塗りほわほわのお役です。おそらく、お舞台を拝見したら、きっと絶対100%「うふっ」となると思うのですが、何なんでしょう、今のこのイマイチ盛り上がらない気分は…。「桜姫」「四谷怪談」と孝玉コンビを見ている間はいいけれど、その後がどうもいけませんね。何だか物足りない、「それは違う!」と思ってしまいます。顔見世に向けて気分をあげて行かないといけません。たぶん、“安定の三階席”になると思います。

 千ちゃんはまた女形ですね。そちらを目指されるのでしょうか。莟玉さん、本当にお可愛らしいので、かなり頑張らないといけません。タカタロさんはお譲吉三です。何となく「お嬢」ってとびきりきれいな女形さんのイメージなんですが、アレ?。スミマセン。

 第三部は幸四郎さんと愛之助さんです。「雁のたより」は孝夫さん監修だそうです。幸四郎さんも毎月ご出演が続いています。「雁のたより」の司で千壽さんのお名前がもう上がっています。こういう第一報に名題さんのお名前が載るって珍しいことだと思います。幸四郎さんのご指名なんでしょうか。愛之助さんの五変化は永楽館で見ました。女形が案外きれいだったのを覚えています。

 昨年より公演期間が延びて、今年は少しはチケットが取りやすくなるのでしょうか。ちょっと期待します。
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11月の歌舞伎座(再掲)

2021-09-27 23:51:11 | 先々の予定
 以前にも一度upしているのですが、第3部の詳細が出ていますので、再掲します。亀ちゃんの演出です。これは面白くなりそうです。出演者のお名前はやはり“五十音順”になっています。これも亀ちゃんのご趣味なのでしょうか。

 「顔見世」と言えば、まだ南座の「顔見世」の発表がありません。いつもなら、お盆明けぐらいには発表されているのですが。歌舞伎座の10月初日に12月の歌舞伎座が発表されるので、それと同じタイミングになるのでしょうか。
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GENKYO横尾忠則

2021-09-26 23:15:31 | 見たもの
 東京都現代美術館で開催されている「GENKYO横尾忠則」展です。先日、上京した折に見ました。特に「すごく行きたい!」と切望していたわけでもないのですが、現美に一度行きたいと思っていたのと、以前横尾さんの展覧会に行ったことがあったし、関西の方で何となく馴染み?があったので、東京駅から都営バスに乗って行ってきました。

 展覧会の概要です。
1960年代からつねに第一線で活躍し、日本を、そして世界を魅了し続けてきた、アート界のレジェンド、横尾忠則。その横尾の、60年以上にわたる創造の全貌を目の当たりにすることができる集大成の展覧会が実現します。横尾自身の総監修により、去年から今年にかけて描かれた新作を含めて、600点以上の作品が出品されます。横尾芸術のダイナミックな展開を、心うちふるえるまでに体感することができる、まさに画期的な展覧会となるでしょう。

 ちょうど今日のNHKの「日曜美術館」でも取り上げられていたので、ま、その通りの展覧会なんですが…。来週の日曜の夜8時から再放送があるのでそれをご覧いただいたら…。ワタシも「横尾さんの展覧会」という情報のみで行ったので、よーわからんまま展示室に入り、よーわからんまま見ておりました。以前行ったのは「ポスター展」で、横尾さんの絵画の作品はほぼ初めてだったように思います。絵の具で描いた絵なんですが、その絵に電飾が付いてたり、できた作品をわざわざ切った貼ったしてあったり、???マークが飛びまくっていました。どれも結構大きな作品なので、パッと見てわかります(作品を理解するという意味ではなく、目で見えるってことです)。一応、タイトルもありますが、そのタイトルの意味もわからなくて、途中からはキャプションすら見ずに、“1点1秒”で展示室のなかを駆けぬけてしまいました。「三島由紀夫」を描いたと思しき絵もあり、そこだけはちょっと反応してしまいました。ポスターの展示室もあって、状況劇場や国立劇場のお芝居のポスターは見入りました。玉ちゃんのお名前もありました。

 「タマへのレクイエム」は愛猫のタマを描いた絵ばかり89点展示してありました。猫ちゃんが本当に可愛らしくそこだけはほのぼのと拝見しました。

 最後の展示室は「原郷の森」というタイトルがつけてあって、2020年から2021年の作品が展示してありました。さすがに全て「作家蔵」となってました。今回の展示の中で何点か「個人蔵」っていう作品もあって、横尾さんの絵を飾ってあるお家ってどんなお家なんでしょうね?応接間にモネとかルノワールとかを飾ってあるお家って何となく想像できますが、横尾さんの絵ですからね。ちょっと見てみたいです。話がそれました。2021年作というだけでも結構な数があって、それがみんなとても大きな絵だったので、ひたすら描き続けていらっしゃるんでしょうね。今日の日美でもその様子が伝えられていましたが。きれいな色が多かったように感じました。展示室の照明も明るいように思いました。ワタシは横尾さんって状況劇場のポスターで知ったので、暗い色調のエログロ系っていうイメージが強く、“明るい”ってことにびっくりしましたが。「寒山拾得」をモチーフに描いていらっしゃるのですが、二人のおじいさん(高僧らしい)が愛らしく、何となく落ち着くというか良かったです。

 
 「WITH CORONA(WITHOUT CORONA)」のコーナーです。唯一写真撮影OKでした。

 
 
 現美の入り口です。「ずーっと行きたい」と思っていたので、着いた時は「やっと来れた」って思いました。

 
 現美のカフェで「GENKYO」と言う名のパフェをいただきました。

 
 東京駅から錦糸町行のバスで行きました。帰りは新橋行のバスで築地まで帰ってきました。バスだと外の景色が見えるので結構好きなんです。途中、永代橋とか門前仲町とか木場とか聞くと「何か時代劇みたい」って思うし、豊洲は「あぁ、ここが話題の豊洲ね」とキョロキョロするし、ワクワクしながら乗っておりました。
 
 
 新丸ビルの壁面です。今日の日美で知ったのですが、この壁面も横尾さんだとか。バス待ちの間、たまたま目に入ったので撮ったのですが、何かご縁を感じてしまいました。
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坂東守若さんのこと

2021-09-25 23:35:12 | その他いろいろ(歌舞伎)
 「週刊文春WOMAN」に掲載された「わたしたちの孝玉・仁左玉」の中の坂東守若さんのことですが、お元気だそうです。よかったです。寄稿された吉村元希さんの思い違いだったようです。吉村さんがご自身のtwitterでお詫びのツイートをされています。週刊文春WOMAN編集部からのツイートもリツイートされています。文藝春秋でもこんなことがあるのですね。
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公益財団法人松竹大谷図書館のクラウドファンディング 【追記あり】

2021-09-25 22:56:50 | その他いろいろ(歌舞伎)
 公益財団法人松竹大谷図書館とは、松竹株式会社の創業者の一人・故大谷竹次郎氏が昭和30年に文化勲章を受章したのを記念して、昭和31年に設立した、演劇と映画の専門図書館です。長年にわたり演劇・映画事業にたずさわってきた松竹株式会社が、収集・所蔵してきた資料を広く一般に公開し、研究者や愛好家の利用に供して、芸術文化の振興と、社会文化の向上発展に寄与することを目的として設立されました。歌舞伎座のすぐ近くのビル銀座松竹スクエアの3階にあります。私の定宿が築地の方なので、上京するとこちらのビルの前を何度も往復しています。

 こちらが万年の収益不足を補うため平成24年からクラウドファンディングを始められました。確か、財団法人って基本財産(資本金みたいなもの?)の利息で食べていくようになっているのですが(←かなり大雑把な説明です、スミマセン)、バブルの頃ならともかく、この超低金利時代に利息なんてないのも同然ですからね。特に昨年はコロナ禍で事業収益が激減、そのクラウドファンディングのお知らせをネットで見て、私も初めて寄付をしました。いつもお世話になってる松竹さんのことなので、ここはやはり貧者の一灯を!と思いまして。

 今年も第10弾のクラウドファンディングが実施されています。←リンク先を見てもらったら、これまでのクラウドファンディングの内容もご覧になれます。5000円以上寄付すると、松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバーがもらえます。今年は「桜姫東文章」と「夜叉が池」の台本の表紙デザインを模した文庫本カバーです。ちょっと欲しいかも、と思っています。「桜姫」は昭和60年歌舞伎座の公演なので、孝夫さんと玉ちゃんです。「夜叉が池」は篠田正浩監督の玉ちゃんの映画です。映画の題字はいけばな草月流の初代家元勅使河原蒼風氏の筆によるものだそうです。金額が上がれば、もっといろいろなリターンが付きます。

 上に書いたように、いつもこちらの前を通っているので、一度伺いたいと思うのですが、閉架式なので行って適当に見てみるってことができません。「こういうのを見たい」ってあらかじめ調べておかないといけないようです。ちょっと考えてみましょうかね…。

 【追記】
 松竹大谷図書館の武藤さんが今回のリターンの「桜姫東文章」の文庫版カバーについていろいろ書いてくださっています。その文章はコチラ。なかなか興味深い内容です。
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第2回みよしや一門会

2021-09-23 23:12:35 | 観たもの
 大槻能楽堂で開催された「第2回みよしや一門会」にまいりました。今年も吉弥さんにお電話して切符を取っていただきました。もちろんお手伝いの方はいらっしゃるんでしょうけれど、主催者自ら切符を売らないといけないって自主公演って大変なんでしょうね。

 11時開演の部を見ました。16時半からの部だと、愛之助さんや壱太郎さん、松嶋屋のお弟子さんたちもいらしてたようです(twitter情報です)。ちょっと残念?って思ってしまいました。最近、暗くなって帰るのが億劫になり、2回公演があれば早い時間で取ることが多くなりました。あ、松竹株式会社の安孫子さんをお見かけしました。「エライさんがわざわざ東京からお越しなんやわ」とちょっとびっくりしつつ、「われらが吉太朗クン、ちゃんと見てね」とちょっと念?を送っておきました。ワタシなんかが言わなくともご存じだとは思うのですが。

 公演は吉弥さんのご挨拶から始まりました。黒紋付の正装です。昨年の第1回について、折之助さんと吉太朗クンがコロナ禍で舞台がなくても一生懸命お稽古に励んでる姿をご覧になって「何とかしてあげたい!」と思い、一門会を開催することを決心されたそうですが、当時の気持ちがよみがえってきたのか、少し涙で詰まられました。昨年の2月末から始まった劇場の閉鎖は本当に酷かったですものね。歌舞伎座も5か月閉まりました。8月から開いたとはいえ、当初はお江戸の役者さんのみ、なかなか上方の役者さんに機会が回ってきませんでしたからね。聞いてるワタシも「あぁ、せやったね、大変やったね」とウルっとしてしまいました。

 昨年は舞踊の音楽はテープでしたが、今年は生演奏になりました。吉弥さんのご挨拶によれば、振付の藤間ご宗家のご厚意のようです。能舞台なので、鳴り物、三味線、長唄の方たちが逆L字型に並んでいらっしゃいました。いつもの景色と違ってなかなか新鮮でした。玉ちゃんが熱海のMOA美術館能楽堂で舞踊公演をされますが、こういう感じになるのでしょうか。その景色はちょっと見てみたいと思いました。

 舞踊は折之助さんの「藤娘」からです。折之助さん、格段に良くなってました。今年も素踊りなんですが、本当に可愛らしくてだんだんと「藤娘」に見えてくるから不思議です。生演奏のおかげもあると思います。テープに動きを合わせる必要がなく、演奏の方が折之助さんに合わせてくださるからのびのびと踊ることができるんでしょうか。見てる側もテープだと「あ、テープか」って気持ちが下がりますからね。もともと愛らしいお顔立ちで、終始微笑みを絶やすことなく、こちらまでニコニコしておりました。

 吉太朗クンは「供奴」です。8年前に南座の歌舞伎鑑賞教室で踊られたそうです。twitterに当時の写真をあげられてましたが、まるまる・ぷくぷくしてました。それはそれで“かわゆし”なんですが、今はすっかり青年、キビキビ・ビシビシと決めていらっしゃいました。完全に立役で、上方歌舞伎会でお早を勤めていたなんて、少し不思議な感じがしました。

 25分の休憩をはさんで吉弥さんの一人芝居「声」です。こちらは、↑ポスターの写真のような拵えをされました。ジャン・コクトーの原作だそうで、日本での初演は杉村春子先生だそうです。「う~っ、それ見たかったよ~」と思った失礼な客はワタシです。お芝居が始まり吉弥さんの声を聞きながら、「杉村先生らしいお芝居だわ」とここかしこで思ってしまい、さらに失礼な客になってしまいました。吉弥さんの声質にもとてもよく合ってたと思います。吉弥さん、最近すっかり老け役担当みたいになってますが、やっぱりこういう色っぽい、いわゆる“現役”のお役もやってほしいなぁと思いました。あ、来月の松竹座の「GOEMON」では翼クンの奥さんのお役だとキャッキャッされてましたが。結末は死んでしまうお役なんですが、能楽堂の舞台って幕がないからどうやって引っ込むのかしらと思っていたら、後見の方が黒い消し幕で隠して切戸口から引っ込まれました。

 もう一度休憩があって、最後は三人で「元禄花見踊」です。歌舞伎座で玉ちゃんで見ました。「吉野川」の時で、高麗屋さんの後援会経由で取ってもらったお席だったので、三列目の真正面、「元禄花見踊」の玉ちゃんとしょっちゅう目が合うお席でした。と、またそんなことを思い出しながら見ていた失礼な客はワタシです。重ね重ね申し訳ございません。華やかで賑やかで送り出しにぴったりの演目でした。やっぱり、生演奏がいいですね。こんなに舞踊の印象が変わるものかとびっくりしました。来年も開催されるそうです。また頑張って伺います。

 
 今年は目付柱で見えなくなる席を販売されませんでした。私は10列目で、オペラグラスも持っていきましたが、こじんまりとしているので、なしでも十分見ることができました。

 ただ、非常に残念だったのは、休憩時間にお客さん同士がすごくしゃべるんです。あちこちにおしゃべりの輪ができています。歌舞伎座の静けさを基準にしてしまうので「えー、なんでこんなしゃべるん、大丈夫なん?」と不安になりました。受付の人にも言いに行ったのですが、「主催者にお伝えします」だけで、何の対策も講じられず…。2回目の休憩の時は思わず貼り紙のある座っちゃいけない席の方に移動しました。スタッフが足りないっていうのもあると思うのですが。そこだけ残念でした。
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週刊文春WOMAN 2021秋号

2021-09-21 23:39:43 | 読んだもの
 先日、チラッとご紹介した「週刊文春WOMAN2021秋号」が本日発売でしたので、早速本屋さんで買ってきました。↑表紙の絵は慎吾ちゃんです。いきなりお値段のことを書くのもアレなんですが、週刊誌って550円もするんですね。ビックリしました。500円玉1枚を握りしめてレジに行ったら、550円と言われ、慌てて千円札を出しました。

 お目当てはもちろん「片岡仁左衛門 孝玉・仁左玉 全11ページ!」でございます。11ページの内訳ですが、カラーのページが4ページ、孝夫さんのインタビュー記事が4ページ、「わたしたちの孝玉・仁左玉」が3ページです。カラーのページは1ページ目は「桜姫東文章」の例のポスター、2ページ目は「桜姫」の舞台写真2枚、3ページ目は「四谷怪談」の伊右衛門とお岩様の一人ずつの写真と38年前の孝夫さんの伊右衛門の写真、4ページ目はインタビュー時の素の孝夫さんです。

 インタビューは、以前拙ブログでもご紹介したSPICEの記事の内容と被ってるところが多かったです。おそらく、記者懇談会で孝夫さんがお話になったことをもとに記事を構成されたと思うので、仕方ないっちゃ仕方ないのですが。もちろん、全くいっしょということはなく、「こんなことも言うたはるわ」ってところもあります。

 今回の「四谷怪談」については、「玉三郎さんとは今年に入って『於染久松色読販』『東文章』をやりましたが、あのように二人が絡んで醸し出されるような特別な場面っていうのは今回はないんです。コンビの演目としては辛口だけどお岩様と伊右衛門のドラマを観ていただきたいですね」とおっしゃっています。←コレは初めてですね、きっと。

 楽しみにしていた「わたしたちの孝玉・仁左玉」は松井今朝子さん、紗久楽さわさん、吉村元希さん、真山仁さんの4名の方が書いていらっしゃいます。もっと10人くらいいらっしゃるのかしらと思っていたので、ちょっとガクッとなってしまったのですが。孝玉コンビのファンの方ばかりですので、ハートマーク飛びまくり、ウフッな内容ではありました。「そうそう、そうよね」て頷きまくりです。

 インタビューは孝夫さんだけです。玉ちゃんのインタビューはありません。玉ちゃん(だけ)ファンの方は、まず内容を確認されてからのほうがいいかもしれません。孝玉コンビの記事以外も結構面白いのがあるので、買って「損した」って気分にはならないと思いますが。
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国宝

2021-09-20 23:28:59 | 読んだもの
 
 吉田修一さんの「国宝」を読みました。朝日新聞に連載されていた新聞小説だったので、お読みになった方も多いかと思います。ウチは朝日ではないので、終わりかけ?単行本になる頃?に「料亭の息子だった子が部屋子になる」「女形の歌舞伎役者として大成」「人間国宝」「『阿古屋』を演じる」あたりのワードを見るようになり、私はてっきり玉ちゃんの小説だと思い込んでおりました。早く読んでみたいと思いながら、大きい本を買うほどでもないかと文庫になるのを待っておりました。9月7日にめでたく朝日文庫から出版、早速買って読みました。

 内容紹介です。
1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」――侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか? 朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。

 まず、玉ちゃんの小説ではありませんでした。「じゃぁ、誰?」って気になるところなんですが、いろいろな歌舞伎役者さんのエッセンス?エピソード?がない交ぜになっていたような気がしました。巻末の参考資料には本当にたくさんの役者さんの芸談やエッセイ、役者さんの奥様のエッセイ、歌舞伎の評論、歌舞伎を舞台にした小説、松竹株式会社の社史や雑誌の演劇界までありとあらゆるものを読まれたようです。あ、孝夫さんの「とにかく芝居が好き」もありました。

 吉田修一さんの小説はこれが初めてです。地の文が「でございます」になっていて、最初は少々読みづらかったです。後半、慣れてくるとそんなに気にならなくなりましたが。吉田さんへのインタビューを読むと、歌舞伎の世界を描くために試行錯誤されて編み出された文体だったそうです。↑このインタビューにもありますが、歌舞伎の黒衣体験もされたそうです。お知り合いからがんじろはんを紹介され、「今度、歌舞伎の小説を書きます」とおっしゃったら、「じゃぁ、黒衣をつくってやるよ。それを着てれば舞台の裏でも目立たないから」とすぐに寸法を測って黒衣をつくってくださったそうです。それを着て歌舞伎座はもとより博多座、松竹座、歌舞練場と全国をついてまわり、恰好だけでなく本当にあいびきを持って舞台袖で待機するというお弟子さんのお仕事もされています。そういう経験があるからこそ、これだけの「本当に見てきたような…」小説が書けたんでしょうね。

 歌舞伎のお稽古、地方巡業、お役をめぐるトラブル、女性関係のスキャンダル、家族のもめごと、先輩や同輩とのいざこざ、立女形の立ち居振る舞い…舞台裏のことが細かく細かく描写されています。役者さんたちや奥様たちのインタビュー記事やエッセイなんかではオブラートに包んで表現されていたことが、文春砲よろしく赤裸々に書かれてあって、今ならあっという間に「謹慎」や「廃業」になりそうです。玉ちゃんがモデルではないことが最初で分かりましたが、周りに登場する役者さんたちがやっぱり気になります。「これって、誰のこと?あの人?この人?」とついモデル探しをしながら読んでしまいます。人品骨柄が卑しくて申し訳ございません。

 歌舞伎が描かれた小説ですので、もちろんお舞台の場面もふんだんにでてきます。演目の紹介もかなり詳しくて、ワタシも今さらながら「へーっ」っていうのもあり、そちらはこれからの鑑賞のお供にできると思います。文庫だと区切りがないのでスーッと読めましたが、新聞小説って字数に限りがあるので、演目解説だけで2、3日かかりそうな分量があって、毎日楽しみに読んでらした方は少しイライラされたのでは?と思ってしまいました。

 こういう「一代記」みたいな小説は久しぶりです。非常に読み応えのある骨太の小説でした。主人公の立花喜久雄の人生、とんとんと着実に順調だなと思っていると横から変な邪魔が入ったり、上昇気流に乗ったかと思うといきなりの嵐で急降下したり、ジェットコースターに乗ってるような人生です。文字通り波乱万丈の人生です。それでも歌舞伎が好き!という一念で立女形、人間国宝認定と頂点に登りつめ、最後は…。文庫上下で800ページを超えますが、一気に読めました。歌舞伎ファンには、っていうかファンでなくても非常に興味深い小説だと思います。
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帰ります

2021-09-19 16:06:18 | Tokyo
 孝玉コンビの「四谷怪談」も無事に2回拝見でき帰宅の途につきました。今日は第1部だけで、ランチは「銀座でフレンチ」と張り切っていたのですが、お目当てのお店は予約でいっぱい、どうしようかなと思っていたら、歌舞伎座の花篭の「アフタヌーンティ」が当日でもOKだったので、それをランチにしました。

 松屋銀座と銀座三越に入りましたが、大きなボストンバッグを持って“お上りさん”丸出しで格好悪く、さらに秋物立ち上がりの時期で特に買えるものもなく、デパ地下でおやつを買い込んで早々に新幹線に乗りました。

 ビールはいつものエビスビールがなく、coedoにしました。中途半端な時間でお弁当には早く、お供はなぜか木村屋のイチジクとくるみのあんぱんです。甘いものってどうかなと思いましたが、案外大丈夫、どちらも美味しくいただきました。

 来月も一応チケットは取りました。来月も来られますように。

 
 帰りは富士山が見えました。
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お江戸へGO!

2021-09-17 11:45:50 | Tokyo
 ひっそりこっそりお江戸に向かっております。コロナの新規感染者数は減少傾向とは言え、決して大丈夫な状況ではありませんが、孝玉コンビの「四谷怪談」はどうしても見たくて遠征決行です。

 今日は第3部だけなのでこんなに早く行かなくてもいいのですが、台風が近づいているので、影響が出ないうちに移動します。ランチは志津屋のサンドイッチと新幹線のコーヒーです。

 今にも雨が降りそうな空模様、富士山は無理でしょうね。
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