口上は、本来なら米朝師匠もお出ましの予定でしたが、体調不良で急遽入院されたとかで、休演となりました。なので、ざこば・南光・米團治+司会の団朝さんの4名でのご挨拶なりました。南座でももちろん口上は見ましたが、あの時は初日で東西のお歴々が並んでらして、非常に堅苦しい型どおりのものでしたが、今回は身内ばかりなので、口上というよりも三人の鼎談のような感じでした。申し訳ないけど、誰の落語よりもこの口上が一番面白く、涙を流しお腹を抱えて笑わせてもらいました。
さこばさんは、枝雀さんのことをおっしゃってました。枝雀さんは小米朝さんの襲名のことを気にしてらしたそうで、米團治さんに「早う襲名披露せえへんから、枝雀にぃちゃんあっちへ行ってしもうたがな。枝雀にぃちゃん、あの天井のところから手ぇ振ってんでぇ。枝雀にぃちゃーん」って天井に向って手を振ったはりました。文字にするといまいち感じがでませんが、実際のざこばさんは、半分泣きながらで、米團治さんのことを怒りながらも、米團治さんご本人に対してはもちろんのこと、米朝師匠や亡くなった枝雀さんに対する、何ともいえない愛情が感じられて、こちらまでちょっとウルウルしてしまいました。
米團治さんはお父様の休演のことに触れ「これは、『お前、最後ぐらい一人でちゃんと演れや』と言われているんやと思います」とおっしゃって、ここもなかなかウルウルするところでした。それにしても、このお三人で出られると、リラックスしつつもお互いに気を遣い、さらに話の端々から米朝師匠をリスペクトされているのがよくわかり、非常に良いご挨拶だったように思います。口上の最後はお決まりの「隅から隅まで、ずず、ずぃーーーっと、御願い奉りまする」という台詞なんですが、米團治さん、歌舞伎役者のように首を左右に振り、客席を睨んでいらっしゃいました。
春團治師匠は「お玉牛」でした。3年ぐらい前に春團治師匠を聞いたことがありましたが、そのとき噛み噛みで「大丈夫かいな」と心配していましたが、今回は噛むことなく大丈夫でした。ただ、口が渇くのか、しょっちゅう唾を飲み込む音「チェ」というのが聞こえ、それはちょっと耳障りでした。有名な羽織を脱ぐところを間近で見られてラッキーでした。
トリはもちろん米團治さんです。花道から登場されました。花道から舞台に入るちょっと手前のところで、歌舞伎役者のように客席を睨んでいました。落語家らしからぬ端正なお顔立ちなので、そういうのもよくお似合いでした。今回は「くっしゃみ講釈」でした。なかなか良かったです。半年前に比べるとずいぶん上手にならはったなぁと思ってしまいました。というか、南座は襲名興行の初日で、緊張も半端じゃないでしょうし、覚えた落語をしゃべるのが精一杯って感じで、仕方ないと言えば仕方ない状況でした。今回は、襲名披露公演も77回もこなし、雰囲気にもお慣れになっただろうし、出演者もお身内みたいな方ばかりで、ずいぶんリラックスして落語をされてようにお見受けいたしました。まあ、米團治さん自身は、落語家としてもキャリアは30年だそうで、いつでもどこでも面白い落語ができて当然と言えば当然なんですが。
結局、私は「米團治襲名披露」の初日と千秋楽を見たことになりました。特に、そういうのを狙っていたわけではなく、たまたまなんですが・・・。今年はあと4月に桂南光親子会、8月に桂枝雀生誕70周年記念落語会に行く予定にしていて、久しぶりに落語会が多くなる年になりそうです。
さこばさんは、枝雀さんのことをおっしゃってました。枝雀さんは小米朝さんの襲名のことを気にしてらしたそうで、米團治さんに「早う襲名披露せえへんから、枝雀にぃちゃんあっちへ行ってしもうたがな。枝雀にぃちゃん、あの天井のところから手ぇ振ってんでぇ。枝雀にぃちゃーん」って天井に向って手を振ったはりました。文字にするといまいち感じがでませんが、実際のざこばさんは、半分泣きながらで、米團治さんのことを怒りながらも、米團治さんご本人に対してはもちろんのこと、米朝師匠や亡くなった枝雀さんに対する、何ともいえない愛情が感じられて、こちらまでちょっとウルウルしてしまいました。
米團治さんはお父様の休演のことに触れ「これは、『お前、最後ぐらい一人でちゃんと演れや』と言われているんやと思います」とおっしゃって、ここもなかなかウルウルするところでした。それにしても、このお三人で出られると、リラックスしつつもお互いに気を遣い、さらに話の端々から米朝師匠をリスペクトされているのがよくわかり、非常に良いご挨拶だったように思います。口上の最後はお決まりの「隅から隅まで、ずず、ずぃーーーっと、御願い奉りまする」という台詞なんですが、米團治さん、歌舞伎役者のように首を左右に振り、客席を睨んでいらっしゃいました。
春團治師匠は「お玉牛」でした。3年ぐらい前に春團治師匠を聞いたことがありましたが、そのとき噛み噛みで「大丈夫かいな」と心配していましたが、今回は噛むことなく大丈夫でした。ただ、口が渇くのか、しょっちゅう唾を飲み込む音「チェ」というのが聞こえ、それはちょっと耳障りでした。有名な羽織を脱ぐところを間近で見られてラッキーでした。
トリはもちろん米團治さんです。花道から登場されました。花道から舞台に入るちょっと手前のところで、歌舞伎役者のように客席を睨んでいました。落語家らしからぬ端正なお顔立ちなので、そういうのもよくお似合いでした。今回は「くっしゃみ講釈」でした。なかなか良かったです。半年前に比べるとずいぶん上手にならはったなぁと思ってしまいました。というか、南座は襲名興行の初日で、緊張も半端じゃないでしょうし、覚えた落語をしゃべるのが精一杯って感じで、仕方ないと言えば仕方ない状況でした。今回は、襲名披露公演も77回もこなし、雰囲気にもお慣れになっただろうし、出演者もお身内みたいな方ばかりで、ずいぶんリラックスして落語をされてようにお見受けいたしました。まあ、米團治さん自身は、落語家としてもキャリアは30年だそうで、いつでもどこでも面白い落語ができて当然と言えば当然なんですが。
結局、私は「米團治襲名披露」の初日と千秋楽を見たことになりました。特に、そういうのを狙っていたわけではなく、たまたまなんですが・・・。今年はあと4月に桂南光親子会、8月に桂枝雀生誕70周年記念落語会に行く予定にしていて、久しぶりに落語会が多くなる年になりそうです。