おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

高島屋大阪店

2010-03-31 23:36:06 | 百貨店
 高島屋大阪店に行ってまいりました。3月2日に第1期増床リニューアルオープンして行かなければと思いながらなかなか機会がなく(その間に京都店は3回も行った。難波より京都のほうが近い?)、やっと今日です。と言っても、新しくなったのを見学しに行ったのではなく、どうしても今日、3月31日までに行かないといけない用事があって、仕方なく?行ったような次第で・・・。ご存知のように、ユルユルの会社でそんなに忙しい職場ではないんですが、今日に限って帰る間際に仕事が発生し、会社を出たのは6時をとっくにまわっていました。(ウチの会社の定時は5時半です)

 なので、高島屋に到着してからもあまり時間がなく、用事を済ませてから、2階、1階、地下の3フロアだけ少しだけウロウロしてきました。

 “リニューアルオープン”とあったので、全体にきれいになっているのかと思っていたら、増床したところはきれいなんですが、これまであった売り場はそのままで(売り場の移動はあったけど)、すごいギャップがあって「へっ?」って感じでした。既存の売り場と増床した売り場の境目もはっきりくっきりわかるし。まだ工事も完全に終わってなくて、シートを張った売り場もあるし。ちょっと肩透かしを食らった気分でした。

 以前の東館、サロン・ル・シックがあったところは、そのままサロン・ル・シック、インターナショナルブティックで、さすが高島屋さんです。メジャーどころはすべて押さえてありました。売り場の天井も高く、そこだけは全面改装済みで、それぞれのブティックは非常に美しかったです。ルイ・ヴィトンが一番奥になってたけど、よくヴィトン側が了承したなぁと・・・。ヴィトンって、百貨店の1階の一番目立つところを要求すると聞いていたので、高島屋とLVMHでは、高島屋のほうが力が上なんでしょうか。

 1階の正面玄関(戎橋筋側の入口)はまだ工事中で、何となく落ち着かない売り場でした。地下の食料品売り場もまだ“途中”って感じでした。

 たぶん、今回の“ウリ”は7階から9階までの3フロアにわたるレストラン街なんでしょうね。「なんばダイニングメゾン」と名付けて、立派なリーフレットもできていました。全部で35軒の食べ物屋さんがあるみたいです。高島屋さんらしい老舗もあり、若者向けの居酒屋っぽいのもあり、「がんばらはったね」って思いました。そのフロアまで足を運んでいないので、どれくらいお客さんが来たはるのかは全くわかりません。

 今日は婦人服売り場はパスでした。なんと言っても、芦田淳とピエール・カルダンなので、何となくあとも推して知るべしなのかなぁと思いまして・・・。今回の目玉は5階の「gokai」と名付けられた若者向けの売り場だそうです。これまで百貨店には入れてもらえなかったようなお値段の安いお洋服がたくさん売っているそうです。同様の売り場を心斎橋大丸も買い取ったそごうの売り場に作って、けっこう賑っているらしいので、そういう需要はあるんでしょうね。ちなみに、こういうコンセプトの売り場が高島屋のほうがずっと前から考えていたそうなんですが、実際の売り場を立ち上げたのが大丸のほうが早くて、「真似したと思われるのは悔しい」と高島屋のバイヤーの人が言ってたと新聞で見ました。

 工事はまだまだ続くみたいな感じで、それが終われば全体がきれいになっているんでしょうか。あんなに大々的に宣伝した割りに、何となく中途半端、「何だかなぁ・・・」と思ってしまいました。そのうちまたゆっくりと全館を見に行きたいと思います。
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なごり雪

2010-03-30 23:47:00 | その他いろいろ
 コメント欄にも記しましたが、自分で書いておいて、非常に気になる「なごり雪」です。ちゃんと歌詞を知りたくて検索していたら、↓のようなサイトを見つけました。歌詞だけでなく、メロディ(カラオケ?)もついてきました。思わず、画面に向って一人で歌ってしまいました。ちょっときしょい? 皆様もよろしければどうぞ。

 http://www.hi-ho.ne.jp/momose/mu_title/nagoriyuki.htm

 
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SPF50

2010-03-29 11:48:44 | その他いろいろ
 寒いです。冷えます。つい、1週間ほど前に25度まで気温が上がったとは思えません。ウチの駅の桜も五分咲きになっているのに・・・。今日、帰宅するときに雪がちらついていました。思わず、イルカの「なごり雪」を口ずさみそうになりました。たぶん、こんな日のことを歌っているんでしょうね。

 明日は迷わずダウンジャケットを着て行きます。“片付けられない”人なので、当然?冬物はまだ片付いておらず、ダウンも中綿入りもロングコートもまだあります。先週の金曜もダウンを着ていましたが、さすがに「あと3日で4月」と思うとダウンもあんまりかと思い、昨日は中綿入りジャケットにしましたが、寒かったです。こういうとき、オッサレーでない谷町4丁目に職場があるので助かり?ます。寒かったら防寒が当たり前で、まだまだダウンを着てる人を見かけます。これが淀屋橋とか中之島とかになると、少々寒くてもオシャレが優先するんでしょう、きっと。そろそろ淀屋橋の神宗に徳用塩昆布を買いに行かないといけないんですが、オシャレしないといけないと思うと、ちょっと躊躇します。もう少し暖かくなったら行こうと思います。

 そんな極寒の日が続いていますが、私は既にSPF50のお化粧下地を使っています。お化粧下地が切れたので買いに行ったら、「4月の紫外線って、案外強いんですよ。しっかり紫外線対策をしてあげてくださいね」とお店のおねぇさんから言われ、“紫外線対策”という言葉に弱いワタクシは、言われるがままに、この写真のSPF50の下地クリームをお買い上げです。
      

 まあ、超寒いとは言え、日差しはずいぶんと明るく強くなっているようなので、用心するに越したことはありません。私の年齢になると“注意1秒シミ一生”ですからね。がんばります

 それはそうと、今年は化粧品メーカー各社ともこの「SPF50」の日焼け止めを出していますね。「SPF50」といえば、昔は海山のアウトドア用しかありませんでしたが、最近は“絶対焼かない”風潮からか、タウンユースでも「SPF50」になっています。以前は「SPF50」といえば、お面を1枚被ったような、ごわごわした感触でしたが、最近は普通の乳液、美容液をつけているのと変わらない、ナチュラルなつけ心地になってきています。日本のお化粧品の開発技術って、大したものです。上の下地もアメリカのメーカーですが、美白化粧品は日本で研究開発しているそうですから・・・。やっぱり一番じゃないと、ね。
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民主党が日本経済を破壊する

2010-03-28 23:29:23 | 読んだもの
 与謝野馨さんの「民主党が日本経済を破壊する」を読みました。与謝野馨さんは与謝野鉄幹・晶子夫妻のお孫さんですが、元・文学少女としては、与謝野晶子の孫と聞けば、やはりここはファンにならなければと思うわけで、以前にも書きましたが、ワタクシ、結構好きです。同じ理由で、津島雄二さんも太宰治の女婿になるのでちょっとだけファン(血のつながりがないから)です。津島雄二さんは前回の衆議院選挙で引退され、ご長男の津島淳さんが出馬されたそうで(でも落選)、敦さんは太宰の直系の孫になるわけで、太宰の孫が政治家をしてるって、不思議な感じです。

 話がそれました。与謝野さんは2008年にも「堂々たる政治」という新書を出版されましたが、それは未読です。たぶん、同じ頃に政治家がよく新書をだしていて、全部いっしょに見えて敬遠したように記憶しています。今回は、昨年辺りからテレビでよくお見かけし、おっしゃっていることが“まとも”(って私なんぞが書くのは非常に失礼だけど)なような気がしたのと、この過激なタイトルに惹かれてお買い上げです。

 なかなか面白い本でした。政治家にありがちな“自画自賛オンパレード”ではなく(少しはあったけど)、自民党、あるいは自分がこれまでやってきたことで間違っていたことはきちんと間違っていたと書いていらっしゃるし、民主党に対しても、口汚くののしるのではなく、きちんと理詰めで悪いところを書いていらっしゃいます。民主党の批判というよりは、ご自身の政策論のような内容で、このタイトルは完全にウケ狙いのような気がしました。

 消費税増税のこともちゃんと書いていらっしゃいました。そりゃ、消費税が増税されるのはイヤだけれど、国にお金がないのなら、やはりそのことは議論しないといけないんでしょうね。ウチの親でも「それだけ国にお金がないんやったら、消費税しかないんちゃうん」と言ってるので、ここは国がみんなが理解できるように、少々嫌われても説明するべきだと思うんですが。どうも、選挙中心に政治がまわっているようで、何でもかんでも先送り、先送りされているような気がします。

 この本の中にもありましたが、「高福祉・低負担」なんて、どう考えてもありえないでしょう。それをあえてできるって言うのは、「高利回りを保証します」って言う宣伝文句で何億円、何十億円集めて破綻して、逮捕される詐欺師に見えてくるんですが、それって私だけでしょうか。

 与謝野さんには政治の場でぜひ堂々と持論を展開していただきたいし、対する民主党も逃げずに堂々と受けて立ってほしいと思います。揚げ足取りではなく、それはそれで見ているだけなら面白いけど、そんな悠長なことを言ってられる状況ではないと思うので、政治家のセンセー方には、本当の“政治”をやっていただきたいものです。

 
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サクラサク 弐

2010-03-27 23:25:43 | その他いろいろ
 4月の歌舞伎座の切符でございます。桜が開花するのと時期を同じくして、この切符がワタクシの許へやってまいりました。

 歌舞伎座はいよいよ4月の公演が終わると建替えとなります。2月に歌舞伎座さよなら公演を見てそれで見納めにするつもりだったんですが、やっぱりどうしても4月の最後の公演も見ておきたくなり、とりあえず“行く決心”はしました。でも、かんじんの切符はどうやって取るんでしょうか、それが問題でした。

 さよなら公演は昨年の1月から始まり、月を追うごとにヒートアップしており、一般前売りの前に既に売り切れている日やお席が多々ありました。今回、4月は年度が始まってばかりで、さすがにユルユルの会社に勤めている私でも平日に休めないため「土曜しか見に行けない、それも團十郎と玉ちゃんの『助六』が見たい」と、とんでもなく条件が厳しくなっておりました。

 そこで思い出したのが大学時代の友人で東京で映画のお仕事をしているRちゃん。何とか伝手がないものかと猫なで声(ってメールだったので声は聞こえないけど、まあそんな感じのメール)で尋ねたら、「聞いたげる」という有難いお返事。で、何とかヨロシクということで、取っていただいのがこの切符です。やっぱりすごい争奪戦になっていたらしく、ぎりぎりまでOKともNOともわからず、ヤキモキしましたが、無事GETです。Rちゃん、本当に有難うございます。

 「助六」は成田屋さんの家の芸ですから、本家本元の團十郎さんの助六と玉ちゃんの揚巻で見られるなんて、歌舞伎座御名残公演ならではです。最後ですので、もちろん孝夫さんも出ています。

 4月17日に行くことになっています。桜は既に散った後ですが、「助六」の幕開きは華やかな夜桜見物の場面で、もう一度お花見ができそうです。しかもこの世のものとは思えないくらい美しい玉ちゃんの揚巻姿で“目の正月”もできて、お正月とお花見が一度にやってきそうです
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サクラサク

2010-03-26 22:44:07 | その他いろいろ
 ウチの駅の桜がもう咲いています。この写真は22日の月曜に撮ったものです。その前の日に駅で何気にふと上を見上げると、何とまあ桜が咲いているではないですか!!! めっちゃびっくりしました。お彼岸に桜(ソメイヨシノ)って・・・。

 で、次の日はカメラをもって出て、これを撮ってきました。この日で、二分咲きぐらいだったように思います。その後3日間冷たい雨が降り続き、今日やっと晴れて桜の木を見ると、三分咲きくらいになっていました。これからしばらくは雨は降らないみたいですが、気温の低い日が続くそうで(明朝の枚方の最低気温の予想は0℃でした)、満開になるまでは時間がかかりそうです。その分、それだけ長く桜の花が楽しめます。小学校の入学式ぐらいまでは咲いていてくれそうです。やっぱり、“ピカピカの1年生”には桜の花びらが舞い散る中、学校に行かせてあげたいですからね。

 それにしても年々桜の開花が早くなっていってるように思います。これも温暖化のせいといわれるんでしょう。気候にかかわる“いつもと何か違うこと”って何でもかんでも温暖化のせいにされて、温暖化と言っておけばOKみたいな風潮があるみたいで、天邪鬼なワタクシはちょっと“温暖化さん”(←温暖化を擬人化してみました)気の毒って思ってしまいます。

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阪急と高島屋

2010-03-25 23:55:36 | 百貨店
 高島屋と阪急(正確にはH2Oリテイリング)が経営統合を断念したそうです。今日は、別の話題で書くつもりをしていましたが、自称百貨店評論家(ただし、社内限定)としましては、やはりこれに触れなければなりますまい、ということで・・・。

 3月の初めに高島屋の大阪店が増床第1期オープンしたときに、新聞に大きな折込チラシが入っていたんですが、その婦人服売り場の紹介で掲載されていたのが、芦田淳とピエール・カルダンで、私は一瞬自分の目を疑いました。「イマドキ、芦田淳とピエール・カルダンを前面に出すってどうよ? 本当に、これで阪急と高島屋はいっしょになれるの? 全然違うと思うねんけど・・・」って思いました。

 なので、今日の午後、このニュースをネットで見たとき、私は正直ほっとしました。「どちらにとっても、良かったんじゃない?」とまず思いました。別に私にどう思われようが、どちらの百貨店には全く何も影響はないんですが・・・。

 阪急と高島屋の経営統合の話って、1年半ほど前に協議が始まったそうですが、ちょうどその頃って、伊勢丹と三越、大丸と松坂屋、西武とそごうと百貨店同士の縁組が次々と決まっていた時で、その流れに乗り遅れまい?と残ったもの同士何となくくっついたような、そんな風に私には思えました。だって、統合の話が出るちょっと前まで、高島屋は「どこともいっしょにならない。高島屋は高島屋だけでがんばる」とずっとおっしゃっていましたから。

 阪急と高島屋って、百貨店業界は不況だけど、そんな中でも両社ともどちらかと言えば、“勝ち組”だそうで、だから主導権争いに決着がつかず、破談になったとニュースが伝えていました。

 確かにそうなんでしょうけど、私が個人的に思うに、冒頭に書いたチラシひとつとっても、阪急と高島屋ってどう考えても“水と油”なんですよね。その前に、そもそも、阪急と阪神がいっしょになるって聞いたときも「どうなるん?」と思ったけど、それなりに補完しあえて、梅田で住み分けていらっしゃるようでよかったなと・・・。私も阪急のペルソナカードが両方で使えますし・・・。

 でも、阪急と高島屋は補完しあえる関係ではないように思います。普通に考えれば、全くカラーが違えば、お互いの足りないセンスを補えるような気がするんだけど、違うんですよね。阪急のバイヤーのセンスで選んだ商品は高島屋では全然映えない、同様に、高島屋のバイヤーが買い付けた商品も阪急には置けないように思うんです。

 まあ、結婚といっしょで、籍を入れる前に別れることにしてよかったんじゃないでしょうか。“離婚”って結婚以上にエネルギーが必要とよく聞きますから。こうなったからには、阪急も高島屋もそれぞれの持ち味を生かして、百貨店に行くのが楽しみになるような、そんな百貨店になるべくがんばっていただきたいものです。
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シトロンシュクレのタルトシトロン

2010-03-24 23:05:32 | 食べたもの
 京都にあるシトロンシュクレのタルトシトロンです。梅田阪急の地下で「関西で活躍する3人の女性パティシエの競演」というタイトルの催事があって、それに出店されていました。シトロンの他には京都河原町の「パティスリーカナエ」と三田の「シュエット」が出店されていました。

 梅田阪急のホームページは「今週は何をやっているのか」を知りたくて、ほぼ毎週欠かさずチェックしていましたが、この催事はホワイトデーの直後15日から23日までの変則的な日程だったので私のチェックからは漏れていました。でも美味しいお菓子があるところには、鼻が利くみたいで、たまたま梅田阪急に行ったら、こんな催事をしていて、「おおっ、シトロンがこんなところに!!」ということで、こちらのイチオシ「タルトシトロン」を買ってまいりました。

 このタルトシトロンですが、以前にも書きましたが、ウチの姪が「これまで生きてきた中で一番美味しい」と言ったものです(と言っても、たかだか20年余りなんですが)。私は食べたことがあったんですが、確かに標準以上の美味しいレモンタルトでしたが、そこまで言い切るなら「じゃあ、もう一度」ということで・・・。

 両親も孫が「これまで生きてきた中で一番美味しい」と言ったケーキだったので、結構気合を入れて食べておりました。ウチの両親はあまりこういうタルト、パイ系のお菓子は好まないんですが、孫の言葉に暗示をかけられていたせいもあると思いますが、美味しいと言ってました。確かに美味しかったです。ただ、私の場合、“これまで生きてきた中で”といわれると、何しろもう半世紀生きてきたわけで、どれ?といわれると迷いますが・・・

 フィリングって言うんでしょうか、レモンクリームが超美味でした。それと、コーヒーとの相性が抜群で、「わー、めちゃくちゃ美味しいわ」と思いました。こうやって書いているだけで、口の中でレモンクリームのお味が広がってきました。十分できるタルトです。
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THE 39 STEPS -秘密の暗号を追え-

2010-03-23 22:58:24 | 観たもの
 シアターBRAVAで「THE 39 STEPS -秘密の暗号を追え-」を見てまいりました。アルフレッド・ヒッチコック監督の「三十九夜」という映画をお芝居にしたそうです。

 ストーリーです。
 1935年のロンドン。ミュージックホールで銃の発砲騒ぎに遭遇したリチャード・ハネイは、アナベラ・シュミットと名乗る謎めいた女性に請われて彼女を自宅へ連れ帰る。自分はスパイであり、イギリス軍の重要機密を守るために追われているとアナベラが告白したその夜、彼女は何者かに命を奪われる。その翌朝、アパートの外にはアナベラを追っていた二人の男がハネイを待ち受けていた。何とか男たちをかわしたハネイは、自分がアナベラ殺害の容疑者として手配されていることを知る。殺人の疑いを晴らすためには、アナベラの任務のなぞを解き、真犯人を捕まえるしかない!警察、スパイ、殺人者を巻き込んでハネイの逃亡劇が始まった―!!

 出演は石丸幹二、高岡早紀、今村ねずみ、浅野和之の4人だけで、“139の役をたった4人で演じる”というキャッチコピーでしたが、正確には石丸幹二は主人公ハネイだけ、高岡早紀は3役で、残りの135役を今村ねずみと浅野和之が演じました。次から次へと場面が変わるので、セットらしいセットもほとんどなく、机や椅子、ドアがその場その場でいろいろなものに“変身”していました。よく考えてありました。

 劇団四季の看板俳優でいらっしゃった石丸幹二さんは今回が初見でした。何度も書いておりますが、私は劇団四季を見ない人なので、よく言われている劇団四季独特の発声法?(母音をはっきり発音する?でしたっけ?)ってよくわからないんですが、今回見る限り、特に癖はなかったように思いました。このお芝居がアメリカ製で、動きがいわゆる“芝居がかった”(って、お芝居なんだから当然なんですが)大げさな感じを要求されているみたいで、その雰囲気にはよく合っていらっしゃるなぁと思いました。反対に、動きが抑制されるような静かなお芝居ってどうなんでしょう?って思ったりしました。

 高岡早紀さんは、たぶん、一人だけピンマイクをつけていらっしゃったようで、他の三人は地声が聞こえるんですが、彼女だけ何となくマイクを通したくぐもったような声になっていました。一人だけ声の聞こえ方が違うと、どうも気になるんですよね。それと、三役と言いながら、どれも同じに見える、聞こえてしまうんです。ここは、やはり他の三人につりあうような達者な女優さんを持ってきてほしかったです。森公美子さんあたりが、見た目のバランスは横において、こういうアメリカっぽいお芝居にあっているような気がしました。

 それに比べると、二人合わせて135役を演じた今村ねずみさんと浅野和之さんはさすがに達者な役者さんでした。身体能力が抜群で、セットも自分たちで移動させながらお芝居もするんですが、決して間違うことなく軽やかに舞台上を動いていらっしゃいました。このお二人で持ったお芝居だったなぁと思いました。

 ところで、このお芝居、ヒッチコック監督のなので、最後に謎解きがあると思うんですが、たぶん、舞台上で謎は解かれたんだと思うんですが、私が鈍いからなのか、もうひとつはっきりと「あ、そうやったんや」というのがなくて、何かちょっと気持ち悪いです。
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三月花形歌舞伎②

2010-03-22 23:16:00 | 観たもの
 今回もまた断崖絶壁のような南座の三階席での観劇となりました。“花形”なので、観劇料金もいつもよりは少しお安くなるので、久しぶりに一等席で見てもいいかなぁと思っていたんですが、4月の東京の歌舞伎座の御名残公演に行くことになり、いろいろと物入りで、まあ特にお目当ての役者さんがいるわけでもないので、三階にしておきました。

 肝心のお芝居ですが、この「加賀見山」の元になった「鏡山」を見ていないので(たぶん・・・)、お話の筋を理解しづらかったらどうしようと思っていましたが、あまり影響はなく、全く別のお芝居として見ることができました。Entertainmentに徹しただけあって、久しぶりに歌舞伎らしい“荒唐無稽”なお芝居を見ました。これは決してけなしているのではなく、誉めていますので、念のため。展開がスピーディで、亀ちゃんも七役、善悪・男女の早替わりも、ボーっとしていると一瞬で目の前を通り過ぎてしまうような、必死で舞台を見ていないといけませんでした。亀ちゃんメインのお芝居は今回が初めてでしたが、お上手でした。ちゃんと演じわけていらして、どの役も重なることはありませんでした。宙乗りも「フワフワ」といわれているだけあって、どこをどう吊ってあるのかわからないのですが空中散歩のような動きで、「ほーっ」と感心しながら拝見していました。

 “意外”と言っては失礼なんですが、藤十郎さんのところの壱太郎クンですが、ずいぶんと成長されていました。確か2年ぐらい前に本格的に歌舞伎役者デヴューされ、御曹司さんですので、当然最初から良いお役、彼の場合は女形なのでお姫様役を見ましたが、始めたばかりで慣れていない、所作もぎこちなく、声も高い声をだそうと無理に喉を絞っていてかえって変な声で、「何だかなぁ・・・」と思っていたのですが、今回は、女形の役もすっかり板につき、動きも声もとてもナチュラルで、これなら「曽根崎心中」のお初も見てみたいと思いました。姿かたちも、チラシの写真で見る限り、結構“しゅっと”したはりました。「曽根崎心中」は成駒屋さんの家の芸でもありますので、これからまた何度も演られると思うので、次回は是非と思いました。

 「花形歌舞伎」は若手役者さんばかりでの座組だからか、殺陣が非常にスピーディでした。大歌舞伎の殺陣って、良く言えば“舞うように”、そんな動きやったら殺されるよと声をかけたくなるんですが、今回はテレビの時代劇ぐらいの速さで、テンポが良かったです。「ツケ」の音も、いつもは“トーン・・・トーン・・・トーン・・・”って感じなんですが、“タッ、タッ、タッ、タッ、タッ”って感じで、「おっ、何だかいつもと違うわねぇ~」と思いながら聞いておりました。花形には花形の持ち味がありますねぇ。

      《オマケ》
      
 今回のお弁当です。伏見稲荷の玉家の「弥生」というお弁当です。春らしく可愛らしいと思って買ったんですが、量も可愛らしく、ついそのそばで売っていた葵家やきもち総本舗のおはぎも買ってしまいました。食べているときは何も思わなかったけれど、こうやって写真で見るとかなり大きいおはぎだわ・・・。まあ、お彼岸ですし、ね
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