ずいぶんと前のことで恐縮ですが、ゴールデンウィークに宝塚で「
ベルばら」を見てまいりました。初めてのベルばらでした。宝塚を見ること自体は初めてではありません。何度かこっそり自慢させていただいておりますが、
高校時代の友人が宝塚に進みましたので、その友人の初舞台とその次の舞台までは見に行きました。その後は、もともと宝塚ファンでもなんでもなかったし、ミュージカルが苦手ということもあって、何となくそのままフェードアウトしてしまいました。
今回は仕事関係の人に誘われ、「まあ『ベルばら』なら一度は見ておこうか」と思ってチケットを取ってもらいました。宝塚も歌舞伎や文楽と同じで、東京の劇場はいつもいっぱいでチケットが取りづらいのに対し、地元宝塚はそれほどでもないと聞いておりましたが、さすが「ベルばら」!、立ち見も出るくらいの大盛況でした。

開演前です。ここまでは写真撮影可みたいだったので、私も撮ってまいりました。
今回は「オスカル編」ということで、オスカルにスポットライトを当てたお話になっていました。アンドレは登場しますが、マリー・アントワネットもフェルゼンも出てきませんでした。娘役トップさんはロザリーのお役でした。
オスカル役のトップさん鳳稀かなめさんですが、池田理代子さんが描かれたオスカルがマンガの中からそのまま飛び出してきたのかと見紛うほどの激似のオスカルでした。金髪のウィッグも艶々、ふさふさ、クリンクリンでステキでした。
40年間、再演に再演を重ねてきただけあって、ほんと「よー出来た」お芝居でした。休憩をはさんで3時間の長丁場ですが、飽きさせることなく、最後までお客さんの気持ちを舞台のほうへ集中させていました。場面転換が暗転にならないんですね。その間もカーテン前でお芝居が続きます。歌舞伎だと、暗転になって舞台からトンカントンカンという音が聞こえてくるので、そういうのがないのがちょっと不思議でした。(スミマセン、つい「歌舞伎では…」と思ってしまいます。男役さんのことも「立役」って言ってしまうし…)
「ベルばら」の歌と言えば「愛あればこそ」なんですが、今回はそれはあまり前面に出てこなくて、最後にちょろっと歌われただけでした。結構、これをナマで聞くのを楽しみにしていたので、それはちょっと残念でした。
観劇したのが5月4日で、その夜にNHKスペシャルが宝塚特集をやっていましたが、その中で初代オスカルの榛名由梨さんが演技指導をなさっている場面があって、そのときに「初演から1ミリも変えたらあかんよ(←このとおりではないと思う。こんな意味のこと)」をおっしゃっていて、脈々と受け継がれている伝統があるんですね。歌舞伎の「型」といっしょですね。歌舞伎の「型破りとは型のある人がやるから型破り。型のない人がやったら、それは形無し。」っていう言葉を思い出しました。
この「ベルばら」が非常によかったので、宙組の夏の地方公演(「巡業」とは言わないみたい)が「マリー・アントワネットとフェルゼン編」と聞き、シアタードラマシティの抽選先行に申し込みましたが、外れました。シアタードラマシティの先行発売はこれまでほぼ100%の確率で当選してきましたが、恐るべし宝塚です。

休憩時間のサンドイッチとコーヒーです。後ろがパンフレット、鳳稀かなめさんのオスカル、なかなかのものでしょう?

「100周年」を記念した屋外のステージ?一般の人はここで写真が撮れるみたいです。そういえば「殿堂」を見るのを忘れていました。次回(ってあるのかな?)は忘れずに見てこようと思います。

ソリオ宝塚にある「蕾」というお店でかなり遅めのランチです。上品なお味でした。お店の中はサイン入りのポスターが貼られていました。やっぱり地元ですね。お値段は1000円ちょっとだったと思います。