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2019.6 さいたま市染谷花しょうぶ園を訪ねハナショウブを楽しむ、アヤメ、カキツバタとの違いは?

2019年06月24日 | 旅行

2019.6 染谷花しょうぶ園を訪ねる   日本の旅・埼玉を歩く一覧

 少し前のさいたま市報?に染谷花しょうぶ園が掲載された。
 40年ほど前、現さいたま市西区中釘=旧大宮市中釘に住み始めたころ、大宮市報に染谷花しょうぶ園が紹介され、出かけたことがある。
 そのころはナビも、もちろんインターネットも無い時代だから、地図と住所を頼りに運転し染谷の地名までたどり着いたが、しょうぶ園がどうしても見つからずあきらめた。  
 その後、毎年のように染谷花しょうぶ園が市報に載るが、分かりにくい場所なので敬遠してきた。

 先日、朝の天気予報の中継で花しょうぶが見ごろと報道していた。うまい具合に梅雨晴れになった。車のナビに染谷花しょうぶ園を入れたら8kmぐらい、3時のコーヒータイムを兼ねて出かけた。
 ナビがなければ通り過ぎてしまいそうな横道に入ると、林のすき間にしょうぶ園の文字が見えた。入園料500円を払い入園すると、見下ろした先に花しょうぶが咲き誇っていた。
 園主の由来書きによれば、屋敷の北側は低地で雨期に流れ込んだ雨が抜けず、冬になると凍結し、春になるとどろどろになり、手がつけられなかったそうだ。
 園主は植木生産販売を営んでいたが、長年この荒れ地をなんとかしたいと考えていて、花しょうぶの栽培を試し始めた。各地の花しょうぶ園を訪ねては試行を重ねるうち、花しょうぶのとりこになった。池をつくり、橋を設け、東屋を建て、次第に本格的な花しょうぶ園に発展し、開園にこぎ着けたそうだ。
 花しょうぶは6月が見ごろである。染谷花しょうぶ園は6月だけ開園している。

 花しょうぶの英名はIris ensataで、irisはアヤメ、ensataは剣のように鋭いを意味するそうだ。
 確かに、花しょうぶの葉は細く鋭い。
 ギリシャ語ではirisは虹を意味し、ゼウスの妻ヘラから7色の首飾りを与えられた侍女irisイリスは虹の女神になったとの伝説もある。
 虹色は誇張かも知れないが、花しょうぶは白色、桃色、紫色、黄色、青色など色とりどりで、目を楽しませてくれる。
 染谷花しょうぶ園には200種、20000株が栽培されているらしい。花によって若干の時期のズレがありそうで、1週間ほど前が盛りだったそうだ。
 それでも園内一杯に花を咲かせていた(写真)。
 順路があり、まず園内を広く眺め、次に花しょうぶのあいだを歩き、橋に上って見下ろし、東屋でくつろぎながら眺められるようになっている。
 順路を一周する。入口脇に売店があった。珈琲を飲みながら一句ひねろうと思ったが、淹れ立ての珈琲はなかった。
 わずか8kmほどだから、句づくりは次の機会にし、家に戻ってコーヒーミルで豆を挽き、梅雨晴れの空を眺めながらバルコニーで珈琲を楽しんだ。

 余談:花しょうぶはアヤメ科アヤメ属で、菖蒲アヤメ、杜若カキツバタもアヤメ科アヤメ属の仲間である。
 菖蒲湯に使う菖蒲ショウブAcorus calamusはサトイモ科で、川や池に生える。葉っぱはアヤメ科アヤメ属に似るが別種である。同じ漢字を使うから混乱する。

 アヤメIris sanguineaは乾いた土地に育ち、背丈は40~60cmで、5月上旬~中旬に紫色の花が咲く。外花の網目模様、花びらの黄色い模様が特徴である(上写真、web転載)。

 カキツバタIris laevigataは水中や湿地を好み、背丈は50~70cmで、5月中旬~下旬に青紫~紫、白の花が咲く。外花に網目模様はなく、白い斑文が特徴になる(中写真、web転載)。
 在原業平が三河国で「ら衣 つつなれにし ましあれば るばる来ぬる びをしぞ思ふ」とカキツバタを見て歌を詠んだことから、愛知県の県花になっているそうだ。

 ハナショウブIris ensataは花菖蒲の漢字を当て、乾いた土地を好み、背丈は80~100cmと高く、6月上旬~下旬に紅紫、紫、白などいろいろな色合いの花を咲かせる。外花に網目模様はなく、黄色の斑文が特徴である。
 といっても植物に疎く見分ける自信はない。花を愛でる気持ちがあれば良しとしよう。(
2019.6)

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