万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌4065 朝開き3775

2021年08月15日 | 万葉短歌

2021-0815-man4065
万葉短歌4065 朝開き3775

朝開き 入江漕ぐなる 楫の音の
つばらつばらに 我家し思ほゆ  山上憶良男

3775     万葉短歌4065 ShuI415 2021-0815-man4065

□あさびらき いりえこぐなる かぢのおとの
  つばらつばらに わぎへしおもほゆ
○山上憶良男(やまのうへの おくらが をのこ)=山上憶良の息子。憶良については、01-0063歌注参照。
【編者注】巻18(4032~4138、百七首)の第34首。題詞に、「射水郡(いみづのこほりの)駅館之(うまやのたちの)屋柱(やのはしらに)題著(しるす)歌一首」。左注(要旨)に、右一首は山上臣、あるいは名は審(つまび)らかにしないが憶良の息子の作か、と。
【訓注】朝開き(あさびらき=安佐妣良伎)[「朝早く、港を押し開くようにして舟を出すこと」。03-0351旦開 榜去師船之(あさびらき こごにしふねの)]。楫の音(かぢのおと=可治能於登)。つばらつばらに(都波良都婆良尓)[「・・・櫓の音の擬声語。・・・つくづくと・・・」。集中に、03-0333曲曲二 物念者(つばらつばらに ものもへば)、と2例だけ]。我家(わぎへ=吾家)。屋柱題著歌[「柱にしかに書かれていたのではなく、現在の短冊の類に書かれて柱に吊されていたのであろう」]。