万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌4062 夏の夜は3772

2021年08月12日 | 万葉短歌

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万葉短歌4062 夏の夜は3772

夏の夜は 道たづたづし 船に乗り
川の瀬ごとに 棹さし上れ  田辺福麻呂

3772     万葉短歌4062 ShuI414 2021-0812-man4062

□なつのよは みちたづたづしふねにのり
  かはのせごとに さをさしのぼれ
○田辺福麻呂(たなべの さきまろ)=06-1048歌注参照。「この二首には署名がない。・・・誦詠者福麻呂自身の作った歌であるがゆえに、署名がないのであろう」。
【編者注】巻18(4032~4138、百七首)の第31首。左注に、「右件歌者御船(おほみふね)以綱手泝江(かはを さかのぼり)遊宴之日作也 伝誦之(でんしょうする)人田辺史福麻呂是也」。
【訓注】夏の夜(なつのよ=奈都乃欲)。道たづたづし(みちたづたづし=美知多豆多都之)[「物〔(道)〕の形がはっきりせず心もとないさま」。04-0575痛多豆多頭思(あなたづたづし)、04-0709路多豆多頭四(みちたづたづし)、など]。船(ふね=布祢)。棹さし(さをさし=佐乎左指)。