万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌4060 月待ちて3770

2021年08月10日 | 万葉短歌

2021-0810-man4060
万葉短歌4060 月待ちて3770

月待ちて 家には行かむ 我が挿せる
赤ら橘 影に見えつつ  粟田女王

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□つきまちて いへにはゆかむ わがさせる
  あからたちばな かげにみえつつ
○粟田女王(あはたの おほきみ)=「家系未詳。・・・この一首のみ」。
【編者注】巻18(4032~4138、百七首)の第29首。題詞に、「粟田女王歌一首」。左注に、「右件歌([4058~60の三首])者在於左大臣橘卿之宅肆宴(とよのあかり[下記注])御歌并奏歌也」。
【訓注】月待ちて(つきまちて=都奇麻知弖)。家(いへ=伊敝)。赤ら橘(あからたちばな=安加良多知婆奈)。
【編者注-肆宴】しえん、とよのあかり。「天皇・上皇の催す宴をいう。豊の明かりの意で、酒を召して赤ら顔をすること。それが五穀の豊穣につながるとされた。諸兄が催した宴を天皇の立場でいったもの。<肆>は連ねる、の意(依拠本注)」。この用字は、集中、01-0007(題詞)・・・三月寅朔天皇幸吉野宮而肆宴焉・・・以下、題詞に14か所使われている。