悲願10冠へ鹿島がサポーター非公開練習
悲願の10冠へ鹿島がおきて破りのカーテンをひく。31日からナビスコ杯決勝・千葉戦(11月3日)の前日までの3日間、カシマサッカースタジアムでの最終調整を一般サポーター非公開にすることが30日、決まった。地域密着を掲げて練習公開を基本理念としてきた同クラブが、練習を2日以上非公開にするのは初めて。集中できる環境で、リーグ戦4連敗の低迷ムードを振り払い、戦闘モードを高める。チームはこの日、決戦へ向けて始動した。
節目のタイトルへ、鹿島が沈滞した空気を変える。「雰囲気を変える。集中させてやりたい」。4連敗を喫した29日の大分戦後、アウトゥオリ監督が鈴木満強化部長にナビスコ杯決勝まで3日間連続となる非公開練習の実施を要請した。報道陣には公開されるが一般サポーターはシャットアウト。決戦へ研ぎ澄まされた雰囲気をつくり出す。
「練習公開」は長年のポリシーだった。「練習場をサッカーを通じて地元の人が集う情報発信基地として考えている」(鈴木強化部長)。ジーコ前日本代表監督が活躍した、J開幕時から続いていた慣例だった。だが昨年10月にサポーターのネットへの練習内容書き込みが問題になり、クラブ史上初めて非公開練習を敢行。今年も何度かカーテンをひいたが、3日間連続という状況は初めてとなる。
選手にも伝統を曲げてでも、栄冠を勝ち取りたい気持ちが強い。MF本山は「ここ何年間で1番大事な試合」と話す。MF増田は「千葉はマンマークで来ると思うし、攻撃の決め手となる作戦をつくるために非公開にするのかな」と監督の狙いを感じていた。
練習前には選手同士で約20分間のミーティング。MF本田主将がFW柳沢から前日試合後にメールで要請された。「(話し合いを)仕切ってもらえませんか、ということだった。試合に出ない若手にも『鹿島の一員としてタイトル欲しいよな?』と聞いた」。9冠を経験したベテランの言葉が選手の胸に刻み込まれた。鹿島が10冠をしゃにむに奪いに行く。【広重竜太郎】
[2006年10月31日8時19分 紙面から]
鹿島、4連敗ドロ沼脱出し「10冠」へ!3日連続の非公開練習
11月3日にナビスコ杯決勝戦・鹿島-千葉が行われる。J1リーグ戦で4連敗中の鹿島は30日、クラブ史上初となる3日間連続の非公開練習を、31日からカシマスタジアムで敢行することを決定した。一方、千葉は本拠地グラウンドを使用解禁し、こちらもリーグ戦連敗の流れを変える。
冷たい秋風が吹き荒れた鹿島の練習後。クラブハウスのロッカー室に、31日からナビスコ杯前日までの予定表が張られた。付け加えられていたのは、サポーターに対する『見学不可』の文字だった。
「雰囲気を変えて集中したいので、非公開練習をやってほしい」。29日の大分戦で99年以来の4連敗を喫し、アウトゥオリ監督が異例の要望をクラブ幹部に出した。かつて『常勝軍団』と呼ばれたチームは“開放主義”を貫いており、非公開練習は昨年10月が初めて。もちろん、3日間連続はクラブ史上初だ。
前人未到の10冠制覇への挑戦を目前に、リーグ戦では5試合を残してV逸が決定。深刻なチーム状態の改善へ、この日の練習前には主将のMF本田を中心に、選手だけのミーティングで士気を高めあった。その一方で、昨年の世界クラブ選手権を南米代表のサンパウロ(ブラジル)で制した名将は、ピッチに姿を見せずにVTR室で千葉の分析を重ねた。
「今のウチはリラックスするより、緊張感を持って練習から入った方がいい。あとは監督を信じて、ついていくしかない」とDF新井場。“厳戒態勢”の3日間で、どん底から一気に頂点を目指す。
(佐久間賢治)
鹿島初の3日連続の非公開練習
鹿島はリーグ戦4連敗の危機的な状況にMF本田主将が中心となって練習前に20分間、選手だけの緊急ミーティングが行われた。「戦術、技術よりも気持ち。1人1人がチームのために何ができるのか」と主将の訴えにチームがまとまった。アウトゥオリ監督は、グラウンドに姿を現さず、分析に時間を費やした。31日から3日間は練習場をカシマスタジアムに移して一般非公開にする。3日間連続の非公開はクラブ史上初めてだ。
[ 2006年10月31日付 紙面記事 ]
ここ数試合で感じられたセットプレイの質の低さは、この決勝戦に賭ける情報遮断の一手であったか。
何の変哲もないボールを蹴り続ける野沢に不甲斐なさを感じ得ていたのは、11/3の為であったか。
そして試合までの非公開。
我等に堪え忍ぶことが強いられている。
城を開け放ち、雨風に城外で耐え、そして宇宙一の運に委ねる。
そして九つの栄冠を勝ち得た現役選手本田泰人主将の声も高らかに響いているであろう。
「黙れ、勝てるかどうかではない、
われらが鹿島アントラーズを勝たせるのじゃ。
皆も良く聞け!! 今回我らがすることはただ一つ。
鹿島アントラーズを勝たせることじゃ。
かつて、わしはジーコ様に従いついでジョルジーニョ様と共に戦い、
負けた戦ただ一度のみ、わしが強かったからではない。
わしが仕えた主が強かったんじゃ。
されどのう、その主を選び仕え、縁を得たは、わしの運であろう。
わしは運が強い!! 皆もその運を信じよ。
此度わしは、私力を尽くして戦う。皆のもの死に物狂いで共に戦おうぞ!!」
悲願の10冠へ鹿島がおきて破りのカーテンをひく。31日からナビスコ杯決勝・千葉戦(11月3日)の前日までの3日間、カシマサッカースタジアムでの最終調整を一般サポーター非公開にすることが30日、決まった。地域密着を掲げて練習公開を基本理念としてきた同クラブが、練習を2日以上非公開にするのは初めて。集中できる環境で、リーグ戦4連敗の低迷ムードを振り払い、戦闘モードを高める。チームはこの日、決戦へ向けて始動した。
節目のタイトルへ、鹿島が沈滞した空気を変える。「雰囲気を変える。集中させてやりたい」。4連敗を喫した29日の大分戦後、アウトゥオリ監督が鈴木満強化部長にナビスコ杯決勝まで3日間連続となる非公開練習の実施を要請した。報道陣には公開されるが一般サポーターはシャットアウト。決戦へ研ぎ澄まされた雰囲気をつくり出す。
「練習公開」は長年のポリシーだった。「練習場をサッカーを通じて地元の人が集う情報発信基地として考えている」(鈴木強化部長)。ジーコ前日本代表監督が活躍した、J開幕時から続いていた慣例だった。だが昨年10月にサポーターのネットへの練習内容書き込みが問題になり、クラブ史上初めて非公開練習を敢行。今年も何度かカーテンをひいたが、3日間連続という状況は初めてとなる。
選手にも伝統を曲げてでも、栄冠を勝ち取りたい気持ちが強い。MF本山は「ここ何年間で1番大事な試合」と話す。MF増田は「千葉はマンマークで来ると思うし、攻撃の決め手となる作戦をつくるために非公開にするのかな」と監督の狙いを感じていた。
練習前には選手同士で約20分間のミーティング。MF本田主将がFW柳沢から前日試合後にメールで要請された。「(話し合いを)仕切ってもらえませんか、ということだった。試合に出ない若手にも『鹿島の一員としてタイトル欲しいよな?』と聞いた」。9冠を経験したベテランの言葉が選手の胸に刻み込まれた。鹿島が10冠をしゃにむに奪いに行く。【広重竜太郎】
[2006年10月31日8時19分 紙面から]
鹿島、4連敗ドロ沼脱出し「10冠」へ!3日連続の非公開練習
11月3日にナビスコ杯決勝戦・鹿島-千葉が行われる。J1リーグ戦で4連敗中の鹿島は30日、クラブ史上初となる3日間連続の非公開練習を、31日からカシマスタジアムで敢行することを決定した。一方、千葉は本拠地グラウンドを使用解禁し、こちらもリーグ戦連敗の流れを変える。
冷たい秋風が吹き荒れた鹿島の練習後。クラブハウスのロッカー室に、31日からナビスコ杯前日までの予定表が張られた。付け加えられていたのは、サポーターに対する『見学不可』の文字だった。
「雰囲気を変えて集中したいので、非公開練習をやってほしい」。29日の大分戦で99年以来の4連敗を喫し、アウトゥオリ監督が異例の要望をクラブ幹部に出した。かつて『常勝軍団』と呼ばれたチームは“開放主義”を貫いており、非公開練習は昨年10月が初めて。もちろん、3日間連続はクラブ史上初だ。
前人未到の10冠制覇への挑戦を目前に、リーグ戦では5試合を残してV逸が決定。深刻なチーム状態の改善へ、この日の練習前には主将のMF本田を中心に、選手だけのミーティングで士気を高めあった。その一方で、昨年の世界クラブ選手権を南米代表のサンパウロ(ブラジル)で制した名将は、ピッチに姿を見せずにVTR室で千葉の分析を重ねた。
「今のウチはリラックスするより、緊張感を持って練習から入った方がいい。あとは監督を信じて、ついていくしかない」とDF新井場。“厳戒態勢”の3日間で、どん底から一気に頂点を目指す。
(佐久間賢治)
鹿島初の3日連続の非公開練習
鹿島はリーグ戦4連敗の危機的な状況にMF本田主将が中心となって練習前に20分間、選手だけの緊急ミーティングが行われた。「戦術、技術よりも気持ち。1人1人がチームのために何ができるのか」と主将の訴えにチームがまとまった。アウトゥオリ監督は、グラウンドに姿を現さず、分析に時間を費やした。31日から3日間は練習場をカシマスタジアムに移して一般非公開にする。3日間連続の非公開はクラブ史上初めてだ。
[ 2006年10月31日付 紙面記事 ]
ここ数試合で感じられたセットプレイの質の低さは、この決勝戦に賭ける情報遮断の一手であったか。
何の変哲もないボールを蹴り続ける野沢に不甲斐なさを感じ得ていたのは、11/3の為であったか。
そして試合までの非公開。
我等に堪え忍ぶことが強いられている。
城を開け放ち、雨風に城外で耐え、そして宇宙一の運に委ねる。
そして九つの栄冠を勝ち得た現役選手本田泰人主将の声も高らかに響いているであろう。
「黙れ、勝てるかどうかではない、
われらが鹿島アントラーズを勝たせるのじゃ。
皆も良く聞け!! 今回我らがすることはただ一つ。
鹿島アントラーズを勝たせることじゃ。
かつて、わしはジーコ様に従いついでジョルジーニョ様と共に戦い、
負けた戦ただ一度のみ、わしが強かったからではない。
わしが仕えた主が強かったんじゃ。
されどのう、その主を選び仕え、縁を得たは、わしの運であろう。
わしは運が強い!! 皆もその運を信じよ。
此度わしは、私力を尽くして戦う。皆のもの死に物狂いで共に戦おうぞ!!」