山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

避難する時

2012-10-04 17:42:44 | 「極楽少女」2012
この10月は同時進行で制作しなければならないことに追われる。
「極楽少女」公演と「キッズミュージカル」発表会の追い込み稽古や情宣、舞台プランニングである。それに加えて、プライベートの引っ越しや還暦を迎えた同窓会(下関市)、演劇キャンプ(岐阜県中津川)、秘密基地(河原町)の有効な使い方の実施など。あっという間に時間は過ぎていくだろう。時間の使い方に気を配る。

■「極楽少女」について・・・

1936年(昭和11年)は動乱の時だった。2.26事件を契機に日本は戦時体制に突入する。
その時代背景に「阿部定」事件は起こった。男のイチモツを切り取った珍(チン)事件である。
11月に公演する「極楽少女」はこの事件をベースにしている。
「愛」とは何か。「戦争」とは何か。大上段に振りかざしてはないが、劇のテーマとしては必然としてある。避けることのできないテーマが「極楽少女」にはある。

今、日本はどうだろう。東北の大震災以降、福島原発爆発により実は内乱の様相を引き起こしている。竹島・尖閣諸島の近隣国との衝突、沖縄基地の軍備強化。これは大袈裟なことではなく現実のこととして起こっている。・・・似ていないだろうか。今、戦前の様相である。
真剣に避難を考える必要を感じている。
演劇は時として不安な時代には避難場所となり得る。こころの避難場所。

「極楽少女」は不思議の国ニッポンの今があって、不思議の穴の中へ落ちた模様を描く。
束の間の「極楽」から「地獄」を想像する劇に挑戦スル。
さて、今から稽古!・・・避難する時・場の受け皿を準備することが演劇の活動である。
避難せよ!

札幌よりハムプロさん

2012-10-03 03:54:56 | モノローグ【エトセトラ】
■10月2日(火)

札幌ハムプロジェクト熊本公演の打ち上げ写真。
2年ぶりの再会だった。
大阪の野外劇団「楽市楽座」につづく旅する劇団の公演と接して、
来年の秋、地元熊本の劇団や県外からの旅劇団との演劇祭もあると思った。
熊本は風通しがもっと良くなる。年末までには企画書を作ろう。






子どもたち

2012-10-01 07:07:45 | ワークショップ
■9月30日(日)

キッズミュージカル清水公民館講座の第1回目がスタートした。
これまで準備期間として10名程度で基本的なこととダンスを仕込んできた。新たに10名が加わり、定員の20名でこれより発表会(11月3日)に向けてスタートする。

今年で3年目の子どもたちとの実践講座。・・・振り返れば坂本咲希が小6の頃(1996年)、清水小学校のクラスメイトが集まり、子ども劇を作る活動に入ったのがきっかけだった。以降、武蔵中学、力合中学の演劇コーチ、同時進行で熊本県立養護学校での発表会のための演劇レッスンなど、教育の現場での演劇のワークショップの活動の場が広がった。

ある意味、これは演劇の力が問われる、劇団の側が子どもたちから教育される実験だったとも思われる。つまり、子どもたちから教わったことが大きいのだった。
大人になった私たちが失ったものを発見してきたのである。喜びや悲しみ、そのストレートな表情が演劇の小手先の表現では追いつかないというもの。上手い下手は関係ない。・・・小さな身体に大きな宝を感じたのだった。

又、子どもたちとの輪が広がった今日である。
午後のキッズミュージカルの第1回レッスンを終えて、北岡神社で公演楽日の迎えた楽市楽座へ移動した。
家族3人で全国旅回りをしている野外劇団である。小6の萌ちゃんに、今回集まってきたキッズのメンバーや28才になった劇団員の子どもの頃が重なって見えた。
この舞台に寸劇で参加できたことで、演劇の原点を垣間見る経験を味わえたことに感謝。
原点・・・旅する演劇。世代を超えた演劇がここにはあった。