山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

稽古三昧・・・宝石のような汗

2012-10-27 00:40:26 | 「極楽少女」2012
生きものである。動物としての本能が舞台にはある。活字ではない。
今から33年前、劇団を立ち上げた当初は台本が上がった時点で劇ができたも同然と思っていた。後は役者が台詞を覚えてくれれば良い。それが今となっては大間違いだと思っている。台本は建築でいう設計図ではないのだ。読み物と劇の違いは「台詞や言葉」紙や頭の中での計算では表せないところがオモシロイ。役者である。役者が絶品でなければ劇は成り立たない。ロボットではないのだ。ロボット演劇なる科学技術と劇作家のためではない。要するに、舞台に立っている生身の役者をお客さんは見に来ているのである。



稽古中は写真記録を撮ることを忘れる。稽古日記を見ても呑んでいる場面ばかりが記録に残ってしまう。あの劇団は呑んでばかりいると思われている。
学生時代は確かにその傾向はあった。呑んで議論することが楽しかった。経験が豊富になると議論が空回りすることに気付く。議論ではダメ!腕力がモノを言う。腕力は稽古中に認められるのである。ここで言う腕力は腕相撲のことではなく役者の勢いである。
中途半端はやめて!ひとりよがりもやめて!・・・起伏の激しい劇を目指している。



台本上ではアリス(坂本咲希)が極楽少女の設定で書いた。稽古が始まってそれが他の登場人物たちにも分裂し増殖するようになった。
「婆は少女に」つまり、阿部定(夢現)がアリスに。そして、うさぎ少女(KAREN)も極楽少女に!水の少女(コバヤシユカリ)もアリスのようにも見える。後付けである。
思い通りにならないことはプラスである。個人の表現ではなく、集団の表現であるから思いがけないプラスが生み出される。

稽古中に確認していることは、「汗を飛び散らす劇」へ。役者の汗は美しいに決まっている。牛乳石鹸の匂いが漂う。日々、稽古で身体を磨いているからである。おや?牛乳石鹸のスプレーをふりかけている女優を発見。匂いまでお洒落するのか。

演劇エクスプレス熊本3 企画実施
11月8日(木)~10日(土)
熊本市男女共同参画センター2F多目的ホール
【特設】円形劇場
次回公演劇団夢桟敷No.61「極楽少女」