山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

オモシロイか、オソロシイか。

2012-10-12 15:37:01 | 「極楽少女」2012
下馬評では村上春樹氏がノーベル文学賞をとると聞いていた。蓋を開けると中国の莫言氏が受賞した。氏の本は読んだことはないが映画で「紅いコーリャン」を見たことがある。
7回もノーベル賞の候補にあげられながら受賞していない国際的に人気のある村上氏には関心があった。国民が残念と思っているのに本人はケロッとしているだろう。そこに魅かれる。表現には国境がない。

小説も演劇もファンあってのものだ。私たちの劇団のファンは少数派だが居ることには間違いなく、私たちは、だから頑張れる。国益とは関係なく表現できるからだ。義理などのしがらみもない。
今日から連日の稽古に入る。公演まで1ヶ月を切った。今からスピードアップを図ろうと思うのだが、舞台図面と音響が追いつかない。使い古した案にクレームが出ているのも事実。新鮮さを要求されている。担当者の頭が痛くなるところ。面倒臭いはご法度。
役作りも揺れている。・・・オモシロイか、オソロシイか。これを内部でかけ合わせながら、要は自身の中で泣ける程の感動が生まれなければならないと思うのである。

「極楽少女」には「死」がつきまとっている。裏返せば「生」に対するしぶとさを表現する。その姿に泣き笑いを感じることができるか。劇だ。不思議なところへ運ぼう。