yaaさんの宮都研究

考古学を歪曲する戦前回帰の教育思想を拒否し、日本・東アジアの最新の考古学情報・研究・遺跡を紹介。考古学の魅力を伝える。

GPS研修の条

2009-03-31 11:40:43 | 歴史・考古情報《日本》-1 宮都
「卒業式が終わってホッとしたのもつかの間、寒風の中での研修でした。
「寒戻り 震える声で 衛星探し」

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 卒業式が終わり、本来なら4年生は新しい場へと旅立ち、後は3年生以下が入学式を待つだけなのだが、4月から南山大学へ進学する大竹君には最後にもう一踏ん張りしてもらった。この間大森君と一緒に大学のGPS機器の操作を一手に引き受けてやってきてくれた彼らに下級生への伝授をお願いすることだ。二人でやってもらえればよかったのだが、どちらかというとこの機器に精通していた大森がいないのでやむを得ない、一人でやってもらった。



(春休みの大学校内はひっそりとしている!そこへ異様な集団現る!・・・・)

 その上この日はとても寒く、10人ほどになった下級生達はブルブル震えながらの測量であった。

 まず研究室で測量が何故必要なのかの概略を話、それから外に出かけた。午前中は光波測距機(トータルステーション)の操作方法の研修である。授業でもやったし、現場でもやったのだが、最上級生として下級生にも教えられるようにきちんと操作を覚えてもらうのが目的だ。

 それにしてもこの日はまさに寒の戻り!!寒くて寒くて、ホカロンを潜ませる者、コートを着ても震えるもの等々、とにかく寒かった。

 研修は大学校内に設けた基準点を用いて行った。人工衛星がいかに多いかを実感したり、先頃の教育学部の改修工事のために飛んでしまったピンを復元するための基礎作業を行ったり。10時から始めて結局17時までかかった。

 皆さんお疲れ様でした。この技術をレバノンでも活かしてね!!

1 固定局の設置





(操作方法を忘れないようにビデオで記録もした。)


2 移動局の設置

 固定式の移動局と簡易型の移動局の設置があるが、もちろんその両方を行った。



(これは簡易型移動局設置のための装置一式。やはりこの方法だと数ミリの誤差はやむを得ないかも・・・)


(誤差設定はもちろん1ミリなのだが、そうするとなかなかその範囲にまで精度が上がらない。この日はとにかく寒いので、10ミリ程度で打ち切った。)

3 4ー11ポイントの復原

 けしからんことに教育学部の耐震工事を請け負った業者が私たちの貴重な測量基準点を飛ばしてしまった。聞くところによるとその業者は建物の位置を図面上で押さえるためにこのポイントを用いたというではないか!なんたる縦割り情報!ホント、日本は行政も民間企業も縦割りですね。

 最終的には工事業者が復原するらしいのだが、我々も研修を利用しておおよその位置を調べてみた。



(とりあえず10㎝の誤差でこの辺りと判った。)

 番外編 相撲部?剣道部??

 たまたま復原をしていた場所が、教育学部の工事で不要になった机などの大型ゴミを出すところだった(まだまだ使えるゴミが一杯あったのでその内の一つを拝借した。考古学研究室は別名「大型ゴミ収集室」ともいう(笑))。その中に棄てられていた剣道の胴着。紐が切れたので棄てるとか?!聞くところによると安くても10万円はするらしい。今時の学生さんは金持ちですな-・・・信じられん!!


(我が研究室一の力持ち!!HH君の胴着姿、彼なら紐が無くても付けられた!??)


 これで大竹君の継承事業は一応終わり。お疲れ様でした。