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いずこも同じ新年度の開始と共に日常生活が忙しくなってきた。まだ授業は2回目に入ったばかりで助走段階だが、今年からいろいろな新しい試みをしなければならないので結構その準備に四苦八苦している。
例えば今全国の大学を席巻しているPBLチュートリアルという聞き慣れない横文字が私達の日常を圧迫している。「問題解決型授業」をやれとうるさいのである。考古学では「基礎技術」が不可欠だから、技術習得のための「実技演習」などがこれに当たるので、看板を付け替えるだけなのだが、やりたくない教官はそうした私の態度が「迎合」と見えるらしく、もちろん哲学など「問題解決」などあり得ない学問分野では、そもそもこうした教授方法は無視される。結果、三重大学人文学部は何もしようとしていないということになる。何もしないとそのうち財政的締め付けが始まり、気が付けば学部がなくなっていたと言うことも十分あり得る状況である。
私はやれるところがやって、「看板の付け替え」でも、やっている姿を見せればいじゃないかと思うのだが、誰かが目立つのを嫌う(しかし自分は目立ちたい)人々は突出する者の足を引っ張るのに必死なのである。こんなことでは学部の先が見えているのだが、そのことも自分たちさえ生き残れば(普通なら生き残れないのだが、そこは醜い政治家達、結構姑息な手段を用意している。)いいようだ。
それはさておき、1年生を対象とした半期の授業(オリエンテーションセミナー)で次のような授業をやることになった。
「Open!『三重大学考古資料館』~初代学芸員への道~」
[主旨]三重大学には先輩達が野山を駆けめぐり集めた土器や真夏の鈴鹿や真冬の安濃で発掘調査により掘り出した膨大な出土遺物が保管されています。しかし、残念なことにそれらを整理・研究し、展示する機会もスペースもなかったために薄暗い倉庫の中に眠ったままになっています。もったいないことこの上ありません。そこで皆さんと一緒にミニ博物館「建設」に取り組みます。
[授業計画]
第1回 4月18日 主旨説明
第2回 4月25日 第1回クラス別授業:①博物館学芸員とは何かを学ぶ。
第3回 5月2日 第2回クラス別授業:②身近な遺跡や博物館を見学。
第4回 5月9日 第3回クラス別授業:③倉庫に眠る資料を調査、選択。
第5回 5月16日 第4回クラス別授業:④選択した資料を調査。
第6回 5月23日 図書館オリエンテーション
第7回 5月30日 人文学部文化学科履修オリエンテーション
第8回 6月10~11日 合宿研修(第5回クラス別授業:⑤合宿近くの遺跡や博 物館を見学し、資料の展示方法を討議。)
第9回 6月13日 第6回クラス別授業:⑥討議を踏まえて展示準備。
第10回 6月20日 第7回クラス別授業:⑦展示具に必要な材料を調達。
第11回 6月27日 第8回クラス別授業:⑧展示解説の文章や図、イラスト を作成し、⑨展示解説の図録を作成。
第12回 7月4日 第9回クラス別授業:⑩資料や説明文を準備した展示具 で『資料館』に飾り付け。
第13回 7月11日 第10回クラス別授業:⑪キャラクターを作って宣伝にも 行きましょう!⑫学長も招待してOPEN!です。
第14回 7月18日 合同発表会
一緒に「建設」しませんか。
1年生100余人の内の四分の一ほどの学生が希望を出してきた。30人を超えるとしんどいな、と思っていたので、手頃な数だと思っていたら、他のところが少ないから人数調整をすると言うことになり、結局引き抜かれて19人でやることになった。希望通りにやらせればいいのにここでも横並びの発想である。
さてこの『資料館』もちろん今はない架空のものである。しかし、以前から大学に必要なものだと主張し何度も設置を画策してきたのであるが、横槍が一杯飛んできて実現していない代物である。そこで、授業の一環としてやるのならさすがに問題もないだろうと考え、計画したのである。
大学と言うところはいろんな空間を贅沢に使っている。だから展示ケースの一つや二つどこに置こうが邪魔なところはほとんどない。ところがここでも縦割り行政である。一々○○学部にお伺いを立てなければならないのである。ある時は学長のリーダーシップが言われながら肝心のところで発揮されないのが現実である。まだ最終結論は出ていないが、決まれば大いに刺激的な展示をし、その必要性をアピールするつもりである。
ところがこれと平行して昨年の発掘調査の残務整理が残っているのである。授業の合間を縫って、現場に駆けつけ、やり残した調査をする、とって返して授業の準備をする。こんなことを繰り返す内についうたた寝をして風邪をひいてしまった。春風邪は結構きつい。鼻はズルズル、頭は痛いし、寒気はする。冷や汗をかくので風呂にも入らないともたない。そんなこんなで、少々へばり気味の1週間がようやく過ぎようとしている。まだ今朝の授業の資料が完成していない。歎いてばかりでは何も前に進まない。人間はたくさんの命を食べて生きているのだからその分頑張らないと行けないらしい、
風邪に打ち勝ち、H大学に負けない資料館を造るぞ!!(ほとんど空元気)
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いずこも同じ新年度の開始と共に日常生活が忙しくなってきた。まだ授業は2回目に入ったばかりで助走段階だが、今年からいろいろな新しい試みをしなければならないので結構その準備に四苦八苦している。
例えば今全国の大学を席巻しているPBLチュートリアルという聞き慣れない横文字が私達の日常を圧迫している。「問題解決型授業」をやれとうるさいのである。考古学では「基礎技術」が不可欠だから、技術習得のための「実技演習」などがこれに当たるので、看板を付け替えるだけなのだが、やりたくない教官はそうした私の態度が「迎合」と見えるらしく、もちろん哲学など「問題解決」などあり得ない学問分野では、そもそもこうした教授方法は無視される。結果、三重大学人文学部は何もしようとしていないということになる。何もしないとそのうち財政的締め付けが始まり、気が付けば学部がなくなっていたと言うことも十分あり得る状況である。
私はやれるところがやって、「看板の付け替え」でも、やっている姿を見せればいじゃないかと思うのだが、誰かが目立つのを嫌う(しかし自分は目立ちたい)人々は突出する者の足を引っ張るのに必死なのである。こんなことでは学部の先が見えているのだが、そのことも自分たちさえ生き残れば(普通なら生き残れないのだが、そこは醜い政治家達、結構姑息な手段を用意している。)いいようだ。
それはさておき、1年生を対象とした半期の授業(オリエンテーションセミナー)で次のような授業をやることになった。
「Open!『三重大学考古資料館』~初代学芸員への道~」
[主旨]三重大学には先輩達が野山を駆けめぐり集めた土器や真夏の鈴鹿や真冬の安濃で発掘調査により掘り出した膨大な出土遺物が保管されています。しかし、残念なことにそれらを整理・研究し、展示する機会もスペースもなかったために薄暗い倉庫の中に眠ったままになっています。もったいないことこの上ありません。そこで皆さんと一緒にミニ博物館「建設」に取り組みます。
[授業計画]
第1回 4月18日 主旨説明
第2回 4月25日 第1回クラス別授業:①博物館学芸員とは何かを学ぶ。
第3回 5月2日 第2回クラス別授業:②身近な遺跡や博物館を見学。
第4回 5月9日 第3回クラス別授業:③倉庫に眠る資料を調査、選択。
第5回 5月16日 第4回クラス別授業:④選択した資料を調査。
第6回 5月23日 図書館オリエンテーション
第7回 5月30日 人文学部文化学科履修オリエンテーション
第8回 6月10~11日 合宿研修(第5回クラス別授業:⑤合宿近くの遺跡や博 物館を見学し、資料の展示方法を討議。)
第9回 6月13日 第6回クラス別授業:⑥討議を踏まえて展示準備。
第10回 6月20日 第7回クラス別授業:⑦展示具に必要な材料を調達。
第11回 6月27日 第8回クラス別授業:⑧展示解説の文章や図、イラスト を作成し、⑨展示解説の図録を作成。
第12回 7月4日 第9回クラス別授業:⑩資料や説明文を準備した展示具 で『資料館』に飾り付け。
第13回 7月11日 第10回クラス別授業:⑪キャラクターを作って宣伝にも 行きましょう!⑫学長も招待してOPEN!です。
第14回 7月18日 合同発表会
一緒に「建設」しませんか。
1年生100余人の内の四分の一ほどの学生が希望を出してきた。30人を超えるとしんどいな、と思っていたので、手頃な数だと思っていたら、他のところが少ないから人数調整をすると言うことになり、結局引き抜かれて19人でやることになった。希望通りにやらせればいいのにここでも横並びの発想である。
さてこの『資料館』もちろん今はない架空のものである。しかし、以前から大学に必要なものだと主張し何度も設置を画策してきたのであるが、横槍が一杯飛んできて実現していない代物である。そこで、授業の一環としてやるのならさすがに問題もないだろうと考え、計画したのである。
大学と言うところはいろんな空間を贅沢に使っている。だから展示ケースの一つや二つどこに置こうが邪魔なところはほとんどない。ところがここでも縦割り行政である。一々○○学部にお伺いを立てなければならないのである。ある時は学長のリーダーシップが言われながら肝心のところで発揮されないのが現実である。まだ最終結論は出ていないが、決まれば大いに刺激的な展示をし、その必要性をアピールするつもりである。
ところがこれと平行して昨年の発掘調査の残務整理が残っているのである。授業の合間を縫って、現場に駆けつけ、やり残した調査をする、とって返して授業の準備をする。こんなことを繰り返す内についうたた寝をして風邪をひいてしまった。春風邪は結構きつい。鼻はズルズル、頭は痛いし、寒気はする。冷や汗をかくので風呂にも入らないともたない。そんなこんなで、少々へばり気味の1週間がようやく過ぎようとしている。まだ今朝の授業の資料が完成していない。歎いてばかりでは何も前に進まない。人間はたくさんの命を食べて生きているのだからその分頑張らないと行けないらしい、
風邪に打ち勝ち、H大学に負けない資料館を造るぞ!!(ほとんど空元気)
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