年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

技術の伝承

2012年09月24日 | 築地市場にて

平成25年は伊勢神宮の式年遷宮とかで伊勢地方は観光客で混んでいるという。20年毎に建物を建て替えることは建築技術の伝承という面がある。漬物において技術の伝承といっても、大量に集荷された野菜をどのように漬けこんだら荷痛みしないで漬けこむことができるかの問題となる。漬け込み初期には余裕のある作業が続くが休日とか雨天が入ると野菜の入荷が不安定となる。この時野菜の状況と漬け込み労働者の疲労状況を見て、簡便な作業を選択することとなる。
 なら漬の漬け込みで原料の白瓜が山積みした為、白瓜が発熱して痛みだすことがある。この時が塩漬けにした後、下粕で漬け込むことをしていた記憶がある。50年ほど前の話である。下粕とは酒粕に塩が大量に含まれて入れ,瓜の水分を取り去る目的がある。今は最初から塩漬にしてからなら漬を作っているが漬け込みネットの傷や瓜の形を保つためには下粕を使った漬け込みの方が見栄えは良い。価格のことを考えたら塩漬けから始まるのは仕方がないかもしれない。
 この様な昔の技術は発展途上国で新規に漬け込むとき過去の技術が役に立つ。フォークリフトやクレーンのない工場では漬け込みネットは使うことができない。
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