えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

パーパスモデル よりよい社会を作る

2022年10月23日 11時00分00秒 | 本・セミナー
 みなさん こんにちは

 「パーパスモデル 人を巻き込む共創のつくりかた」(吉備友里恵、近藤哲郎著、学芸出版社)を読みました。利益追求だけを目的とした上意下達の関係でなく、パーパス(よりよい社会を実現するための共通目的)を軸にした横のつながりで立場を超えた人や組織が新たな価値を共創していくモデル(設計図)を世界標準にし、より良い社会を私たちで作っていこうと呼びかける野心的な著書です。

 会社でもそうですが、仕事も違う、環境も違ういろんな立場の人や組織が集まる活動では、参加する個々の目的が一層違ってバラバラになったり、深刻な対立を生じることが多々あります。そんな中、パーパスをグループの全員が共有すべき共通目的とグループ員がそのグループで達成したい個々の目的とに分けることで分裂、衝突の回避を図ります。共通目的は社会的な観点が必要ですが、個々の目的はある面利己的であっても共通目的に沿えばかまいません。その共通目的、個々の目的ともにきちんと言葉にし、お互いの目的を理解し尊重し合います。これが基本になり、その共通目的、個々の目的に沿う役割を分担します。
 その役割分担もまた横のつながりです。推進者の想いが強いと、参加者に同じだけの想いと関わりを上意下達的に求めてしまいます。ゆるく関わろとしている者にはとても重荷になり、活動から遠ざかる原因にもなります。ゆるやかな関わりを包摂することで、視点の数や実際の人手を増やせ共創を促進する。関わりの程度を分けた役割を、ここでも言葉にしておきます。ゆるやかな関りを設けることは活動自体をより一層社会に開くことにもなるでしょう。
 さらに参加者にインセンティブ(刺激、報奨、動機付け)を与えることも説いています。共通目的には賛同していても、「やらされている感」が多い活動からは自然と足が遠のいてしまいます。それを引き留め、はたまた主体的な活動を促すのにはインセンティブが必要だと。
 
 平和や人権、日韓朝を含めた他民族との友好親善、地域のコミュニティや福祉など様々な活動に参加しています。それこそこの著で言う主体的に関わっている場合もありますし、ゆるやかな関わりもあります。それらに参加しながら思うのは、目的自体はとても崇高なのに活動が広がらない、もしくは衰退していく。半面、地域や行政、教育機関ともつながりを深めて発展を続けるグループもある。どこにその違いがあり、活動を発展させられるのか。
 絶対的な真理を求め、そこから少しでも外れるものは排除する。あまりにも目的が大きく本来は関わっている人、組織が自らのことと考えず、参加する動機が生まれない。はたまた上意下達のグループ。今や、そんな活動では広がりは見えないのでしょう。
 繰り返しますが、このパーパスモデルは、共通目的と個々の目的とに分けて、さらにはゆるやかな関わりも認め参加者の門戸を広げます。参加者にはそれぞれに応じた役割をインセンティブとともに持ってもらう。それでこそ様々な視点や人手、資金まで集まり、持続可能は組織活動となるのでしょう。
  
 著者は若干30歳前後の若者。そうでありながら、「参加者に対して余白を作る」、「人の関わりにはグラデーションがある」と人の機微にまでも迫っていきます。著者自らが様々なプロジェクトにかかわる中での苦い体験、はたまた色々なプロジェクトをリサーチする中で見聞した課題を自らのものとしたからこそでしょう。私も含め著者よりも何年も長く色々な活動にかかわってきた者でさえ気づかされ、これまでの活動の修正を迫られるモデルです。
 著者はこのモデルを「多くの人が試行錯誤しながらアップデートしてきた知見を集めてできたもの」とした上で、オープンソース化しています。今後様々なプロジェクトで使われる中、モデルはさらに深化、進化していくでしょう。著者は終わりを「長期的な価値と自分たちが生きたい未来を信じて、みなさんと一緒に踏ん張りたい」と結んでいます。若い人の決意に、未来は明るいと希望を抱かせる本です。ぜひともご覧ください。

 まあそれにしても、自らの浅学を披露するようやけど、インクルーシブ、サーキュラー都市、コントリビューター、ビーガン、モジュール式スマホ、ウォーターフォール ・アジャイル開発等々、新しい用語のオンパレード。勉強にはなったけど、もうちょっと易しい言葉はなかったんやろか。いえいえ、こっちの方がついていかんとあかんのやろな。アカン、アジャイル開発の意味もう忘れてしもた。

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