山形の森 保守醒論

山形から発信する内外の時評ブログ!

結果の平等(相対的得票)と機会の平等(絶対的得票)の併用選挙制度を提案する

2006-03-18 21:16:36 | Weblog
最高裁判事を昨年退官した福田博氏が、国政選挙での「1票の格差」をめぐり、「不平等の是正のために新しい訴訟を」と提言、「中央公論」誌4月号で発表している。
全国の選挙区の中で最も少ない得票で当選した人よりも多くの票を獲得したのに、不平等な選挙区割りのために落選してしまった人に、「国会議員として扱うよう求める地位確認訴訟」を起こすよう勧める異例の内容だ。
福田氏は今の国会について「議員の選挙の仕組みが1人1票(投票権の平等の原則)から離れて維持される限り、国民を代表する機関ではない。
定数の規定により、本来当選者として扱われるべき候補を議員として認めない組織になっているからだ」と指摘。
従来の有権者が起こす選挙無効訴訟では「一定の格差までは国会の裁量の範囲内」という考えが定着してしまっているが、新たに「地位確認訴訟」が起きれば先例のない分野だけに、裁判官の独立した良心に基づく判断が期待できると述べた。
子は以前から選挙区割が地勢や経済圏を無視して機械的に員数区割りを行うことには疑問を持っている。
都市部に於いては、自治体区域の分割や人口増減により、数年で区割り変更されるなど、議員と有権者との関係が希薄になる。
上級選挙でも下級選挙より狭い選挙区域になる場合もある。
結果の平等からの固定議席配分(相対的得票)のみでなく、機会の平等の観点から、定員の半数を得票数で当選できる議席枠(絶対的得票)を設けることは出来ないだろうか。
そのことにより相対的選挙と得票を目標とする絶対的選挙の双方の選挙戦術の選択肢で、有権者の期待感の高まりが投票率のアップに繋がり、より民意を反映した議席配分が得られる。
地勢や経済圏を踏まえ、固定議席数と得票による変動議席数を併用して選挙区割りを行うことで、より身近な政治が実現できると考える。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする