森歩き 事務局日誌

森に山に、森林ボランティア活動に、面白い物があれば何でも見に行きます。

野生のオランウータンを追いかけて  金森朝子著

2014年09月04日 | 書籍紹介
気がついたら9月になっております。 あ~やっと夏休みが終わったぞ。
もう 小学校のイベントにかり出されないですむぞ。  土日が休める!!
なんて、ごろごろして読んでいた本の紹介です。
「野生のオランウータンを追いかけて」  金森さんのオランウータンの フィールドワーク

この東海大学出版会の フィールドの生物学 シリーズはどの本もなんて楽しいのでしょう。
現地で調査する苦労やらハプニングやら次から次から 地道なほんとに地道な調査やら わくわくしてきます。
彼女に言わせると 7割はしんどくて 3割が満たされた時間。
でも「ありえない!(笑)」と驚くような現象がおきても こころの奥ではどこかそれを楽しんでいる。
作者の 無鉄砲とも思えるような 思い込みと行動力も魅力的です。
一緒に研究をされた相棒も女性で なんか うれしくなりますね。

オランウータンはサブタイトルにあるように 世界最大の樹上生活者 (者 なのだよ)
まだまだ 繁殖の様子など分かって無いことも多いし
また 本当に絶滅の危機にあることも 事実なのです。そのひとつが住んでいるところの75%が 国立公園などではない
場所であるため保護されにくく 森林開発などで 住む場所をおわれていること
時間をかけて子育てをするので なかなか個体数が増えないこと とにかくたくさん理由があるのです。

オランウータンの ちょっと遠くを見るような やさしげなまなざし これはもう 隣人です。

隣人のために パーム油を使った商品や FSC 森林の国際認証制度についても 考えて行きたいものです。

それから
「ニホンザルの母と子」 中道正之著 も面白かったです。
調査対照は高崎山のおサルではないけれど 同じニホンザルですから。
でも淡路島のおさるは奇形がちょっと多い。 原因については何も書かれてなかったけど ここはどうなんだろう。
ま とにかく 老メスの役割とかが 興味深かったです。 いずれは 我が身であります。