正成の知略・智謀を具体化したゲリラ戦術・陽動作戦について、以下紹介する。
1、自軍を二手に分けて、東西の山陰より菊水・家紋の旗二流吹き流させて押し寄せた。敵はこれを敵か見方かと怪しむ間に、どっと時の声を上げて攻め入った事例。
2、敵が兵糧を持たせて夜中に城内に入るとの情報を得て、途中に待ち伏せして兵糧を奪い取り、その米俵に武具を入れ替えて馬に負わせて城に向かわせた。前方に敵軍、その後方より楠木勢が追いかける形を取った。この様子を城内より見ていた敵兵は急いで城門を開けて見方を迎え入れた。
跡を追って、城内に入った楠木勢は俵より武具を取り出して身を固め、時の声を上げた。追跡した応援軍も城中に入り、息も継がせず相前後して、攻め込む戦法。
3、楠木軍は藁人形を作って城の麓に立てかけ、その後に強兵を立て、夜明けの霞の下より、どっと時の声を上げた。敵は籠城に耐えかねた城兵が決死の攻撃に出たものと思い込み、我先にと攻め入った。楠木軍は少しばかり矢を放つと城中に引き上げ、敵が藁人形に攻め寄せるのを見計らって、大石を落下させ、殺傷するという作戦。
4、楠木軍は、用意した水鉄砲で油を橋上に注ぎ、橋上を目がけて松明を投げる。敵兵が渡りかけたところへ油を注がれ・火をつけられ、見方軍が続いているため、後ずさりもできず、飛び降りることもできず、まごまごしていると、橋桁が燃え折れて、谷底に落ちる作戦。
5、楠木軍のゲリラ戦法・山岳戦法の圧巻は、城を目がけて殺到する敵に、巨石・丸太・大木を転げ落とし、糞尿・熱湯を浴びせ、大量の油を水鉄砲でかけて松明で火を付ける等々、現代のゲリラ戦を髣髴とさせる戦法。


上の写真は、それぞれ千早城内の急峻な崖、千早城から見下ろす急傾斜。
「戦いになれば籠城してゲリラ戦に持ち込み、戦況が不利になればすぐ放棄するというように、城というより要塞として利用した。」
6、二重の塀によるトリックを使った知能犯的奇襲。
相手を甘く見て、幕府兵は各自勝手に攻撃を始め、城の斜面を登り始める。ところが兵が斜面を埋めた瞬間に、突然二重塀のうち外側の壁が崩れ、幕府兵の頭上に大木・巨石などが地響きを上げて転がってきた。
1対1で戦うことを名誉とする鎌倉武士と異なり、武勲にこだわらない地侍たちは、集団での奇襲を得意としていた。
1、自軍を二手に分けて、東西の山陰より菊水・家紋の旗二流吹き流させて押し寄せた。敵はこれを敵か見方かと怪しむ間に、どっと時の声を上げて攻め入った事例。
2、敵が兵糧を持たせて夜中に城内に入るとの情報を得て、途中に待ち伏せして兵糧を奪い取り、その米俵に武具を入れ替えて馬に負わせて城に向かわせた。前方に敵軍、その後方より楠木勢が追いかける形を取った。この様子を城内より見ていた敵兵は急いで城門を開けて見方を迎え入れた。
跡を追って、城内に入った楠木勢は俵より武具を取り出して身を固め、時の声を上げた。追跡した応援軍も城中に入り、息も継がせず相前後して、攻め込む戦法。
3、楠木軍は藁人形を作って城の麓に立てかけ、その後に強兵を立て、夜明けの霞の下より、どっと時の声を上げた。敵は籠城に耐えかねた城兵が決死の攻撃に出たものと思い込み、我先にと攻め入った。楠木軍は少しばかり矢を放つと城中に引き上げ、敵が藁人形に攻め寄せるのを見計らって、大石を落下させ、殺傷するという作戦。
4、楠木軍は、用意した水鉄砲で油を橋上に注ぎ、橋上を目がけて松明を投げる。敵兵が渡りかけたところへ油を注がれ・火をつけられ、見方軍が続いているため、後ずさりもできず、飛び降りることもできず、まごまごしていると、橋桁が燃え折れて、谷底に落ちる作戦。
5、楠木軍のゲリラ戦法・山岳戦法の圧巻は、城を目がけて殺到する敵に、巨石・丸太・大木を転げ落とし、糞尿・熱湯を浴びせ、大量の油を水鉄砲でかけて松明で火を付ける等々、現代のゲリラ戦を髣髴とさせる戦法。


上の写真は、それぞれ千早城内の急峻な崖、千早城から見下ろす急傾斜。
「戦いになれば籠城してゲリラ戦に持ち込み、戦況が不利になればすぐ放棄するというように、城というより要塞として利用した。」
6、二重の塀によるトリックを使った知能犯的奇襲。
相手を甘く見て、幕府兵は各自勝手に攻撃を始め、城の斜面を登り始める。ところが兵が斜面を埋めた瞬間に、突然二重塀のうち外側の壁が崩れ、幕府兵の頭上に大木・巨石などが地響きを上げて転がってきた。
1対1で戦うことを名誉とする鎌倉武士と異なり、武勲にこだわらない地侍たちは、集団での奇襲を得意としていた。
以上