近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

小野市の勝手野古墳群とは!

2009年05月19日 | 歴史
兵庫県小野市の勝手野古墳群には、古墳時代後期後半(6世紀末~7世紀前半)に造られた合計11基の円墳があり、その内8基・約2,200㎡が、平成7年に発掘調査された。

装飾付須恵器は、6号墳の副葬品として横穴式石室入口の左右に対になって立っていたと言う。
壷に底がなく、口頚部に透かし穴があるのは全国初という。



写真は、横穴式石室の入口に対になって立っていた装飾付須恵器の一つ。

胴部に幅約4cmのテラスを付け、その上に小像を置いている。



写真は、須恵器の約4cm幅の“回り舞台”上で、いろいろなポーズを取っている像のうち、相撲をとっている二人と行司の場面が見える。

テラス上の小像は2つの須恵器で計11体あり、写真上の馬に乗った男が猪と鹿を追う狩猟の場面、男女が向かい合う求愛のポーズ、写真では相撲をとる二人と行司の場面など4つのシーンを表現している。

神話の世界を具体的な形として表現し、代表的なシーンを集約したのではないかという説もある。

いずれにしても古墳時代の葬送儀礼の研究など考古学的には大変貴重な資料であると考えられているという。