近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

養父市の大薮古墳群とは!そのⅠ

2009年05月11日 | 歴史
大薮古墳群は、養父市大薮地域の円山川に面した南斜面の丘陵地に点在する。

兵庫県を代表する、古墳時代後期に造られた古墳群で、地形は集落を中心として両側に弓形に広がっている。





写真は、山間をうねる円山川及び養父神社拝殿。

大薮古墳群を取り巻く環境は、北に山を背負い、南前方には円山川が流れ、川向こうには養父神社がある。

養父市・豊岡市を中心とする但馬地方は、東西南北の交易・交流の要衝として、古墳時代以前から中国大陸との往来があったといわれる。兵庫県北部に位置し、北は日本海、南は播磨及び丹波地域、東は京都府、西は鳥取県に隣接し、県土の約1/4を占める広大な地域。

海岸部は、山陰海岸国立公園に指定されており、又水量豊かな円山川をはじめ竹野川・矢田川・岸田川などが日本海にそそいでいる。

圏域の約70%は山地で、氷ノ山をはじめ1,000m級の山々が連なり、その間に平野が形成されている。





写真は、大薮古墳群のうち、林道古墳群及び弓形に広がる古墳群地図。

大薮古墳群の大型古墳は、地図の通り、東(地図の向かって右側)からこうもり塚古墳・塚山古墳・禁裡塚古墳・西の岡古墳など4基の古墳が造られている。

また横穴式石室をもつ中・小規模の古墳群として、東から小山支群・野塚支群・穴ヶ谷古墳群などがある。

更に写真のような道林古墳群は、石棺や木棺を埋葬施設とする5世紀後半から6世紀前半の古墳群。これらの古墳を全てあわせたものが大薮古墳群で、約150基の古墳から成る。