<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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JR東日本労組の組合員がたった一年間で激減。
労働組合のあり方が問われている、というような記事が最近の日経に掲載されていた。

労働組合のあるような会社に勤務した経験がない私には、もともとストライキもメイデイもないも関係はない。
賃金の安かろう、仕事の内容が厳しかろうといのも会社次第。
文句も言いにくければ言ったところでどうということのない会社で働いてきた。

大学を出て最初に勤めたは大手フィルタメーカーの子会社。
大手なので組合ぐらいあるかと思っていたが、子会社まで該当することはなく組合のないまま週休1日制の昭和な勤務体系で頑張っていたのだった。
その昭和から平成に変わった年に、従業員数100名ぐらいのメーカーに転職。
製品の企画・設計を担当していたのだが、社員数の少ない会社で企画職などするものではない。
他に代替えになる社員がいないために仕事は増えども減ることはない。
残業が翌日の朝まで続くということも珍しくはなかったのだが、製品が形になって市場に出ていくのはなんともい気持ちがよく、文句は盛んに言っていたがストライキに至ることはなかった。
で、あまりに忙しいので流石になんとかせねば、と思って転職した会社が一昨年退職した会社で不本意にも23年間も務めてしまったのであった。

ここは入社した時は社員数が200人ぐらいだったのだが、退職した時は800人近くに膨れ上がっていた。
しかし創業者が生きていて、その息子たちが引き継ぐような会社だったので労働組合はなく、文句があったらいつでも辞めてもらって結構だという風土もありストライキで労働環境改善要求などするどころの組織ではなかった。
ここで私は前半の10年間を営業職で過ごし、後半の13年間を企画職で過ごした。
その13年間のうちの6年間は某大学の連携研究員を兼任していたので、会社のクソったっれなムードからかなりの時間現実逃避することができ、組合がなくても大学の事由な環境で心の落ち着きどころがあったのかもしれない。

現在は個人事業を営んでいる関係で組合はない。
ないけれども協会や研究会には加盟していて一人ぼっちの寂しさを紛らわせているのだが、協会や研究会なるものは労働環境を改善したり整えたりすることはないので、畢竟すべてが自分次第というところが面白いのだ。

件の日本経済新聞の記事によると、私のような働き方改革で登場しているフリーランスや副業に励む人々が組合活動と相容れないことに加えて、戦後教育の到達点として『争いごとは避けるべきだ』という思想が浸透してストライキやデモにより力の活動を毛嫌いする人が増えたために組合へ加入する人が激減しているのだという。

労働組合の崩壊。
それは働き方改革がもたらした効果の1つなのかも知れない。


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