<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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2008年年頃から始まり2011年に爆発した植物工場のブームに陰りが出てきた。
その原因は「儲からない」ということだ。

LEDを使用した人工光式密閉型植物工場は未来的で注目を集める。
しかし、膨大な初期投資が必要な一方、栽培がスムーズに行かないことに加え、電気代が馬鹿デカで利益を生み出すことが非常に困難な施設園芸であるのだ。
しかも、多くの場合、それら植物工場は使わなくなった工場の敷地やビルディングの空き室を利用して設置されるものだから固定資産税が高い。
現在の行政では農地から宅地に転用できても、その逆はまず認められない。
だから農地ならほとんど無料のような土地代に対して工業用あるいは住宅用の土地を充てがうわけだから電気代に加えて土地管理の費用も莫大になる。
固定経費がどんどん膨らんでいく。
育てえうことのできる植物も葉野菜中心で根野菜はできにくい。
しかもいくら頑張ったところで太陽光ほどの力はLEDには無いので、収穫される作物の味にも限界がある。
実をつける植物は人工光では製品になるほどには育たないために設置地域にも影響をされる。

そんなこんなもあってかどうか。
利益を順調に上げている植物工場はほとんど無い。
現実は厳しい。
設備を作っているメーカーも競争が激しいうえに飽和状態になってきているので利益がほとんどでない。
面白みに欠けるビジネスになりつつあるのだ。

だからかどうかわからないが、和歌山にトンデモ植物工場があるのが発見されて今日、逮捕者が出た。
和歌山県かつらぎ市。
大阪との府県境にある町なのだが、ここで植物工場を作って中で1万株以上もの大麻を栽培していたのだという。
その末端価格は20億円。

植物工場は外から見ると普通の工場か倉庫にしか見えない。
だから中で何が行われているのか知りようがないのだが、大麻の栽培とは。
植物工場の金儲けになる使い方には犯罪になるものもあることがよくわかった事件なのであった。

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