<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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我が家のリビングルームにはテレビがなく、メディアを見聞きするとなると、古いCDラジカセが1台チェストの上に置かれているだけだ。
したがって、食事をしながらテレビを見ることはない。
ラジオ放送が朝夕のお供なのだ。

朝はNHKのニュースに始まりラジオ体操。
実に健康的だが、ぴょんぴょん飛び跳ねると、
「床が抜けるでしょ!」
とカミさんに叱られるのが欠点だ。
そしてまたまたニュースという具合に耳で一日の始まりのニュースを確認する。
夜は民法FM局の音楽番組かiPhoneをラジカセに接続して音楽を聞いていることが多く、話題の獲得はもっぱら食後にインターネットから入手することになる。
こんな我が家なので「紅白歌合戦」も畢竟、ラジオで聞くことになる。
私は独身時代が長かったからのが原因か、それとも我が実家の習慣のためか紅白歌合戦を真剣に視聴することはまったくなかったのだが、カミさんの実家ならびにカミさん自身も大晦日は「紅白歌合戦」という典型的な日本人なので、私も紅白を目にするようになってしまった。
カミさんは若い時に海外生活が長かったので、逆に日本的なものが好きなのかもしれない。

ところが目にする、といっても、それは自分の実家であったり、カミさんの実家であったりするわけで、自分の家ではだいたいにおいて食事中はラジオで聞くだけにとどまってしまう。
つまり我が家では年越しそばとラジオの紅白歌合戦がセットになっているのだ。

このラジオの紅白歌合戦。
戦慄すべき歌のクオリティの満載の番組なのであった。
少なくとも昨年(つまり一昨日)の番組は。
歌う方も、MCを入れる方も、何がなんだかさっぱりわからない。
何を言っているのかわからない。
情景描写もわからない。
歌は下手くそ。
ベテランの細川たかしあたりも悲惨極まる出来栄えで、正直言って「NHKのど自慢」のほうが、遥かにマシと言った歌唱力の集合体なのであった。
正直、これで受信料を徴収するというのはおこがましい話だ。

綾瀬はるかは何を言っているのかさっぱりわからない。
バラエティ番組のコメントならいいかも知れないが、これは「紅白歌合戦」。
国民的番組のはず。
それで「今の歌はどうでしたか?」などという返答に困るような質問をするものだから杉良太郎などは呆れ返って怒りもしていなかったのだ。

アナウンサーが中をとりもち、描写を苦労していたのだが、まるでサッカーのラジオ中継か、バレーボールのラジオ中継のように言葉で状況を想像することができない。
画面がないとサッパリわからない構成になっていた。

歌のテンポがどれもこれも異常に早く、なにか不都合でもあって早く帰りたいのかな、と思うような有り様だった。
圧巻はももクロというグループで、音は外すし、声は出ていないし、NHKのど自慢の鐘1つのようなクオリティだったので、
「なんじゃこりゃ」
と思わずつぶやくと、中学生の娘が、
「ももくろやで。人気なんやで」
とフォロー。
娘の説明がなければ、実家で払っているNHKの受信料を差止めようかと思ったくらいなのであった。

AKB48の大島某は大ベテランの北島サブちゃんをさておいて「卒業します」とびっくり宣言し、話題を占領。
こういう大先輩に失礼な発言はこのような部隊では避けるべきだが、元はといえばAKB。
芸能人としての礼儀作法は皆無なので仕方がないと言う他無いのであった。

ということで、紅白歌合戦。
戦慄の大晦日ラジオ放送なのであった。

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