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まだ72歳だったんだ。

元横綱大鵬が亡くなった。
このニュースはB787トラブルのニュースをぶっ飛ばすだけのインパクトが、もしかすると大鵬が現役力士だった時に子供だった私たちの世代にはあるかもしれない。
まだ72歳。
意外な若さを改めて確認すると、
「少し、早すぎるんじゃないか」
と残念な気持ちでいっぱいになる。

今は殆ど見なくなった大相撲だが、私は子供の頃から千代の富士が活躍していたころまで、大相撲は大好きなのであった。
昭和30年代の終わり頃に生まれた私にとって、生まれて初めて応援した力士は柏戸であり、大鵬なのであった。
親の話によると、家でテレビで相撲を見ていて大鵬が負けるたりなんかすると、私は地団駄踏んで悔しがっていたという。
今では全く覚えていないのだが、それだけ当時の大相撲は大鵬一色で、本当の意味での大相撲のスター選手なのであった。

翻って今の大相撲は一連の八百長事件で人気のレベルはかなり小さくなってしまった。
私はすっかり興味さえ失ってしまっている。
以前、ある食事会で横綱になる前の白鵬の隣のテーブルに座ったことがあったが、憧れ感は全く生まれず、「良い若者だけど、自分のほうが強いんじゃないか」なんて思ってしまうくらい、関取に憧れを感じなかった。
むしろ難波の駅ですれ違った元若島津のほうが、魅力的で外国人力士ばかりが隆盛している大相撲には魅力を感じないのが正直なところだ。
さらにスポーツというよりもショーに近い取り組みに違和感を感じてしまい、魅力を感じなくなってしまった悲しさもある。

大鵬死去のニュースは外国人でも八百長でもない真の横綱の死去であり、相撲最盛期の終わりを宣告する。
そんな悲しさも含んでいるように思えてならないのだ。

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