B787がおかしい。
おかしい、というのは「面白い」という意味ではない。
トラブル続きで「変だ」という意味なのはいうまでもない。
飛行機の安全性に関する統計によると、飛行機は機種が新しいほど事故を起こす確率が少ない。
たとえばエアバスA320で事故に遭う確率は100万回に0.13回。
4000年間毎日乗って1回事故に遭う確率だ。
驚異的なのはB777で0回。
1996年の就航以来人身事故0の旅客機で空飛ぶ新幹線的安全性を誇っている。
これに比べて今はなきいにしえの超音速旅客機コンコルドは11.3回。
飛行機は新しいほど信頼性が高いのだ。
ということはボーイングの新鋭機B787はB777のそれを上回らなければ意味は無い。
機体はカーボンファイバー。
窓は1.6倍の広さで上昇下降しても客室内は気圧の変化も起こらない。
静かで快適。
そんなB787に連続してトラブルが発生。
正直、乗るのが怖くなるようなトラブルだ。
一昨日、ボストンの国際空港でJALのB787が電気系統に異常を来たしボヤを発生。
昨日は同じ空港で、JALの別のB787が燃料タンクのキャップが外れて燃料漏れ。
今日は今日とてANAのB787がブレーキ系統に異常をきたして山口宇部空港で欠航。
一体全体どうなっているのか、大いに心配になってくる新鋭機なのだ。
昨年日経だったか何かの雑誌新聞の記事でB787の最新技術について書かれていたものに目を通したときのと。
そこには数々の自慢機能と併せて機体の問題点も指摘されていた。
たとえばカーボンファイバー製の機体は軽くて丈夫だが、紫外線に弱くて硬化しやすく、硬化すると安物の塩化ビニールのように「パキッ」とひび割れるという。
電気系統のトラブルは開発段階から発生していて1号機がANAに引き渡されるちょっとまえに飛行中に火災が発生。
納期が遅れる原因になった。
ということで、昨年私も伊丹空港から羽田までB787に乗って「こりゃ快適!」と喜んだのであったが、飛んでる途中に燃料が漏れたり、火を吹いたらシャレにならないので、暫く静観したいと思っているところなのだ。
35%の部分が日本製のB787が「車輪の出ないことで定評のあるボンバルディア機」みたいにならないことを祈るばかりだ。
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