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宇宙エンタメ前哨基地

<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム

倒産メーカーの戸車交換

2022-12-17 16:29:00 | その他もろもろ

自宅のトイレの引き戸が開きにくくなった。
取っ手を引くと重くて「ズズズズズズズ〜」っという音がしていたのだ。
この音は昨年夏ごろより鳴り始め、徐々に悪化をたどってこの夏ぐらいからは、「ギスギスギス、ギス」というように音も変わってきたのだった。

「これは戸車かレールの問題だろう」

と思っていたが口には出さなかった。
もし出したりすると、

「修理して〜」

と家人に言われて面倒くさいDIY作業をしなければならなくなる。
DIYはお父さんの作業なのだ。
したがって、

「掃除したら治るんちゃうん」

とレールに溜まったゴミを原因としていたのだった。
これはある程度的を射ていた。

というのも、昨年暮れに掃除をしたところ、少し動きも音も改善したからだ。
引き戸式の扉はこまめにレールを清掃する必要がある。
しないと動きが悪くなる。
世の中にはこの部分に蝋を塗る人もいるけれども、そこまでする必要は無いと思っている。

で、清掃で直したつもりに自分もなっていたものの、やはり根本的に戸車がいかれていたようで、先月ついに扉がレールから脱線するというトラブルがあり、戸車交換作業をすることになった。
電車の脱線も危険だが、戸車が脱線すると床が傷つき、下手をすると倒れてくることも考えられる。
脱線はいずれにせよ危険だ。

扉を慎重に外して横に倒し、戸車をチェック。
ホコリが随分と溜まっていた。
掃除機と針金で真っ黒になっているホコリを清掃して左右2つの戸車を扉本体から取り外してチェックしたところ、片方の戸車の車輪は難なくコロコロと回るのだが、もう片方が回らない。
何かが噛んでいるようでホコリをとっても動かない。
もしかするとホコリが塊になって車輪と車輪枠の間にはまり込み、動かなくなっているのかもしれない、と思ってゼムクリップを分解した細い針金の先で狭い隙間を突っついてみた。
確かにホコリは入っていたものの、その奥には目視できない金属製の何かがあって分解しない限り確認することも排除することもできないことが明らかになった。
戸車というのは車輪を台車にカシメて固定していることが多く、壊さない限り分解することはできない。
車輪が動かないことを確認するために戸車そのものを破壊しなければならないのであれば、これは修理できないと同意義であり、私はこの時点で、

「馬鹿者!」

とつぶやいていたのであった。

結局、新しい戸車ユニットを買い求めることにして、壊れた戸車の側面に刻印されている品番をインターネットで叩いてみた。
アマゾン、モノタロウ、ミスミ、楽天の4社があれば、いずれかが扱っているだろうと思ったのだ。
ところが、いずれのサイトも扱っていない。
扱っていないのは、作っていたメーカーがすでに倒産して存在せず、したがって小売店が在庫を持っていない限り入手できないことがわかったのだ。

「なんと!」

戸車どころか引き戸そのものを作り直さなければならないのでは、という疑問が沸き起こった。
戸車一つで扉交換とは大げさすぎるではないか。

そもそも我が家は大手ハウスメーカーS社の建物なので、部品ぐらいは系列のメンテナンス会社でなんとかなるんじゃないか、と一瞬考えた。
半年に一回送ってくるユーザー会誌兼カタログなんかに掲載されているのかもわからない。
でもでも、なのであった。

2年前に台風で傷ついた外壁の小さな傷と、換気扇出口の汚れについて、サポートの営業マンに相談したところ、一気に外壁全部の塗替えに発展したことがあり、うかつに相談すると余計なお金がかかりそうに思ったのだ。
戸車修理が引き戸製作になり、引き戸製作が引き戸枠も併せて製作で、さらに発展するとその周辺の壁面と床、壁の改修にと巨大化することも考えられないこともない。
まさか戸車ひとつで建て替えになるとは考えられないが、相手は凄腕営業マンだけに注意が必要だ。

尤も2年前の外壁の塗り替えは正解であった。
保証期間の延長には必要であったし、足場を組んだおかげで屋根瓦の一部が欠損していることもわかった。
放っておくと雨漏りの原因になったとも考えられなくはない。

「これ、割れているのを見たのは初めてです」

と敏腕営業マンのMさんも言っていた。
住宅メーカーは屋根の素材についてもしっかりと開発検証しているので、こんなケースはほとんど見たことがないという。
多分台風で何かが飛んできてぶつかったのだろうが、もしかするとロミュランの宇宙船からのフェーザー攻撃にあったのかもわからず、依然として原因は謎なのであった。
スタートレック・オリジナルシリーズの1シーンで、
「宇宙で最も硬い物質である電磁スクリーンがご覧のように。(バキッと手で割る)粉々です」
というスポックのセリフのシーンを思い出していたのだ。

ともかくそういうこともあり、建て替えを回避するためにも戸車は自分でなんとかしたいと思った。

S社の住宅部品ぐらいホームセンターで売られていないだろうか。
と、私は近所の、といっても自宅から8kmほど先にある超大型ホームセンターを訪れたのだった。
するとやっぱり「Sハウス、Sハイム、Dハウス対応品」などと書かれているユニット型の戸車を発見した。
倒産したメーカーの製品はないものの、その代用になる製品が作られていたのだ。

早速私はそれを買い求めようと陳列から外して価格を見て愕然とした。
なんと1セット1400円弱。
絶句の一言なのであった。
戸車ごときで、信じられない高額だ。
1400円といえば吉野家の牛丼を3杯は食べられる金額である。
はま寿司なら14皿は食べられる高価な価格だ。
いくら円安と物価高とはいえ、この価格は戸車業界の異端児といえよう。
そもそも戸車なんか一個100円から300円ぐらいで、いくら高くても500円ぐらいと思っていた。
ところが回転寿司14皿分となると、もしかするとプラチナでできているのではないかと疑ったぐらいだ。

そもそも今回は動く方の戸車も一緒に交換しようと決意してホームセンターにやってきていた。
なんといっても新築約20年弱。
一度も戸車なんぞ交換したことがない。
したがって両方とも新品にして気持ちよくしようと思っていたのだが、両方のために2つ購入すると2800円もするではないか。
2800円といえばピーチエアのバーゲンチケットで関空から新千歳まで飛んで行ける金額だ。(片道)

そんなこともあって、1個だけ買い求め家に帰って交換したのだ。
結果、引き戸はスムーズに動くようになった。
早く交換すべきなのであった。
早く交換しなかったためにレールに少しばかり傷がつくことになったが、これは交換せずにいるつもりだ。
このレールはハウスメーカーに発注する必要があり建て替えに発展する可能性がある。

ともあれ倒産メーカーの戸車探しは結構大変な作業なのであった。

イーロン・マスクと淀屋の共通点

2022-12-07 10:55:51 | その他もろもろ
ツイッター買収で話題のイーロン・マスク。
そのうちお取り潰しの憂き目に遭うんじゃないかと思っている人は少なくないかもしれない。

というのも前例が日本にあるからだ。

大阪メトロ御堂筋線の淀屋橋駅。
ここ淀屋橋駅の駅名に由来は江戸初期の豪商淀屋。
大阪人だけでなく、少し歴史を聞きかじっている人には周知のことだ。
固有名詞がつけられた地名が大阪は比較的多いが、このように街を代表するような地名になってる人名由来の橋はここが一番大きいかもしれない。

この淀屋は現存していない。
大阪の豪商は今も住友、藤田、鴻池などの財閥系は今も名前こそ変われど活躍中。
でも、淀屋は跡形もない。
どうして無いかと言うと先述のように、驕り高ぶりすぎて潰されたからだ。

この淀屋は18世紀のはじめ日本一の豪商でその資産は現在の価値で200兆円とも言われている。
それだけに屋敷は贅を凝らし、あの時代に全面ガラス板を敷いた水槽があり魚の展示飼育などを行っていたということが文献に残っている。
同じ時代にすでに住友や鴻池も豪商として存在しており、身近なところでは大丸百貨店も心斎橋で呉服商の営業を始めている頃だ。
何をどう振る舞ったのか不明だが、全財産没収という信じられない行政処分でその歴史にピリオドが打たれた。
世間の羨望の的であり、経済力の頂点という存在であってもお上には勝てない。
たとえは悪いが共産世界に暴力団が存在しない理由に似ている。

で、イーロン・マスク。
資産的にはビル・ゲイツやジョブス以上に成功した御仁ではあるものの20世紀の変革のヒーローである二人ほどの魅力がちっともなく、その傲慢で押しの強い、独裁者的感覚には強烈な不快感すら感じてしまう。
これはいったいなんなのか。

近い将来、イーロン・マスクの終焉が淀屋に重なるんじゃないかとニュース報道などを見て感じている次第だ。

アップデートは危険が一杯

2022-12-02 09:26:20 | その他もろもろ
長年使ってきたiMac。
2016年から使っているのでまる6年間使用しているということになる。
会社を辞めて自営をするようになってからは趣味のパソコンという地位から業務用という地位に変わったこともあり、そのiMacはトラブルを恐れてOSのアップデートをせずに使い続けてきたのだ。

アップデートすると発生する主なトラブルは業務に使っているソフトウェアが使えなくなること。
これはとても危険だ。
とりわけ2016年あたりからOSが徐々に32ビットから64ビットに変わりつつあったため、私の愛用している32ビット用ソフトウェアは64ビット環境では使えない。
なのでOSをアップデートすることができなかった。

とはいえ、6年経過。
使っていたソフトも他に同様の機能を持つより優れたソフトウェアの登場もあり出番が少なくなってきた。
必要なのは古いデータを閲覧したり加工するときぐらいで、使用することは月に一度歩かないかの状態になっていた。
さらによく使うようになってきたソフトウェアは買取からサブスクが主流になり、OS環境も64ビットの最新でない動かない、あるいは動きにくいという困ることが出てくるようになった。

そこで先週、いくつかのソフトとの見切りをつけ、OSのアップデートを試みた。
そしたらなんと、最も恐れていたことが発生したのだ。
それは古いソフトウェアが使えなくなったということではない。
使えなくなるのは承知の上でアップデートしたので、その程度ではショックを受けることはない。
で恐れていたトラブルと何かというと、それはシステムの入っているSSDがぶっ飛んだことであった。

最新OSをインストールしたところ、再起動するのに3時間も4時間もかかっているので、
「これはおかしい」
と思った。
で、再起動するのを待ってiMacの画面を観察していると、リンゴマークからアップロードの経過を示すバーグラフになってしばらく進むと、そこでエラーが発生して勝手に再起動。
そしてリンゴマークがついたら、という繰り返しに陥っていたのだった。

大変なことになったと思った。
泡を食ってお出かけ時に使っているMacBook airで対策を検索。
セーフティモードの使用、ディスクユーティリティでの対策など色々試してみたが、結局ダメなのであった。

結局SSDを初期化してOSを再インストールした。
幸いなことに、昨年内蔵HDDの調子がおかしいので外付け起動にしていたことが幸いし、調子の悪い内蔵HDDから必要データをOS再インストールに移行。
なんとか使える状態まで復旧したのだった。

とはいえ1日半の時間が無駄になり、何らの業務をこなすことができず、大変困ったのは言うまでもない。
OSアップデート。
個人事業主には大きな冒険だ。

歩きスマホ率8割

2022-08-07 10:15:10 | その他もろもろ
自宅をオフィスにして仕事をしている私。
大阪空港でパートをしているカミさん。
駅までの送り迎えは当然私の役目ということになる。
カミさんは早番のときは始発で出勤すると午後夕方での電車で帰ってくる。
最も暑い時間帯だ。
私は車を繰り出し駅まで迎えに行くのだが、昨日ふと気がついたのが「歩きスマホ率」。
駅チカを歩行者に気をつけながら運転していると、どいつもこいつもスマホを見ながら歩いていることに気がついた。
なんだ、なんだ!
という感じだ。

歩道を歩いている者も、路側を歩いているものを、堂々と道のど真ん中を歩いている不貞な輩も、大多数がスマホを見ながら歩いている。

以前、スマホを一生懸命見ながら歩いているヤツの画面が見えたことがあった。
地図でも見ながら歩いているのかと思ったらゲームをしているのだ。
わけがわからない。
歩く時間はゲームの時間か。

正面から近づいてくるものへの配慮はまるでなし。

以前、オーストラリア人の友人が、
「うちの国じゃ車道を歩いていて車に轢かれても文句は言えんよ。なんだい、ここは」
と言っていたことがある。
歩きスマホをしているヤツと車でぶつかっても運転手は無罪ということにすると歩きスマホが無くなるんじゃないか。
そんなこんなを考えてしまった歩きスマホ率8割の光景なのであった。

人事異動

2022-04-01 07:37:32 | その他もろもろ
リモートワークが珍しくなくなった。
自宅でWEBを通じて仕事をする。
そんなライフスタイルが広がりつつある一方で、昔ながらの業務を続けている会社も少なくはない。

私が5年前まで勤務していた会社が人事異動をさせた。
相変わらずのトップダウンの思いつきで、
「君、東京な」
と行ったのは異動のたった1週間前。
こういう感覚はどこから発生するのか不明だが、社員にも家族があって地域の役割もある。
容易に自宅に戻れない遠方への異動は早めに告知するのがどこの会社でも当たり前。

結局、一族経営だとそういうことになってしまうのか、他人の社員は「モノ」扱いなのか。

それはともかく人事異動にかかる費用は少なくない。
「あなた東京、こちら大阪、そしてあなたは福岡ね」
ということであると引っ越しにかかる費用、現地の居住に要する費用、オフィスの費用、など半端ではない。
確かにその場所に行かないとなかなかできない仕事もあるかもしれないが、例えば出張で賄ったほうが安くつくケースも少なくない。

この事実はコロナ前から指摘する人が少なくなかったのだが、ビデオ会議システムを安価に使えば必要な業務の大半はこなすことができる業種は少なくない。
お客さんとの打ち合わせをWEBで済ませ、最終的に決済をもらう時にリアルに会う。
出向く側からすると膨大な資料を持ち運びする必要はないし、専門スタッフも使いやすくなる。
従ってお客さんの質問に対して即答できる可能性も上がる。

出張費用は少なくて済むし、仕事以外のライフタイムを有意義に使うことも可能だ。
仕事場はオフィスでもいいし、コワーキングスペース、自宅でもいい。

余ったエネルギーは別のことに利用することもできる。
家族と過ごす時間も増えるだろうし、趣味や学習、スポーツに熱を上げることも可能だ。

このようなライフスタイルを実現することの最大の障壁は会社と社員の信頼感のギャップだと私は考えている。
というのも自宅で仕事となると、
「アイツほんとに仕事してんのかよ」
というのが会社の目線になる。
営業成績が悪かったり、処理能力が低くなるとまっさきに疑われるのが「仕事していない」という勘ぐりだ。
最悪は、
「ライバル他社のために働いてるんじゃないか。ヤツは二重スパだ」
となるようなケースだ。

同族経営でトップダウンの性格が強い会社は特にそういう傾向がある。
社員を信頼できないのでしなくてもできるオフィス出勤を義務付ける。
社員も会社を信頼できなくなるので出社だけして仕事をしない。

安易な人事異動は「働き方イノベーション」の逆的性格を帯びているものだと思えてならない。
4月1日につらつらと考える日本の習慣なのである。

帰ってきた正月休み

2022-01-05 08:14:45 | その他もろもろ
正月2日の夕方。
買ってあったお酒を飲み干してしまったので、もう一本買おうと近くの食品スーパーへ出かけた。
で、驚いた。
なんと正月2日というのに休んでいるではないか。
年末ここを訪れるとごった返すような賑わいでレジに10分以上並んだから、きっと倒産したのではないだろう。

入り口の張り紙を見ると。

「新年は3日から」

とある。
おー、なんてこった。
子供の頃に戻った感じがした。
スーパーマーケットとは元日から営業しているものと思っていたが、元日はおろか2日も営業していない店が出現している。
まるで私の子供の頃のようなのであった。

高校1年のとき。
友達と4人ほどで初詣に初めて京都へ出かけた。
京都と言っても大阪からなので当然旅行ではない。
少し遠出の初詣。
しかも男の友人ばかりの初詣なので、今になってみればなんでこんなに色気のない初詣をしてしまったのか大いに悔やまれるところだ。

移動は京阪電車。
下車したのは当時京阪の最北ターミナルだった京阪三条駅。
お参りしたのは定番の平安神宮であった。
なんで八坂さんや北野の天神さんを選ばなかったのかというと、知らなかったというのが正しい。
京都の神社といえば勝手に平安神宮になっていたのだった。

で、大勢の人に混じって平安神宮に初詣をしたあと四条河原町で昼でも食べようということになった。
腹が減っていたのだ。
考えてみれば高校一年生という色気よりも食い気だったのかも知れない。
しかもどいつもこいつも私を含めてモテそうな奴は一人もいなかった。
後に全員結婚できたのは奇跡だったのかも知れない。

そういう連中で訪れた四条河原町。
困ったことがわかった。
開いているお店がまったくない。
昼を食べるにもどこもかしこも「正月休み」。
今のようにチェーン店の飲食店が繁殖していることはなく、京都なので個人事業のお店が多い。
したがってお店の人もお正月であって店なんかやってなかったのだ。

まさか正月の京都の中心部でひもじい思いをすることになるとは予想しなかった。
観光客はどうしていたのか。
旅館の飯で生きながらえていたのか、ただ単に高校生の我々が開いている店を見つけることができなかっただけだったのか。
定かではない。
で、やっと見つけたのがマクドナルド。
マクドナルドは当時も年中無休だった。
仕方がないので新年早々マクドのハンバーガーで腹を満たせて大阪へ戻ったというのが初めての京都での初詣なのだった。

今回、2日に休業していたスーパーマーケットを見て思い出したのが昭和な京都での新年の風景。

そんな話をしていたら学生時代をフランスで生活していたカミさんが、
「フランスのクリスマスのほうがすごいで。店、パン屋以外はまず開いてないから、そらもう一人暮らしは、大変寂しい」
と。
「プランタンとかのデパートはやってんやろ?」
「そんなん、やってないよ。みんな休み。クリスマスやから」

休日というのはそれほど重要なものであることを今回再認識したのであった。

寅年スタート

2022-01-01 08:07:04 | その他もろもろ

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

さてさて、令和4年がスタートした。
コロナが収束していない中であちこち混雑が始まっているので我が家では初詣は年末に済ませてきた。

我が家は毎年、大阪府堺市にある「方違神社」にお参りする。
ここは私の生まれた場所に最も近い神社で南海高野線堺東駅から至近距離にあり至極便利でもある。
名前の通り、ここは古より街道の分岐点だった。
東へ向かうと奈良の都に通じる長尾街道と竹ノ内街道があり、南東へ向かうと熊野街道、高野街道。そして南北方向へは紀州街道が通っていてまさに方向を変える分岐点にあたる。
ロケーションも堺の旧市街の東側に隣接し、堺市街からすぐの坂を上がった丘陵部の海に最も近いところに位置している。
すぐ南側には反正天皇陵があり、少し離れて仁徳天皇陵がある。
古代、大阪湾から眺めるといくつもの巨大墳墓とともに、この神社があったわけだからその歴史的な位置は小さくないと思う。
徳川家康や平清盛がお参りした記録があるだけでなく仁徳帝も参詣されたと伝えられている神社だけに歴史は非常に長いのだ。

とはいえ、堅苦しさはまったくなく、気軽にお参りできる地元の神社。
お賽銭を投げ入れ、パンパンッ、と柏手を打ってお願いごとをしたのだった。

年末なので初詣といっても屋台はほとんどなかったが私達と同じような人たちが先行参詣していて境内はそこそこな人出だった。
おみくじを引くと、まあまあのご宣託。

令和4年は少し早くスタートしたのであった。

スポーツカーって何?

2021-06-22 06:57:26 | その他もろもろ
犬の墓参りをするために斎場へ向かう狭い府道を走っていたら不意に黒い車に抜かれた。
そのすばしっこさはまさしく「おじゃま虫」なのであった。

「危ないやないかい!」

この斎場を通り山側にある国道へ向かう道は狭いにも関わらず交通量が少なくない。
制限速度は40km/hなのだが、そんなにゆっくり走る車はいないし、私とて法律厳守してってのはあまり好みではないが、その倍速以上で走るのもどうかと思ってる。
おじゃま虫の様な車は周辺住民はもちろんのこと、たまに自転車でここを走る私のようなサイクリストには至極危険で迷惑な存在だ。

案の定、その先には農作業へ向かうと思しき軽トラックが走っているのでスピードは減。
反対車線からも車が来ているので今度は抜かすわけにはいかない。
あっという間に私も追いついた。

「なんじゃい、こいつは」

と黒いつつ「おじゃま虫」の後ろを見てみると、そこにはピカッと輝くPorscheのエンブレムが。
まさしく、府道の道を走り抜けてく真っ黒なポルシェ♪といったところなのであった。
しかし真っ赤なポルシェなら往年の山口百恵の歌を連想するものの黒のポルシェだと本心は「お〜じゃまじゃまじゃま〜♪」と言うのが本心ではある。
とはいえポルシェは高級車ではある。
安易に私には買えない高級スポーツ車だ。
しかし瞬発力が良かろうがスピードが出ようが価格が高かろうが、たいしたことはない。
ポルシェなんぞいくらがんばったところで私の愛車マツダ・デミオスカイアクティブには燃費では勝ち目はないのだ。

などと考えつつ、ふと思ったのがでこのスポーツタイプの車。
いわゆるスポーツカー。

なんで「スポーツカー」というのだろうか。

別段この自動車を運転すると有酸素運動ができて健康にも良い、というのではない。
実はペダルが付いていてそれを漕ぐと走るとう、映画「ダウンタン物語」のギャングカーかアニメ「チキチキマシン猛レース」のギャングセブンの「野郎ども、走れ!」といって自動車の下から足を出して走るものでもあるまい。
走るのは内燃機関の力であり、人が操作するのはハンドルとギアとペダルだけである。
近い将来はそれすら無くなりそうだ。

自動車の形状が流線型で空気抵抗が少ない、ということもできるかも知れないが、日本の公道ではスピードは出せても時速120kmまで。
流線型にする必要はない。
だいたい新幹線もあの形状をしているのは時速300km以上で走り狭いトンネルとくぐったり複線で相対速度時速600km以上ですれ違うからであって自動車の時速120kmなんて、東海道線の新快速よりも遅い。

「ポルシェなんだから時速200km/hは出まっせ」

と言われるかも知れないが、例えば新東名を時速200km/hで走ると、即逮捕。免許取り消し、場合によってはムショ送り、となるので現実的ではない。

ポルシェ以外にも様々な「スポーツカー」と呼ばれるものがあるが、「荷物は運べない」「二人しか乗れないものがある」「燃費は悪い」など負の要素を散りばめた条件がスポーツカーなのか。

例えば身長165cm、体重110km、26歳、逆上がりのできない男、が運転していたとしてもスポーツカーなのか。

謎なのであった。








愛犬の一周忌

2021-06-13 16:09:36 | その他もろもろ
可愛がっていた愛犬が亡くなって一年が経過した。
そんなこと、私はすっかり忘れていた。
しかしカミさんがしっかりと覚えていたのだった。

「ロビンの命日忘れていた!お参りに行ったらなあかん」

とカミさんが夕食の時に思い出して叫んだのであった。

ちなみに、この犬の名前のロビン。
偶然にも大学時代の友人の旦那と同じ名前なのであった。

友人の旦那はイギリス人で名前をロビンといった。
話す時の日本語は関西弁という往年のイーデスハンソンみたいな変わった奴なのであったが、仕事はちゃんとした大手米国情報機器メーカーの社員ということだった。
その昔、彼に、
「イギリス人の英語はイントネーションがおかしい」
と言ったことがあった。
映画やテレビで慣れ親しんだ米語と比べての話だったが、それを聞いたロビンはにわかに怒り、
「ちがうよ〜、イギリス人の英語はおかしくないよ!アメリカ人の英語がおかしいんや」
と変な関西弁で返されたことがある。
彼は英語だけではなく日本語もおかしかった。

でこのマルチーズとなんかの混血だったロビンを一年前の6月に荼毘に付したには市営の斎場だった。
この斎場の敷地の隅に動物慰霊塔があり、ロビンの遺骨はそこにあることから一周忌のお参りをしてあげようということになった。

家族の一員として可愛がっていたロビン。
娘の成長を中学生から大学生まで見守ってくれたロビン。
番犬の役にはちっとも立たなかったロビン。
高速道路のSAのドッグランに連れて行くと他の犬から逃げることばかりしていたロビン。
公園の階段を上がることも降りることもできずに、階段の横の斜面を滑りながら上がったり降りたりしていたロビン。
ジャンボフェリーと南海フェリーに乗っけて四国旅行をしたらフェリーの中でビビリまくっていたロビン。
そんなロビンのためにカミさんが近くのドラッグストアで一輪の花を買い、私は自宅裏庭に咲いていた白詰草と三つ葉の花を摘んでそれをあけびの蔓で縛って小さな花束にして朝早く斎場へ向かった。

斎場へ行くとすでに一組のカップルが動物慰霊塔に手を合わせていた。
ロビンの一周忌を赤の他人がお参りに来ていくれていたわけはなく、別のお参りに違いないが、私達のような人は少なくないのだろう。

花束を花立に入れてカミさんは線香をカバンから取り出した。
チャッカマンで火をつけるのだが、これがいつもなかなかつかない。
風が邪魔をする。
火がつきにくい。
など色々と要因がある。
しかしこの時はどういうわけかすぐに火がついた。
しかも炎が上がっている。

「わ〜〜〜熱い熱い」
炎は小さいが線香を振っても消えない、叩いても消えない、風は少ししかないのでよく揺れている。
「きえへ〜ん」
とカミさんが喚く。
「そこの灰に付けたら」
灰に入れてもなかなか炎は収まらなかったが、やがて白い煙だけを出す普通の線香になったのであった。

「炎、ロビンのしっぽみたいやったな」
「そやな」
「来てくれたん喜んで飛びかかってきたんちゃうか」

有りえんことを話していたもののなんとなく、そんな感じがした。

ロビンはもともと亡くなった義父の犬なのであった。
義父が一人孫のうちの娘が中学校に上がったことを景気に「犬の散歩がしてみたい〜」と言っていた孫のために子犬から飼い始めた。
娘が高校に上がった年に義父は病のために他界してしまった。
義父の葬儀が終わった後、動物ホテルから連れ戻したロビンが義父の姿を求めてベッドの場所をあっちへこっちへと走り回ったのが寂しさを増幅させた。

その後、ロビンは特にカミさんに懐いた。
カミさんは義父のいろんな特徴を踏襲していて、とりわけ笑顔がよく似ている。ちなみに怒った時にわけのわからないのも似ている。
父と娘とはいいながら同じ臭いを感じたのかも知れない。

亡くなって一年。

生前よくしっぽを振って飛びかかってきたヘタレな犬は一年ぶりに訪れてきてくれたカミさんに嬉しくてしっぽを振って飛びかかってきたのかもしれない。
そんなことを思う、ロビンの一周忌なのであった。

サブスクは新手の公共料金

2021-05-22 07:36:57 | その他もろもろ
NHKの受信料を払いたくない人が多いのは周知の事実。
「見てないのに払わないといけないなんて、ボーッと生きてんじゃねーよ!」
って、あなたNHK見てますね。
は、ともかくとしてNHKの受信料というのはNetFlixやWOWWOW、アマゾンプライムなんかと異なり公共料金に含まれる。
電気代、ガス代と同じ扱いだ。
だから「皆さまの公共放送」なんだそうだが、こういう固定費というのは払いたくないものだ。

毎年今頃の季節になると自動車税、固定資産税などがやってくるし、もう少ししたら国民健康保険料のお知らせもやってくるだろう。
これら税金や保険関係はなんとしてでも払わねばならない支出である。
一方絶対に払わないといけないど電気代、ガス代、水道代は頑張れは節約することもできる。
これからの蒸し暑い季節。
コロナで在宅勤務をしているのをポジティブに受け止め、マクドナルドのCMよろしく下半身はパジャマで、上半身は正装でというのもいいけれどZOOM会議なんかでも無理やりビデオ画像を出す必要もないので無映像にセットしたままパンツ一丁で会議に参加ということも節電という意味ではOKだろう。

ところが節約できない公共料金がNHKの受信料。
しかもNHKを視聴していなかってもテレビを持っているだけで払わねばならず、納得いかないことこの上ない。

で、この納得いかない公共料金の中にどうもサブスクやクラウドストレージが入ってしまうんではないかと近頃私は考えるようになった。

先日、長い間使用してきたMSオフィスというソフトが動かなくなってしまった。
2011年バージョンの製品で5年ほど前にサポートは打ち切られ、使っているパソコンのOSはバージョンアップ。
近頃起動するとエラーが出ること頻繁で「いよいよこりゃダメだわ」と思っていたらついに起動しなくなった。
MSオフィスは仕事では必須のソフトウェアで「互換性があります」と言って売っているパッチもんソフトは数多あれど、どれも詰の点で使用できない。
そこで新しいのをと考えたのだが、そこに立ちはだかるのが「サブスク」という新手の公共料金なのであった。

近頃のソフトウェアは買取ではなくて月払いまたは年払いになっているものが多い。
MSオフィスもご多分にもれずサブスクが大半を占めているので、購入するとなると毎年固定費が発生する仕組みなのだ。

実は昨年末にiPhoneの動作がよろしくなくなった。
調べてみるとiCloudの容量が逼迫しているという。だから、
「追加の容量を買ってください」
というわけだ。
iPhoneが円滑に使えないとこれも仕事に差し支えが出るので50GBの追加を契約。
毎月数百円だが固定費が発生した。
しばらくしているとカミさんのiPhoneでも同様のことが起こり、結局ファミリーシェアということで200GBの容量を契約。
毎月の支払いが増えたのは言うまでもない。

このように仕事に必要。
生活に必要な分野にサブスク支払いというのが入ってきた。
これは明らかな公共料金。

時代は進歩しているのかも知れないが、進歩するということは支払いが増えることなのか。
大いに疑問を呈する必要がありそうだ。