全英連参加者のブログ

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漢検、変換ミス年間賞を発表

2005-09-24 06:30:16 | 全英連参加者 2005

 日本漢字能力検定協会(京都市)は15日、文字の変換ミスを対象に昨年7月から行った「漢検『変漢ミス』コンテスト」の年間変漢賞を発表した。月間賞22作品の中から、インターネットによる一般のオンライン投票の結果、「今年から貝が胃に棲み始めました(正しくは、今年から海外に住み始めました)」が選ばれた。

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 僕はコンピュータ(PC)とのつきあいはかなり古い方だと思う。
 就職して数年後、職場の事務室にSHARPの書院というワープロが導入された。悪筆だった僕にとっては信じられないほど便利な機械だった。
 今から20年ほど前、NEC-PC9801が職場に導入された。使用ソフトウエアに、VAL研究所の表計算ソフトのパピルスと、その後継ファラオがあった。日本語入力での固有名詞の豊富さ、変換の正確さに目を見張った覚えがある。相前後して一太郎も職場に導入され、ATOKの変換効率のよさに息をのんだ。まさに驚天動地の思いだった。
 それでも誤変換はあった。地名で花子が寧(花小金井)なんて変換をしたという話を聞いたことがある。

 打ってみる。「はなこがねい」(変換)花小金井。
 ATOK2005は賢い。

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 MS-DOSのバージョンが3になったとき、NEC逐次自動変換という日本語変換プログラムが付いた。「貴社の記者が汽車で帰社した」が一発で変換できるので驚いたが、同僚が、「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」と入力されたら、逐次変換のふりをして、登録語のように文章を表示しているだけじゃないのかと皮肉を言っていた。理系の人間の考えは違うなあと思った。

 その後どんどん変換効率が上がり、日本語をコンピュータで「書く」ことが本当に当たり前になってきた。辞書機能の向上を、このプログラム頭がいいねなんて言うようになった。
 逆に(同僚に)子供が生まれ、言葉を話すようになると、〇〇〇ちゃんの辞書機能、学習機能がONになっているとか、辞書はお父さんとお母さんの辞書をマージしたものだねなんて言ったこともあった。

 どんどん賢くなる変換プログラム。でも、誤変換とは縁が切れない。考えてみれば、人間だって漢字もまちがえるし、文章の切るところをまちがえることもある。誤変換がないと言うことは、世の中のすべての単語と用例を登録していない限り、あり得ない。それは、プログラムとハードウエアに制限があるので不可能である。部分的に変換をして、前後関係から正しい漢字を選ぶ。これが結局効率がよく、辞書も賢くなる。賢くなればなるほど、やっぱり誤変換とは縁が切れないのかも知れない。

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 初期の一太郎で、変換できず登録語にしたのは、「下線部」だった。今は問題なく変換するけど、「河川、架線、寡占」などが出てしまい、なかなか下線が出ず、「した・せん・ぶ」を一字ずつ漢字にしたことを思い出した。
 ATOKをはじめとする日本語変換プログラム、これからどのように進歩していくのか、、、楽しみだ。


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