山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

カムチャッカの旅(その11)

2008-08-13 | 海外の旅

ロープを伝って頂上に到着しました。
朝8時にロッジを出発して、着いたのが14時45分でした。
合計6時間45分の歩きでした。
日本の山のように標識など立っていません。
全員、ロシア人ガイドと握手して登頂を祝いました。
しかし、ここは標高2724m、本当のピークではないそうです。



左側を眺めると火口から噴煙をあげています。
硫黄の臭いが風に乗って漂っています。
まだ新しい活火山です。



左奥に黒い物がみえますが、あのあたりが一番高いところのようです。
一休みしたら、あのあたりまで行こうという事になりました。
ビスケットとチョコレートで腹ごしらえをしてから出発しました。
往復30分くらいのようです。




最高点(2741m)から歩いてきた方向を振り返ってみました。
大きな岩のあたりが最初にたどり着いたところです。
数人の人が見えますが、遅れて到着した別のパーティです。
丁度、30分くらい遅れていました。
コリャーク山が相変わらずきれいな姿を見せてくれています。




反対側を眺めてみました。
違う姿の山が見えます。
名前は分かりませんが、きれいな山です。
その左側に海がみえました。
雄大な景色です。



最高点から更に奥に進みます。
日本ではこんなところは「危険」だということで、歩かせてくれないでしょう。
登り口がかなり遠くになりました。
火口は相変わらず不気味に噴煙を上げ続けています。




ここから先は行き止まりです。
黒い溶岩の中から黄色い硫黄の結晶がみえます。
生きている山です。
このアバチャ山はコリャーク山(3456m)より高かったそうです。
それが1991年に噴火して頂上が吹っ飛び、現在のような姿に
なったそうです。
富士山の頂上も大きなドームになっています。
1時間ほどで1周できますが、この山とはまったく違う景観です。



再び、元の登り口に戻ってきました。
約1時間近く頂上の景観を楽しみました。
下山は分岐まで同じルートです。
富士山の「砂走り」のように足を大きく広げて下ります。
登りの時とはまったく違う歩き方を要求されました。




一気に下ってアバチャ山を振り返って見ました。
雪渓の左側が登山道です。
分岐(2150m)から頂上(2724m)まで上りが2時間35分、
下りは1時間45分でした。



分岐から右側にルートを取りました。
下までなだらかな登山道が続いています。
このあたりもザクザクした道でした。



軽快に降りていきます。
土煙が凄いので、間を置かないとたいへんです。
タオルで覆面をして歩きました。
正面にラクダ山がみえます。
その左奥がベールキャンプです。



下山ルートを振り返ってみました。
奥に小さく見えるのが分岐にあった岩です。
木が1本もない砂礫の山です。
そろそろビールが恋しくなりました。
時間は現地時間で午後6時くらいでしたが、太陽は頭の上でした。
午後10時ごろまで太陽がでていましたから、日本とはかなり
感覚が違っていました。


カムチャッカの旅(その10)

2008-08-12 | 海外の旅

やがてアバチャ山も姿を見せてくれました。
1991年に大噴火した山だそうです。
頂上付近ではまだ噴煙を上げています。
富士山よりも細かい砂礫の登山道です。
大きな雪渓が見えますが、あの左横をジグザグに登ります。



ガスが晴れて下界が見えるようになりました。
大きな赤い塊が見えますが、溶岩流が固まった跡だそうです。
このあたりで、標高2000mを越えました。



登ってきたルートを振り返ってみました。
大きな岩が見えますが、あのあたりに分岐があり下りは別ルートを
通ります。
クリャーク山もすっかりきれいな姿を見せてくれました。
天気の心配はまったくなくなりました。



最後の雪渓を渡ります。
アバチャ山が目の前に迫ってきます。
噴煙が太陽に光ってきれいでした。
このあたりから、約3時間の登りになります。



富士山もそうですが、8合目附近から頂上が見えてもなかなか
頂上にたどり着けません。
この山もそうでした。
2歩登って1歩下がります。
ズルズルと下がってなかなか前に進めません。
「水前寺清子」の歌を思い出しながら登りました。




コリャーク山との目線がだいぶ低くなりました。
現地ガイドはみんなの足を見ながら調整してくれます。
それでも我々より30分くらい前にベースキャンプを出発した
別のパーティを追い抜いたのですから立派なものでした。




前方に大きな山が見えました。
名前はわかりません。
この向こうは太平洋が広がっているハズです。
カムチャッカではベーリング海と呼んでいるようです。
雲は完全に下になりました。
飛行機に乗っている感じです。




遠くに見えていた雪渓もすぐ近くになりました。
頂上が見えていますが、まだ1時間以上かかります。
30分に1回くらいの休憩を取りながら登りました。
標高が2741m、緯度を考えれば富士山より高い山になります。




だいぶ頂上が近くなりました。
足元がしっかりしていないのでなかなか前に進みません。
もう花はまったくありませんでした。




頂上に近くなると1本のロープが現れました。
これを登れば頂上です。
雨の中は登りたくない山だと思いました。
ここまでベースキャンプを出てから6時間40分です。
標高差1900m、なかなかの山でした。




頂上直下で下界を振り返ってみました。
雲はいつの間にか消えています。
朝の天気からは想像もできないような素晴らしい晴天になりました。
この雪は「氷河」と呼んでいました。
1年中溶けることはないそうです。
まもなく頂上です。

カムチャッカの旅(その9)

2008-08-11 | 海外の旅
ヤナギラン

カムチャッカにきて2日目の朝です。
やはり山には雲がかかっていてアバチャ山は見えません。
ヤナギランが朝露に濡れていました。



不思議とヤナギランがトイレの周りに群生していました。
トイレの近くからみたロッジです。
天気はガスがかかっていてホワイトアウトの状態でした。

今日はアバチャ山登山の日です。
6:00朝食、7:00出発の予定です。


食堂で現地ガイドから説明がありました。
このような天気の時は頂上付近は荒れていることが多いそうです。
幸い、我々は予備日を持っています。
明日にしたらどうか?との提案でしたが、明日晴れるという保証はありません。
協議の結果、2000mくらい登って様子を見ることにしました。
1時間遅くして8:00にロッジを出発しました。
途中まではラクダ山と同じルートを歩きます。



エゾタカネヤナギもかなり上まで群生していました。
平地では10m以上の大きな木になります。
ここれはこれ以上大きくなれないようです。
小さくても立派に穂をつけていました。


イワギキョウ

ところどころにイワギキョウが顔を出していました。
上を向いて咲く花ですが、ガスの滴が嫌いなのか少し横を向いていました。
幾ら探してもチシマギキョウはありませんでした。



雪渓を渡ると砂礫帯を登ります。
このあたりはまだ歩きやすい道でした。
後ろから2番目はロシア人の日本語ガイドです。
9月になったら北海道に留学するといっていました。
国費だそうですから、それなりのインテリのようです。
アバチャ山に登るのは初めてだそうです。
片言の日本語ができるだけで立派なアルバイトになるようです。



1200mのところで小休止しました。
天気は何となくよくなりそうです。
朝から雨なら歩きたくありませんが、ガスなら晴れる確立が大です。
少しずつ明るくなってきました。



チョウノスケソウ

チョウノスケソウの群生がありました。
残念ながら花は終わってしまい、穂になっていました。
日本にあるチングルマによく似ています。
先日の北アルプスではチングルマの花も穂もたくさんありました。



コリャーク山

歩いている左側にガスが晴れて突然大きな山が現れました。
コリャーク山です。
標高3456mだそうですが、姿がきれいな山だそうです。


ブロッケン現象

今度は右側にブロッケンが現れました。
ブロッケン現象とは太陽が自分の影をガスをスクリーンにして
映し出す現象のことです。
日本の山でも条件が合わないとなかなかみることができません。



コリャーク山もだいぶ姿を現しました。
何となく利尻富士に似ていると思いました。
天気はよさそうです。
登ってきてよかったと思いました。




ブロッケンは濃くなったり薄くなったりします。
自分の足が随分長く映っています。
頭を中心にして丸い輪ができます。
歩いている人全部に同じような現象が見えるハズですが、
気がつかない人も多かったようです。




左手を上げてポーズをとってみました。
そのままの姿が映ります。
一番最後を歩いていたロシア人ガイドに教えてあげたのですが、
あまり興味がなさそうでした。
ガスが晴れてしまうと見えなくなります。
僅か2~3分のショーでした。



コリャーク山もほぼ全貌を現しました。
この山には登山ルートがないそうですが、テントと食料を持って
行けば登れないことはなさそうです。
ロッジを出てから約1時間半くらいのところです。
気温は12℃くらいでしたが、太陽がでると暑いくらいでした。
この分なら今日の天気は問題ないようです。


カムチャッカの旅(その8)

2008-08-10 | 海外の旅
北アルプスの薬師岳を縦走してきました。素晴らしい山でした。
カムチャッカシリーズ、再開します。


ラクダ山の頂上で展望を楽しんで、下りにかかりました。
裏側がザラザラした登山道でした。
気温は15℃くらいで、肌に気持ちよい風があたります。
日本の暑さをすっかり忘れてしまいました。



ミヤマタンポポ

登山道の脇に咲いていました。
平地でみるタンポポより葉っぱや背丈が小さかったです。
環境が厳しいので、あまり大きくなれないようでした。
花は全体に大きかったように思います。




ラクダ山の裏側です。
表側にはたくさんのイワブクロが群生していたのですが、
こちら側にはまったくありませんでした。
北からの風が強過ぎるからのようです。



リシリヒナゲシ

だいぶ下に降りてきたら、リシリヒナゲシが咲いていました。
砂礫にしっかり根をおろしているようです。
きれいな色でした。





ラクダ山から見えたロッジ跡です。
昔はここがベースキャンプだったようですが、現在は使われていません。
建物もそのまま放置されていました。
広い場所があるので、別に気にしないようです。
アバチャ山は相変わらず雲の中でした。





再び雪渓を渡りました。
ヒンヤリとした冷気が吹いてきます。
日本の「白馬大雪渓」を思い出しました。
今頃はたくさんの登山者で賑わっていることでしょう。


ムカゴトラノオ

ムカゴトラノオが1本だけありました。
花の後に「ムカゴ」ができます。
触ってみましたが、花の割には小さなムカゴでした。




約3時間のウオーキング?を終えてベースキャンプに戻ってきました。
ジリスが出迎えてくれました。
丸々と太っているので、ここにいれば餌には困らないようです。
ロッジの周りにたくさん穴が掘ってありました。
地面に穴を掘ってその中で住んでいるようでした。





食事まで少し時間があったので、ロッジの周りを散策しました。
今度は小さなジリスに会いました。
立ち上がって「コメススキ」を食べています。
ここでは野生動物と植物、人間がうまく共存しているようでした。



チシママンテマ

この花もたくさんありました。
花の後ろが少し赤くなっているのが特長です。
マンテマの種類も幾つかありました。
高山植物が無造作に咲いていて自然の豊かさを感じました。

カムチャッカの旅(その7)

2008-08-05 | 海外の旅

ラクダ山を大きく回りこんでいます。
ピークの下に横一線に白い部分がみえます。
アバチャ山が噴火した時、この山もできたそうですから、
隆起した跡かも知れません。
ゴツゴツした山で、日本の穂高連峰によく似ていました。
誰かが「恐竜の背中のようだ」といっていましたが、尾根筋は
そのようにも見えますね。


リシリヒナゲシ

足元に黄色い花が咲いていました。
「リシリヒナゲシ」です。
ここにきて初めての対面でした。
直径が5cmくらいでしょうか?
かわいい花でした。



アバチャ山の稜線です。
山全体は雲に隠れて見えません。
今日登ったパーティもいましたが、やはり展望はダメだったと
話していました。
明日は晴れて欲しいものです。


チシマクモマグサ

足元にチシマクモマグサが現れました。
このように小さな株になって咲いています。
日本の北アルプスなどの岩場でも見ることができますが、
このようにたくさん群生しているのは初めてでした。
どれもよい色をしていました。





ラクダ山を登るに連れてアバチャ山の雪渓も姿を変えます。
登山道が見えますが、どうやら下りに使うルートのようです。
雄大な景色を眺めながら、ラクダ山のピークを目指しました。


エゾツツジ

岩稜帯をかなり登ると赤い花が現れました。
エゾツツジという低木です。
厳しい環境なので大きくなれません。
せいぜい20cmくらいだったと思います。
赤い花は遠くからでもよく目立ちました。




木の割には大きな花です。
事前の調査ではカムチャッカの特有種で夏を彩る花だと書いてありました。
オシベが10本、メシベが1本とありました。
日本でも高山に咲くキバナシャクナゲという低木がありますが、
風情がどこか似ていると思いました。


トウヤクリンドウ

これも初めて会いました。
日本の夏山でもよく出会いますが、ほとんどが蕾のままで
花が開いていません。
ここではしっかり開いていました。
同じような花でも生活環境によって咲き方が違うようです。
きれいなクリーム色をしていました。




ラクダ山の頂上付近から下を覗いてみました。
歩いてきたルートがよく見えます。
すぐ近くに見えるロッジは現在使われていません。
数年前まではここがベースキャンプだったようです。
現在のベースキャンプはずっと奥ですが、ガスっていてよく分かりません。
頂上まではもうすぐのようです。





反対側に富士山によく似た山が見えました。
噴火の時できたようです。
勝手に「カムチャッカ富士」と命名しました。

2日に富士山の五合目附近を歩いてきましたが、たくさんの人が
いました。
お盆頃までが最盛期で山小屋も詰め放題のようです。




やっとラクダ山のピークに到着しました。
ロッジを出てから約2時間でした。
ゴツゴツした岩肌は奥穂高岳から眺めたジャンダルムを思わせます。
曇っていましたが、素晴らしい眺めでした。





しばらく休憩してから下りにかかりました。
右手に雪渓が見えます。
何となく「佐渡」の姿にみえました。
カムチャッカまできて故郷を眺めるとは思いませんでした。
下りはかなりガレたところを下ります。
約1時間でベースキャンプです。

今晩から北アルプスに行くので、しばらくお休みします。
9日に帰る予定なので、カムチャッカシリーズは10日から再開します。
天気が心配ですが、無理しないで行ってきます。






カムチャッカの旅(その6)

2008-08-04 | 海外の旅

チョウノスケソウの穂です。
チングルマの穂によく似ています。
葉っぱがないと間違えそうです。
花は見当たりませんでした。




ペイントブラシの群落です。
ペイントブラシはカムチャッカ独特の花で日本にはありません。
遠くからみるとトウヤクリンドウそっくりです。
たくさん咲いていました。



ヤナギランとアバチャ山です。
相変わらず頂上付近には雲がかかっています。
先頭を行くメンバーが眺めています。
雄大な景色でした。


エゾルリムラサキ

小さいブルーの花がありました。
エゾルリムラサキです。
ヤマルリソウに似ていますが、こちらは山の中の日陰を好みます。
ここでは砂礫に咲いていました。
こんな小さい花に出会うと嬉しくなります。


コメススキ

日本ではコメススキと呼んでいます。
小さな実がたくさんついています。
北アルプスではライチョウが好んで食べます。
ここではジリスが美味しそうに食べていました。


エゾオヤマノエンドウ

オヤマノエンドウと呼んでいましたが、花がたくさんついているのと
葉っぱに細かいヒゲがあり、シロっぽくみえるので、レブンソウと呼んだ
ほうが合っているかも知れません。
この仲間は区別がなかなか難しいようです。
花後の種はオヤマノエンドウのものでした。
ここでは中間をとってエゾオヤマノエンドウとしておきます。
手前に見える袋状の花はチシママンテマです。




アバチャ山の麓にはたくさんの雪渓が残っていました。
これは何となく「北海道」の姿にみえました。
アバチャ山はどんな姿をしているのでしょう。
なかなか顔を見せてくれません。
きっとロシア美人なんでしょうね。



ここにも大きな雪渓がありました。
1週間ぐらい前まではスキーで滑っていたそうです。
スキーといってもリフトがある訳でもなく、自分で担いで登って
滑り降りてくるようです。
日本でも昔はすべてそのようにして滑っていました。



ラクダ山がだいぶ近くなりました。
大きく右に回りこんで頂上を目指します。
標高が2000mくらいの山です。
イワブクロが無造作に群生しています。
この時期、一番たくさん目に付いた花でした。
時間は現地時間で午後4時頃、日本時間では丁度お昼です。
お腹が空いてきたので、持っていたクッキーとリンゴをかじりました。
頂上までは後1時間くらいです。









カムチャッカの旅(その5)

2008-08-03 | 海外の旅

カムチャッカは現在サマータイムを採用しています。
時差は日本時間からプラス4時間です。
現地時間で午後10時過ぎまで太陽がでています。
到着したのが午後2時頃でした。
ベースキャンプの奥におもしろい形の山があります。
「ラクダ山」と呼んでいました。
ラクダのコブに似ているからのようです。
午後3時に出発してあの山を登ることにしました。


ミヤマアズマギク

出発までの間、小屋の周りを散策しました。
先ず目に付いたのがこの花です。
アズマギクでもよさそうですが、標高が高いのでミヤマをつけました。
高山植物ですが、雑草の如く咲いていました。




チョウノスケソウは残念ながら終って穂になっていました。
チングルマと同じような白い花が咲きます。
穂も似ていますね。
葉っぱが独特の形をしています。
これもたくさんありました。


ミヤマアキノキリンソウ

ミヤマアキノキリンソウです。
日本にあるものより花が大きい感じでした。
日本でもこれからたくさん見ることができます。
花の終わり頃には白く変化します。



イワブクロ

岩場を好む花です。
花がフクロ状になっています。
ここの土地は火山岩が細かく砕かれた土でできています。
このような環境でしか棲息できないようです。
これもたくさんありました。



シコタンハコベ

これも足元にビッシリ咲いていました。
花弁が10枚にみえますが、実際は5枚です。
それぞれが深く切れ込んでいます。
厳しい環境の中で一生懸命生きていました。



明日登る予定のアバチャ山は相変わらず雲の中でした。
活火山で煙を吐いているそうですが、まったくわかりません。
ここから歩いて頂上まで6時間くらいかかるそうです。
往復10時間以上の登山です。





午後3時に集合し、現地登山ガイド2名と共にラクダ山目指して
出発しました。
往復3時間くらいのコースのようです。
途中にイワブクロが群生していました。
例の如く、列の後ろを歩きます。
現地ガイドには「写真を撮るので多少遅れても気にしないで欲しい」
と伝えました。
ロシア語はダメですが、身振りで充分通じました。





最初は乾いた道でしたが、途中で川を渡ると雪渓が現れました。
トラバースするだけなので、歩くのには特に問題ありません。
ヒンヤリとした空気が漂っていました。
メンバーにはジャンバーを着ている人もいましたが、シャツ一枚で
丁度よい温度でした。
多分15℃くらいだったように思います。
ロシア人の女性ガイドは長靴スタイルでした。
雪の上はこれが一番よいようです。




かなり大きな雪渓です。
日本でも北アルプスの白馬大雪渓が有名です。
昨年の夏にこの雪渓を登り、白馬三山を縦走しました。
その時の雪の感触を思い出しました。



チシマクモマグサ

雪渓を渡り終えるとまた花が現れました。
クモマグサですが、ここではチシマがついています。
やはり高山帯の岩場に咲く花です。
岩陰に咲いているとかわいいのですが、ここではマット状になって
たくさん咲いていました。
雲の間から顔を出しているようにみえるので、この名前があります。




ナガエハハコヨモギ

ハハコグサの仲間です。
葉っぱがヨモギの葉に似ています。
日本の山でもよく見かけますが、ここの花のほうがハッキリしていました。
ナガエは花柄が長いからのようです。
これもあちこちでみかけました。


イワツメクサ

イワツメクサです。
日本の高山でも良く見かけます。
花は同じようですが、葉っぱの形が少し大きいように思いました。
似たような花でも良く見るとどこか違ったところがあります。
日本にある花はカムチャッカが故郷なんでしょうか?
ラクダ山はまだまだ先です。

カムチャッカの旅(その4)

2008-08-02 | 海外の旅

12時15分に青空市場を出発しました。(時間は現地時間です。)
しばらくは舗装道路でしたが、30分くらいすると車の揺れが激しくなりました。
悪路に入ったようです。
1時間くらい走ったところで停車しました。
「トイレ休憩」のようです。
女性は右、男性は左と別れて「青空トイレ」を利用しました。
車はいつの間にか川の中を走っていました。

立っている女性は日本語ガイドです。
大学で日本語を勉強しているといっていました。
ビックリするくらいきれいな顔立ちをしています。
ロシア人は若い時と大人になってからでは大きな差があるようです。



この川は雨が降ると水が流れるそうです。
多少の水でもこの車は走れる構造になっているようです。
道路でないので、ガスがかかったりすると方向が分からなく
なるようです。
ベテランドライバーだったので安心して乗っていました。



いつの間にか蚊が侵入していました。
すぐ横の窓に止まったので、手で叩いたら一発でダウンしてしまいました。
日本にいる蚊の3倍くらいありました。
朝、ロッジの周りを散策している時に10ヶ所以上刺されました。
蚊はどこに行っても嫌われ者ですね。



約2時間車に揺られてベースキャンプに到着しました。
ガスがかかっていて周りは何も見えません。
これがレストラン(食堂)です。
長いテーブルが並んでいて、そこで出されているものを食べます。
時間は午後2時近くでした。
とりあえず、小屋に入って荷物を置いてから、ここで昼食です。



宿泊小屋です。
コンテナを改造したようなもので中に二段ベッドが並んでいます。
1棟に10人入れる構造になっています。
今回は男性7名、女性5名でした。
それぞれ割り当てられた小屋に入りました。
番号を覚えていないと他所に入ってしまいます。




ここが洗面所です。
それぞれのタンクに水が入っています。
あまりきれいな水ではありません。
手洗いぐらいはできそうです。

山ではマグカップ1杯の水があれば歯磨きと洗顔ができます。
食堂でミネラルウオーターは自由に飲めました。
帰りにコップ1杯の水を持って出てそれですべて済ませました。




いきなり肉料理でした。
ご飯はボロボロしていてスプーンでないと食べられません。
おまけに「芯(しん)」がありました。
ここは標高900mくらいです。
日本からみれば2000mくらいの標高になります。
うまく炊けないのかも知れません。
これにスープがつきます。
パンは適当に置いてあって自由に食べれますが、こちらも
ボロボロで美味しくありません。
容器は薄いプラスチックですべて使い捨てのようでした。



小屋の周りを走り回っている動物がいました。
ガイドが「ジリス」だと教えてくれました。
動きは素早いですが、時々近くまで来て愛嬌を振りまいています。
小屋の周りにたくさんの穴がありました。
どうやらそこが住処のようでした。



小屋の内部です。
2段ベッドが10個あります。
私は一番奥の下を利用しました。
上は空いています。
寝袋は持参しましたが、結構きれいだったので敷いてあるものを
利用しました。
持参した寝袋は枕になりました。




トイレです。
小屋から100mくらい離れた場所にありました。
これは男性用で女性用はこれから3mくらい離れたところにあります。
昔の「落とし式」で板の間に穴が切ってあるだけのものです。
物を落としたら回収は不可能でしょう。
夜は懐中電灯が必要でした。
扉のロックがかかっているところは空いている証拠になります。
日本の山小屋のほうが進んでいるように感じました。




晴れていれば右奥にアバチャ山が見えるハズです。
この日は雲が取れませんでした。
明日が登頂日になります。
朝までに何とか雲が取れて欲しいと思いました。


インデアン・ペイント・ブラシ

まだ寝るには早かったので小屋の周りを散策しました。
晴れていれば午後10時頃まで太陽が出ています。
足元に変わった花が咲いていました。
「インデアン・ペイント・ブラシ」というそうです。
ロシア語では別の呼び方があるようです。
単に「ペイント・ブラシ」と呼んでいました。
小屋の周りはお花畑でした。
日本ではロープが張り巡らされていますが、このにはそんなものは
ありませんでした。


エゾタカネヤナギ

これもたくさん群生していました。
ここに来る前に登った「草津白根山」にもたくさんありました。
タカネヤナギだけでもよさそうですが、カムチャッカなので
頭に「エゾ」がつくようです。



カムチャッカの旅(その3)

2008-08-01 | 海外の旅

スーパーの空き地に咲いていました。
最初、黄色いシオガマの仲間かと思ったのですが、違いました。
名前は分かりません。
この後、車で移動する牧草地などにたくさん咲いていました。
雑草のようです。

この花は「ホソバウンラン」というそうです。
「どんぐり」さんに教えていただきました。日本でも見られるそうです。


クサフジ

クサフジは日本でも雑草化しています。
これもスーパーの近くの空き地に群生していました。
何種類かあるようです。




アザミの仲間かと思いましたが、葉っぱや茎にトゲがありません。
蕾には細かい糸が巻きついていました。
スーパーでビールとチョコレートを買って今度は青空市場に
向かいます。


教 会

スーパーのすぐ近くに教会がありました。
礼装した人が数名いました。
これから結婚式でも行われるのでしょうか?
質素な造りの教会でした。



青空市場

スーパーマーケットから15分ほどで青空市場に到着です。
特に買うものはありませんが、その土地の台所事情を知るには市場を見るのが
一番のようです。
時間は現地時間で11時45分、開いたばかりのようでした。



先ず最初に目に付いたのはジャガイモでした。
現地ガイドの話ではロシアではジャガイモをたくさん食べるそうです。
栄養価も豊富でいろんな料理に使われるようです。
メークインという種類が多かったようです。



さすが市場です。
野菜や果物も豊富でした。
果物などは中国などからの輸入品のようです。
寒い土地なので、野菜類もあまり収穫できないのかも知れません。




トマトなど完熟していて美味しそうです。
小さいものはすべて計り売りのようでした。
同じような店がたくさん並んでいました。


美味しそうなメロンです。
1個80ルーブルですから、¥440ぐらいです。
日本と比べてそれほど安いとは思えませんでした。
これらは輸入品だからでしょうね。



一番奥に魚の燻製を売っているコーナーがありました。
試食させて貰いましたが、身がソフトで食べやすかったです。
日本へのお土産にはよさそうです。
帰りにも寄るというので、品定めだけしておきました。
日本人も歩いていましたが、写っているメンバーは我々とは関係のない
グループです。




価格は1キロあたりの価格です。
魚の種類で値段も違っていました。
他にカレイやその卵だけの燻製もありました。
奥にイクラがありますが、これは1パック500グラムです。
魚の燻製品は制限がないそうですが、イクラは1キロまでと日本に持ち込める
制限があるそうです。
価格は日本より少し安いくらいのようでした。
いよいよベースキャンプに向かいます。