山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

薬用植物園(その2)

2008-05-31 | 日常の出来事

ワサビダイコンの花です。
花弁が4枚ですから、アブラナの仲間ですね。
粉ワサビや練りワサビの原料になるそうです。
主に北海道などで栽培されているようです。
本物のワサビよりかなり安いそうです。
「オカワサビ」とも呼んでいます。



ムギセンノウ、別名:ムギナデシコと呼んでいます。
すっかり野生化して土手などに咲いています。
たくさん咲いているときれいです。
花は確かにナデシコに似ていますね。





ホルトソウといいます。
全草有毒です。
昔はこの種からアブラを取ったそうです。
トウダイグサによく似ています。
これも雑草化しているようです。






ヤナギバチョウジソウという花です。
北アメリカが原産地だそうです。
全草にアルカロイドを含んでいて毒草とされていますが、これを乾燥させて
飲むと風邪などの時の解熱に効くそうです。
花がチョウジに似ていて葉っぱが柳の葉のように細いのが特長です。
キョウチクトウの仲間のようです。




これも雑草化して草むらや道路の脇でよく見かけます。
アカバナユウゲショウといいます。
白い花もありますが、これも同じ名前で呼んでいます。
明治時代にアメリカから観賞用として持ち込まれたようですが、
まさか雑草になるとは思っていなかったでしょうね。
「夕化粧」と書きますから、夕方お化粧してお勤めに出るのでしょうか?
ヒルザキツキミソウなどと同じ仲間です。




ギョウジャニンニクの花です。
ギョウジャニンニクは春先に山で出会います。
山菜として重宝され、そのまま味噌をつけて食べても美味しいです。
天プラにしたりおひたしにして食べたりもします。
芽が出た頃、バイケイソウと間違えて食べ、事故を起こすことがあります。
茎の太さが違いますから、見ればすぐに分かります。
食べるとニンニクの香りがします。
ネギの仲間ですから、花はネギにそっくりです。





薬用植物園(その1)

2008-05-30 | 日常の出来事

近くに薬用植物園があります。
花を見に行ってきました。
これは「ミッキーマウスノキ」の花です。
種が少しできています。




すぐ近くに大きくなった種がありました。
もう少しすると真っ黒になります。
その姿から「ミッキーマウスノキ」という名前がついたようです。
南アフリカ原産だそうで温室の中にありました。




かなり高いところにぶら下がっていました。
「ヒスイカズラ」といいます。
花びらが青緑でまさに宝石の「ヒスイ」のようです。
マメ科のツル性植物です。
フィリピンの熱帯雨林に自生しているそうですが、数が少なくなっている
ようで、絶滅危惧種に指定されています。




「ヒロハマンテマ」別名:レッド・キャンピオンといいます。
マンテマの仲間にもたくさんあります。
花の後ろが袋状になっていてよく目立ちます。
山で出会う「ミヤママンテマ」もこれからの花です。





カノコソウが咲いていました。
別名:ハルオミナエシといいます。
花の咲き始めの姿が「鹿の子絞り」に似ているので
この名前があります。
似た花でツルカノコソウというのがありますが、
これは1ヶ月くらい早く咲きます。





ブルー・ポピーと呼んでいますが、「ヒマラヤの青いケシ」として
親しまれています。
ヒマラヤまで行かなくても見られます。
野生種でないので花が小さい感じでした。
温度が15℃くらいでないと育たないそうで空調された温室に
入っていました。
ガラス越しの対面です。
こんなのを「箱入り娘」というのでしょうか。
中国の黄龍(こうりゅう)でイエローポピー(黄色いケシ)を
みました。
大きな花でした。




白い「シャクヤク」です。
シャクヤクにもいろんな色があります。
シロは清楚な感じがします。
白雪姫はこんな姿だったのでしょうか。
会ってみたかったです。




カルミアという花で北米原産です。
公園などでもよくみかけます。
別名:アメリカシャクナゲ、ハナガサシャクナゲとも
呼ばれています。
花もおもしろいですが、蕾も変わった姿をしています。
これはまだ蕾が多く、咲き始めたばかりのようでした。
まだまだたくさんの花がありました。



1日5県歩き(その3)

2008-05-29 | 日常の出来事

今までは「茨城県」を歩いていました。
見えてきたのが三国橋です。
この橋を渡ると埼玉県に入ります。
下を流れているのが渡良瀬川です。




三国橋の横には立派な歩道がありました。
これなら安心して歩けます。
休日だったので車も少ないようでした。





埼玉県側には立派な看板がありました。
ここは埼玉県北川辺町です。
もう少し歩くと藤岡町「栃木県」に入ります。
このあたりは茨城県、埼玉県、栃木県が入り組んでいる
ところです。




やがて大きな水門が見えてきました。
左奥に渡良瀬貯水池がみえます。
ここから貯水池に沿って歩きます。
ゴールはもうすぐです。




埼玉県と栃木県の県境です。
川や山の尾根を県境にしているところが多いようです。
わざわざこんな看板を立てているのも珍しいと思いました。




渡良瀬貯水池はハート型をしています。
この貯水池を造るために幾つかの村が沈んだと聞いています。
この水は東京都の飲み水にも利用されているようです。
池というよりは人造湖という感じでした。





池の真ん中に道があります。
歩いて行けるようでしたが、この日はタイムアップで
門が閉まっていました。
いつか入ってみたいと思います。





しばらく歩くと「群馬県」の看板がありました。
「道の駅」があり、地元で採れた農産物を売っていました。
この近くに東武日光線の「柳生駅」があります。
この駅まで歩いて解散しました。

この日は約20キロ、休憩を入れて約6時間の歩きでした。
雨の中のウオーキングでしたが、汗もかかずそれなりの収穫もありました。
普段何とも思っていないところでもこのように改めて歩くのも
おもしろいものです。
神奈川県から参加された方は東京を通ってきたわけですから、
1日で「1都6県」歩いたことになります。
お疲れ様でした。

1日5県歩き(その2)

2008-05-28 | 日常の出来事

途中に大きな看板が建っていました。
「と」が薄くなっていて遠くからみると「ねがわ」と読めました。
ローマ字を読めば間違いなく「とねがわ」です。
サイクリングロードは土手に沿って延びています。
途中何度か休憩しながら歩きました。




トネアザミ





             

草むらの中にアザミが咲いていました。
花の特長からトネアザミだと思います。
トネアザミは総ホウ(花の下の部分)のトゲが鋭く尖っています。
また、一つの茎に複数の花をつけるのが特長です。
しかし、この花が咲くのは夏の終わりから秋にかけてです。
何故、今頃咲いているのかわかりません。
温暖化のせいでしょうか。
春先に咲くアザミはノアザミです。
そのあと、ノハラアザミが咲き、このアザミはその次になります。
不思議な気持でした。




サイクリングロードということですが、自転車が走っていません。
歩いている人もいません
雨だったからでしょうか。
向こうに見える鉄橋は東北新幹線の鉄橋です。
時々、新幹線が通過するのが見えました。
あの鉄橋を越えると利根川と別れて渡良瀬川に入ります。



オニノヤガラ





              
土手の草むらから変わった形の花が顔を出していました。
最初は花だとは思いませんでした。
「オニノヤガラ」というのを思い出し、調べたらその通りでした。
葉緑素を持たない腐生の植物です。
これでも立派なランの仲間です。
名前はまっすぐ伸びる茎が鬼が使う矢のようだということです。
別名:ヌスビトノアシというそうです。
ナラタケ菌と共生する珍しい植物だそうですが、ここにはたくさんありました。
今回の収穫です。






水田がきれいにみえました。
遠くにみえる高い建物東北本線の古河駅前のビルのようです。
こんな風景を眺めると天気は雨でも気持はスッキリします。
田んぼからカエルの声が聞こえるようでした。






利根川別れて渡良瀬川に入ります。
渡良瀬川の起点の標識が立っていました。
いよいよ群馬県に向かって歩きます。
この奥に渡良瀬貯水池があります。
そこまで歩きます。

1日5県歩き(その1)

2008-05-27 | 日常の出来事
1日で5県歩きました。


1日で5県歩ける場所があります。
山の会のプランで実施しました。
東武日光線の幸手(さって)駅が集合場所です。
ここからタクシーで関宿博物館まで行きました。
ここは「千葉県」です。
博物館の中には利根川の歴史が展示してありました。
昔、お城があったようで、それが復元され博物館になっています。




博物館をでてからしばらく歩くと大きな橋があります。
境大橋です。
橋の下をくぐりました。
左が車が通る道路で、右が歩道になっています。




橋の上にでました。
海からの距離が書いてあります。
この日は生憎の雨でした。
平地歩きなので、多少の雨は平気です。
この橋を渡ると、「茨城県」に入ります。




橋の上から利根川を眺めました。
雨で遠くは霞んでいます。
利根川は群馬県のみなかみ町を源流として関東平野を北西から南東に流れています。
昔は「坂東太郎」と呼ばれる暴れ川だったそうです。
群馬、栃木、埼玉、千葉、茨城と流れて銚子から太平洋にでています。
総延長320キロあまりだそうです。




境大橋を渡ると茨城県です。
ここから千葉側に渡る「渡し舟」があります。
遠くに見えるお城は先ほど寄った「博物館」です。
この日は誰もいませんでした。





道路脇に看板がありました。
¥200で運んでくれるようです。
我々はこの川に沿ってできたサイクリングロードを
歩きます。
雨はそれほど強くなく歩くには丁度よいくらいでした。








南国の花(その3)

2008-05-26 | 日常の出来事

海岸に多い花です。
昔はこの枝を節分の時家の入口に飾って魔除けにしました。
それで「扉(とびら)」が転化して「トベラ」になりました。
秋に赤い実がなります。
小さい花ですが、きれいな花です。




チョウがたくさん舞っていました。
アサギマダラの仲間で「ヒメアサギマダラ」のようです。
沖縄や石垣島、西表島などに多いチョウです。
行儀よく並んで蜜を吸っていました。




オオムラサキの幼虫が網に泊っていました。
角があるのが特長です。
オオムラサキは日本の国蝶です。
オスはきれいな青紫をしています。
アゲハチョウより少し大きな蝶です。




オオマツヨイグサです。
「宵待ち草」といわれる場合がありますが、「待宵草(まつよいぐさ)」が
正しい呼び方です。
待つ宵草より大きいので、「オオ」がつきました。
花が萎むと赤くなります。




こちらはメマツヨイグサといいます。
オオマツヨイグサよりかなり小さい花です。
花びらはきれいなハートの形をした4弁花です。
花びらとの間に隙間がありません。
隙間があれば、アレチマツヨイグサです。





シャリンバイといいます。
5弁の花びらが丸くて車輪のようにみえます。
花は梅の花に似ています。
葉っぱが丸いのはマルバシャリンバイといって道路の
植え込みなどに使われています。

今回は3回に分けて南国の温室で見かけた花を紹介しました。
青空の下で見たかった花も多かったのですが、この日は雨のため
その願いは叶いませんでした。




南国の花(その2)

2008-05-25 | 日常の出来事
本日(25日)でブログ開設2周年になります。
ブログを開設して今日(25日)で満2年目になります。
これからも山の情報や花を中心に続けて行きたいと思っています。



おなじみ、ブーゲンビリアです。
ブーゲンビレアともいいます。
南国の代表的な花です。
赤く見えるのはホウと呼ばれる部分で花びらではありません。
花びらはなく、中に小さなオシベとメシベがあります。
種はできないそうです。




ここにはたくさんのベゴニアがありました。
このように寄せ植えになっているときれいです。
ベゴニアの花も小さいものから大きなものまでいろいろ
あるようです。




これはバナナです。
バナナは最初トウモロコシのような薄皮に包まれています。
時間と共にその薄皮が剥がれてバナナ本体が現れてきます。
この青い状態で日本に運ばれ、「ムロ」でしばらく成熟されて
店頭にでてきます。
おもしろい姿でした。



外の風景です。
ヤシが南国風景を奏でています。
手前に見える白い花は「キミガヨラン」です。
もう少し晴れていれば南国情緒が楽しめたことだと
思います。





キンシャチと書いてありました。
さぼてんでのも大きい種類のようです。
頭の上の綿毛が柔らかそうでした。
集めれば野球のボールができそうです。
昔、ゼンマイの綿毛を集めてボールを作ったことを
思い出しました。




ベニヒモノキという名前がありました。
確かに赤いヒモがぶら下がっているようでした。
ヒモの一つ一つが小さな花の集合体です。
やはり南国を代表する花のようです。
沖縄の宮古島や与那国島などで自生している姿をみたことが
あります。
遠くからでも目立つ花でした。

南国の花(その1)

2008-05-24 | 日常の出来事
ハイビスカス

南国に行ってきました。
ハイビスカスが出迎えてくれました。
この花をみると夏を感じます。
赤い花は「情熱」だそうです。



白が基調のようですが、花弁の縁がほんのりと黄色くなっています。
おもしろい形だと思いました。
大きな花です。
メシベが飛び出しています。




これは八重咲きのハイビスカスです。
最近は園芸種でもいろんな花があるようです。
八重はなかなか艶やかですね。
数年前に行ったハワイを思い出しました。




白い花ですが、真ん中にほんのりと赤い色があります。
ハイビスカスは別名:仏桑華(ブッソウカ)というそうです。
葉っぱが桑(クワ)の葉っぱに似ているからです。
フヨウの仲間です。




こちらはピンク系です。
淡いピンクは好きな色です。
ほんのり日本酒に酔った美人です。
「おひとつ如何?」などとお酌されたら、
どうしましょう。
メシベが上を向いてまだ咲いたばかりのようです。




もうだいぶ出来上がってきました。
飲み過ぎて黄色くなったようです。
お酒の弱い人は顔色が青くなるそうです。
それを超えると黄色くなるのでしょうか?

たくさんのハイビスカスに会いました。
沖縄や八重山諸島には大きな木になって自生しています。
この花にはバックに青空が欲しいですね。

これから泊りで山に行ってきます。
午後から明日にかけて雨だそうですが、どんな出会いが
あるでしょう。
明日の夜、帰ってきます。






ドンデン山(最終回)

2008-05-23 | 佐渡
ドンデン山もいよいよ最終回です

尻立山に登る途中に白い花が咲いていました。
「タムシバ」です。
コブシによく似ていますが、花の下に葉っぱがありません。
咲く時期もコブシより早く咲きます。
佐渡は春が始まったばかりです。
「タムシバ」とは枝や葉っぱを噛むと甘いので、「カムシバ」が転化して
この名前になったそうです。




足元に「コイワカガミ」が咲いていました。
オオイワカガミより標高が高いところに咲きます。
葉っぱの色が赤くなっていました。
花の数はオオイワカガミより少ないとされています。
これには6個ついていました。




尻立山の頂上です。
ドンデン池から強風にあおられながら30分近くかかって
全員無事に到着しました。
標高940mでドンデン高原ではもっとも高い山です。
展望は抜群でした。
遠くに見えるのが金北山(1172m)で、佐渡で一番高い山です。
しばらく展望を楽しんでからドンデン山荘に向かいました。






途中で三角点を通過します。
ここは霧立山(934m)と呼ばれている山の頂上です。
前回は天気が悪くてドンデン山荘に駆け込み、時間があったので
ザックをおいてここまでピストンしました。
思い出の場所です。





ドンデン山荘がみえました。
ここに昼食を頼んであります。
時間は少し遅くなりましたが、予約しておいたので席は確保して
ありました。
眼下に両津湾と加茂湖がみえます。
遠くの山脈が「小佐渡山脈」です。
今回登った山が「大佐度山脈」の1部です。
真ん中の平野が国仲平野と呼ばれ、米どころです。
佐渡の「こしひかり」も美味しいですよ。
丁度、田植えの真っ最中でした。



ドンデン山荘でゆっくり食事をして、外に出ました。
下にバスが待っています。
このバスは期間限定で4月19日から6月1日まで毎日運行しています。
事前予約制なので、出発前に予約を入れておきました。
ここから両津港まで運んでくれます。
私と数名は途中のアオネバ登山口に車をおいていたので、そこで
途中下車しました。
両津港からそのまま帰った人もいたようですが、数名はもう1泊して
佐渡観光をされたようです。

今回は素晴らしい天候に恵まれた山行でした。
たくさんの花にも会えました。
参加した仲間にも喜んで頂けたようでした。



(参 考)

これは佐渡観光協会がだしている「トレッキングマップ」の1部です。
今回は「3」のアオネバ登山口から登ってアオネバ十字路にでて、そこから
左の「マトネ」まで往復しました。
この間にカタクリやキクイチゲが群生していました。
再びアオネバ十字路からドンデン池に歩き、尻立山に登って
「9」のドンデン山荘に降りてきました。
歩程時間は4時間30分でした。

ドンデン山という山はなく、尻立山や霧立山、論天山などのドンデン高原
一帯を総称して呼んでいるようです。
地図によっては「タダラ峰」と表現している場合もあるようです。











ドンデン山(その9)

2008-05-22 | 佐渡

黄色い花が咲いていました。
エチゴキジムシロです。
キジムシロは小葉が5~9枚ですが、これは3~5枚です。
下の1対は消滅している場合は多いです。
また、キジムシロほど茎が赤くありません。

キジムシロとは茎が横に広がって雉(キジ)が坐る莚(ムシロ)の
ように見えるからついた名前です。
花がたくさん咲くところはミツバツチグリに似ていますが、こちらは
小葉が3枚です。




ドンデン高原は広い草原になっています。
夏には牛が放牧されます。
やっと春がきた感じです。
風が吹いてきました。
遮るものがないので、海から直接吹き上げてくるようです。




遠くに高い山がみえます。
ここで一番高い山です。
尻立山といいます。
これからあの山に登ります。
ドンデン山荘はあの山の向こうにあります。




アオネバ十字路から40分くらいでドンデン池に到着しました。
雪が少し残っています。
この池は雪解け水でできる池だそうです。
今は水が多いですが、夏になればうんと少なくなります。
風が強くなってきて、気温も下がってきました。



尻立山に登る登山道には強風が吹いていました。
なかなか思うように体が進みません。
体の細い女性は吹き飛ばされそうでした。
上体を低くして何とか登りました。
途中で振り返ると先ほどまでいたドンデン池がみえます。
赤い屋根は無人で、夏のキャンプの管理棟のようです。
遠くまで山々が連なって佐渡の大きさを物語っています。




反対側の景観です。
こちらは外海府と呼ばれています。
白く波が立っています。
冬は北からの風をまともに受けて荒れます。
海の向こうは中国大陸です。
残念ながら遠過ぎて見えませんでした。
尻立山の頂上まではもうすぐです。

ドンデン山(その8)

2008-05-21 | 佐渡

キクザキイチゲは白い花が多いのですが、ここではブルーもあります。
前回はアオネバ十字路まで登る途中で1輪見ただけでした。
今回はたくさん見ることができました。
光が強すぎて白っぽくなっていますが、日陰でみると本当に
きれいなブルーをしていました。
よく目立ちました。




マトネからの帰りに見たカタクリの群生です。
登山道の脇に無造作に咲いています。
保護するための柵もロープもありません。
ここではまったく自由に咲いています。
これがいいのでしょうね。




赤いエゾエンゴサクです。
今回は淡いピンクとブルー、それとこの赤と3種類のエゾエンゴサク
を見ることができました。
北海道ではブルーが圧倒的に多いようです。
透き通るような色がきれいでした。





やっと全開したシラネアオイに出会いました。
まだ咲いたばかりのようです。
初々しい感じでした。
いつも花びらで顔を隠しているのですが、こんな姿をみると
嬉しくなります。
淡いブルーがきれいでした。
まさに「おけさ美人」ですね。






分岐のアオネバ十字路まで30分で降りてきました。
コースタイムより10分も早いです。
ここからドンデン高原に向かいます。
足元に白い小さな花が咲いていました。
「ヒロハノアマナ」です。
アマナより葉っぱは広く真ん中に白い筋があるのが特長です。
たくさん咲いていました。




雪解けの中から目覚めたばかりのエンレイソウです。
こんな姿は珍しいです。
花びらのムラサキ色が鮮やかでした。
これから背伸びして開くようです。
雪解けすぐでないとなかなか見ることができません。
奥からもう1個顔を出そうとしていました。
アベックのようです。




ドンデン高原はかなりなだらかになっています。
夏には牛が放牧されています。
少し雪が残っています。
かなり先を仲間が歩いています。
天気がよいので足取りも軽いようです。





雪解け水が流れている場所がありました。
ミズバショウが1輪咲いています。
佐渡で初めて出会いました。
1輪でも充分存在感がありました。
手が切れるような冷たい水でした。
これからドンデン池に向かいます。







ドンデン山(その7)

2008-05-20 | 佐渡

目覚めたばかりのザゼンソウです。
普通、ザゼンソウは花が先に出て終った頃に葉っぱが出てきます。
ここでは同時に出てくるようです。
花が咲き終るのを待ちきれないようです。
花も咲く場所によっては育ち方が違いますね。




カタクリはこんな形で群生していました。
太陽が当らないと葉っぱが閉じたままです。
おそらく前日の大雨で閉じてしまったのでしょう。
どれも傘を閉じたような姿をしていました。




太陽が当ると花びらを後ろに反り返らせます。
誰かが「この花はひっくり返っている」といっていました。
上から見るとそのようにみえます。
イナバウワーですね。





カタクリは春先の花です。
するとここは今が春先のようです。
「春の妖精」といわれ、木々の葉っぱが出る前に花を咲かせて
種をつけます。
木々の葉っぱが出る頃には消えてなくなります。
他と比べて花びらも広く色も鮮やかでした。




きれいな姿です。
まるで音楽に合わせて踊っているようでした。
踊りはワルツでしょうか。
葉っぱも花びらも柔らかくまさに「春の妖精」です。
こんな姿がたくさん見られました。





普通、カタクリは種が発芽してから2~3年で1枚の葉っぱが出て
2枚の葉っぱがでないと花が咲かないといわれています。
花が咲くまで8年から10年かかるそうです。
しかし、この花をその常識を破っています。
葉っぱが1枚でも花がさいています。
佐渡のカタクリには常識が通じないようです。
こんな姿に初めて出会いました。




アオネバ十字路から約45分でマトネの頂上に到着しました。
コースタイムが50分ですから、早いほうです。
「マトネ」とは「まともな山」という意味のようです。
佐渡には聞き慣れない地名などもたくさんあります。
京都文化も入ってきているので、佐渡弁はゆったりしています。



正面に金北山(きんぽくさん)がみえました。
佐渡で一番高い山(標高1172m)です。
頂上にはレーダードームがあります。
昔はマメリカ軍が駐留していましたが、現在は自衛隊がいます。
ここから先に進めば金北山に行けますが、約5時間くらいかかります。
我々は展望を充分楽しんで、アオネバ十字路に引き返しました。

ドンデン山(その6)

2008-05-19 | 佐渡

アオネバ十字路でしばらく休憩してから、マトネに向かって歩きました。
シラネアオイがまだまだ歓迎してくれました。
下で見るより色が濃い感じでした。
花のすぐ下の葉っぱは丸い形で周辺に粗い鋸歯があります。
葉っぱの緑が鮮やかでした。




整った姿をしたエンレイソウです。
花柄がだいぶ長くなっていました。
植物の智恵で花が終わりになる頃、花柄を長く伸ばします。
種を少しでも遠くに落とす努力をしているようです。
これは3の倍数で葉っぱが3枚、ガクが3つ、オシベが6本、
メシベが3つに分かれています。



少し歩いたところにサンカヨウが咲いていました。
清楚な花です。
顔を近づけると甘い香りが漂いました
大きな2枚の葉っぱはフキに似ています。
雨に濡れると花びらが透き通ってガラス細工のようになります。
谷川岳の沢筋で何度か出会いました。
この日は晴天だったので笑顔で迎えてくれました。






歩いている道の両側にカタクリが現れました。
まだ閉じている花がほとんどでしたが、中にはこのように大きく
開いているものもありました。
関東ではもう終っています。
佐渡のカタクリは花も鮮やかですが、葉っぱに斑(ふ)がありません。
斑点が入っているカタクリばかり見ている目には新鮮に映りました。




ブルーのキクザキイチゲです。
この山の代表選手になっています。
関東の山で春先にアズマイチゲをたくさんみました。
花の形はよく似ていますが、葉っぱが違います。
特にブルーはよく目立ちました。
春の妖精ですね。




オオカメノキです。
葉っぱがカメの甲羅に似ているので、この名前があります。
別名:ムシカリといいます。
葉っぱが虫によく喰われるので「ムシクワレ」が転化して
ムシカリになったようです。
周りの花に見えるのは装飾花で真ん中にある小さな蕾が両性花です。
これから咲くようでした。




きれいに開いたカタクリです。
葉っぱが柔らかい色をしています。
カタクリは種が発芽してから1枚の葉っぱが出て2枚になると
花が咲くそうです。
花が咲くまで8年から10年かかるそうです。
種はアリが運んでくれます。
種の周りにアリの好物が付着しているそうです。
これも植物の智恵ですね。






白い色のキクザキイチゲです。
この色が圧倒的に多かったです。
2年前に来た時はドシャ降りと残雪が多くて、
花どころではありませんでした。
今回は2年分楽しませてくれました。

マトネまでは片道40分かかります。
花があちこちから呼びかけるのでなかなか足が前に進みません。
もう少し花と遊びます。


ドンデン山(その5)

2008-05-18 | 佐渡

登山道の脇の植生はこんな様子です。
ニリンソウに混ざってシダ類が増えています。
シダの繁殖は逞しいので、いずれ他の植物が淘汰されないか
心配です。
自然のバランスが保たれるのが一番よいのですが・・・
明るい陽射しが眩しいくらいでした。




太陽が当るとニリンソウもよい顔をみせてくれます。
すっかり目が醒めて化粧も終ったようです。
ニリンソウは1つの茎から2本の花柄をだして花をつけます。
1つだけ咲いてもう1つは蕾の時が多いのですが、ここでは
全部咲いていました。
一番多いので4本の花柄がありました。
それが全部開いている姿は圧巻でした。





先頭のほうから「ザゼンソウが咲いているよ!」との声がありました。
ザゼンソウも雪解けと共に咲く花です。
普通は花が咲いてから葉っぱがでますが、ここでは既に葉っぱが大きくなっていました。
花と葉っぱが同時にでてくるようです。
茶色い部分はホウと呼ばれる部分で花はその中の小さなブツブツです。
お坊さんが坐禅を組んでいる姿に似ているのでこの名がつきました。
サトイモ科の植物です。
花が咲くまで10年以上かかるそうです。




エゾエンゴサクです。
エゾがつきますから、北海道が故郷のようです。
エンゴサクにもいろいろあります。
他のものと比べて花が多いのが特長です。
ここで出会うエンゴサクはほとんどがエゾエンゴサクと思って
よさそうです。




目覚めたばかりのヒトリシズカです。
少しずつ葉っぱが開いて中から顔を出してきます。
このような姿でたくさん群生していました。
ヒトリシズカも仲間がいたほうが住み易いようでした。




エゾエンゴサクの色違いです。
普通はこのブルーが多いようです。
エンゴサクは薬草です。
花も含めて全草食べられるそうです。
茹でてオシタシでもよいそうですが、まだ食べたことはありません。
見るだけで充分です。




ザゼンソウの兄弟が現れました。
通常は一株に1つだけ花が出てきますが、これは2つ出ています。
ドンデン山には常識が通じないようです。
連休の最中なので他の登山者もいると思っていたのですが、この日は
我々だけの貸切でした。




ユキザサの芽吹きです。
ユキザサは花が茎の根元から咲きます。
花によっては先っぽから咲くものもあります。
葉っぱも大きく新鮮な感じがしました。




やっとアオネバ十字路に到着しました。
登山道から約3時間かかりました。
登山道が標高300mくらいですから、約460m登ったことになります。
2年前にはここに雪がありました。
しばらくして雨が降り出し、エスケープルートで山荘に直行しました。
今回は素晴らしい天気です。
時間もあったので、予定にはなかったマトネまでピストンすることに
しました。
約1時間半のスペッシャルコースです。


(参 考)
フタリシズカ

つい最近別の場所で出会ったフタリシズカです。
名前は「フタリ」ですが、茎が1本や数本あるのもあります。
これは4本ありました。
「ダブルフタリシズカ」ですね。
別名:ヨシノシズカというそうです。
静御前が舞いを舞っている姿に似ているそうですが、そのように
みえるでしょうか。
不思議な姿をした花です。

ドンデン山(その4)

2008-05-17 | 佐渡

ニリンソウの群落です。
花はまだ開いていませんが、花の葉っぱも大きいです。
ここではまるで雑草のように咲いていました。
反対側の沢には雪が積もっているように見えました。
花の数が多くてビックリです。





登るに連れてズダヤクシュも多くなってきます。
足元にたくさん咲いていて踏まないよう歩くのがたいへんでした。
花が小さくてなかなかピントがあいませんが、姿はわかると思います。
昔はこれを乾燥させて喘息の人が飲んだそうです。
これも雑草扱いでした。




シラネアオイの群落です。
場所によっては足元まで出てきています。
日が高くなるに連れて花が開いてきます。
全体には横を向いているのがほとんどでした。





シラネアオイの色もいろいろありました。
これは淡いピンク色です。
咲き始めは濃いムラサキをしています。
上に行くほど濃い色の花が多くでてきました。





これは沢筋に並んで咲いていました。
色が濃いので咲いたばかりのようです。
シラネアオイの花のすぐ下の葉っぱは丸くなっています。
これも特長の1つです。
葉っぱ全体が柔らかいグリーン色をしていました。




登山道です。
緩やかな登りが続きます。
新緑の中を新鮮な空気を吸いながら歩くと何ともいえない気持ちよさです。
今回はリーダーでしたが、先頭は他の人に頼んで後ろから
ついていきました。
お陰で花をゆっくり鑑賞できました。





このシラネアオイはピンク色をしていました。
最初は濃いムラサキで少しずつピンク色に変わるようです。
1つの山でこのように花の変化がみられるのは珍しいと思いました。
当然ながら下よりも上のほうが花の数も多くなってきます。
雪を心配しましたが、今回はまったくありませんでした。




ヒトリシズカです。
オシベだけの花です。
よくみると1本が根元から3つに分かれています。
小さい花ですが、おもしろい姿をしています。
やはり雪解けに咲く花です。
ここではまだたくさん咲いていました。

登り始めて1時間くらいのところです。
まだまだ登ります。