山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

北ア・薬師岳(その4)

2008-08-26 | 北アルプス

これから岩場の下りです。
前を行くのは仲間です。
山は上りよりも下りでの事故が多いそうです。
浮石に乗ってバランスを崩したり、つまずきによる転倒が
多いようです。
慎重に降りて行きました。


ハクサンフウロ

ハクサンフウロが群生していました。
なかなかきれいな花です。
本州中部以北から北海道に分布しています。
葉っぱは秋になると真っ赤に紅葉します。



ミソガワソウ

シソ科の仲間です。
木曽川の支流、味噌川にたくさん生えているので
この名があります。
下唇の斑点がきれいです。
平地ではかなり大きくなります。



ミヤマトリカブト

トリカブトの仲間にもいろいろあります。
花の形が雅楽奏者が被るカブトに似ているのでこの名が
あります。
本州中部の日本海側の高山に生えています。
一つの茎にたくさんの花を咲かせるのが特長です。
奥にみえる蕾の姿もおもしろいですね。



ミヤマホツツジ

岩場の縁に咲いていました。
花は少し赤味を帯び、花弁が3つに裂けます。
裂けた花弁は大きく反り返ります。
また花柱が大きく外側に曲がるのも特長です。
低山に咲くホツツジは花柱が曲がりません。
小さい花ですが、一度見ると忘れられません。




大きな雪渓です。
下から冷気が吹き上げてきました。
天然クーラーです。
遠くの山に横一線に白い筋がみえます。
一ノ越から東一ノ越に降りる登山道です。
そのまま先に進めば黒部湖に降りられます。
何回か歩いていますが、黒四ダムまで5時間くらいで降りられます。
東一ノ越から先はかなり荒れていますが、静かな歩きができるところです。



コバイケイソウ

この時期にはほとんど枯れていますが、まだきれいな姿で
残っていました。
小さい花は梅に似ています。
場所によってはまだまだ元気な姿が見られます。
有毒植物ですから注意しましょう。




コイワカガミ

低山に咲くイワカガミの高山種です。
花は釣鐘状で先が細かく裂けています。
葉っぱの縁にあるギザギザはあまり目立ちません。
岩場に咲いていて葉っぱに光沢があるので、
この名前がつきました。
群生しているときれいです。


ヨツバシオガマ

ヨツバシオガマがポツンと咲いていました。
葉っぱが4枚輪生しているのが分かると思います。
この花も花期が長く、かなり遅くまで咲いています。
クチバシの長さでいろんな名前があるようです。



アオノツガザクラ

ツガザクラは白い花ですが、これは花が黄緑色をしています。
1つの茎にたくさんのつぼ型の花をつけるのも特長です。
花の長さと直径は同じくらいで先端は5裂しています。
雪田周辺ではカーペット状に群生する花です。




芽吹いたばかりのハクサンイチゲがありました。
こんな姿をみる機会もなかなかありません。
ここには雪が遅くまで残っていたのでしょう。
どの花も咲き始めは柔らかい感じがしてかわいいです、




ガスが少し晴れてきました。
下に黒部湖がみえます。
黒四ダムは左のほうにあります。
ダムから黒部湖の左岸をこの奥まで歩いたことがあります。
アップダウンが多く5時間くらいかかりました。
なかなかたいへんなコースです。




大きな雪渓が現れました。
数名歩いているのがみえます。
我々もこれからあそこを歩きます。
右にみえる大きな山は鬼岳(2750m)です。
ガスは少しずつ晴れてきそうです。
獅子岳まではまだまだです。